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その手のひらに
2009年05月19日 (火) | 編集 |
拍手お礼文に収納していたSSです。
タイトル以外、文面は全く同じですのでもう見た方はスルーしてくださいね
金曜日にこの続きをUP予定です。

初めての方へ。
このお話はUTの願望をこめたパラレルです。
コメディ・シリアス混在の連載物で、お話としては独立していますが、『僕は湖面に・・・』のもう一つの形のパラレルでもあります。
『ロロを探せ』の続きとして書いていますので、読まなくても支障はありませんが、先に読んでおくとより解りやすいかもしれません。
色々ありつつ、最後にはハッピーエンドに持ち込めるよう頑張りますのでもうしばらくお付き合い下さいね♪

あと、悪質なウイルスが急拡大しているようです。リンク先サイト様やサーチでも警告文が載っていました。よろしかったらこちらを見ておいて下さいね。
うちは今のとこ大丈夫そうです。感染しにくくするための対策は採りましたが、絶対ではないのでドキドキです。家族共用のPCですし。
ウイルス・・・嫌ですね








その手のひらに






「彼がカレンが帰ってくるまでの間私の親衛隊長を務めることになったロロだ。」


せっかく兄さんが紹介してくれたのに、黒の騎士団の奴らはアホのようにぽかーんと口を開けて僕を見た。
失敬な。僕が親衛隊長じゃ不足だというのか。

「あの・・・ゼロ・・・その・・言いにくいんだが、彼は本当に大丈夫なのか?」

気弱そうなおっさんが本当に言いにくそうに兄さんに声をかけた。
知ってるぞ。お前の名は扇。
僕は兄さんの記憶が覚醒する前、顔がわかっているすべての黒の騎士団員の特徴と経歴を覚えつくした。
その時は大事な兄さんを奪おうとする害虫退治のためとして覚えたのだが、まさかこうして仲間として席を共にする事になろうとは思ってもみなかった。

「大丈夫とは、どういう意味だ?」

兄さんがいらだたしげに言う。

「その・・・彼は、非常に若いし、経験も積んでなさそうだし、ブリタニア人だし・・・えっと・・・華奢で力もあまりなさそうだし、デスクワークならともかく、身を挺してゼロを守る親衛隊長には向かないんじゃないかと・・・。」

「そんなことは無い。カレンだって若いし、ブリタニア人とのハーフだがその実力は知っての通りだ。
このロロも見かけは若いしブリタニア人だが、カレンと同じくハーフで、海外では実戦も十分経験している。
私が選んだのだ。従ってもらおう。」

そう言うと扇は黙り込んだ。

兄さんカッコイイ!もっと言ってやれ♪

しかし兄さんはそれだけ言ってさっさと部屋に帰ってしまった。
あれ?

そして僕だけが団員に囲まれて取り残された。

「へ~・・・こいつがねぇ。」

じろじろと無遠慮に僕を眺め回すヒゲの男も僕は知っている。
玉城信一郎だ。
出来れば永遠に会いたくない男だったが、初日から会ってしまって残念だ。

あれは遡る事数ヶ月前。
この男は破廉恥にも女装してアッシュフォード学園の女子寮に忍び込んだのだ。
そしてあろうことか通りかかった僕にナイフを突きつけた。
え?
何で僕が女子寮にいたかって?
それは機密事項なので話せない。

しかし奴はそこで僕に向かって言ってはいけない一言を言ったのだ。
コレを言った奴は今まで全員殺して来た。
生き延びたのは奴だけだ。
いずれ機会を見て始末してくれよう。

そんな事を思いながらも表面だけはニコニコして玉城を見ていると、

「お前さぁ・・・なんっか見たことあるような気がするんだよなぁ・・・。」

と玉城が呟いた。

どき。

「そう言えば以前アッシュフォードで見た美少女・・・。」

う。アホのくせして覚えていたか。
ここで『こいつ前に女装して女子寮にいた』なんて言われたら僕の立場が無い。


「・・・に似てるけどやっぱ違うや。」

ほっ・・・。


「でもちっこいし細いし女みて~だよな♪」

奴はまたしても言ってはならない一言を口にした。


「・・・僕の何処が女みたいだと・・・?」

「え!?全部!全部だよ!!顔もちっちゃくて、目がでっかくて、身体は華奢だし。な~~?」

失礼なことを真顔で言う玉城に他の団員も一斉にこくこくと頷いた。

くっ・・・。ここはアホの巣窟か。兄さんが苦労してやつれるわけだ。

・・・コロス。絶対コロス。兄さんの野望が成就した暁には全員まとめて皆殺しだ。

しかし今は忍びがたきを忍び、耐えがたきを耐えねばならない。
何故なら僕は兄さんの信頼を一身に背負うゼロの親衛隊長なのだ。

団員と対面した初日から皆殺しにしてしまったら後で兄さんに、

「ごめんね兄さん☆てへ

と言っても多分許してもらえない。



「ま、でもよ。ゼロが言うんじゃしゃーね~か・・・案内してやるから来なよ。カワイ子ちゃん♪」

玉城が手をヒラヒラさせながら言う。

ブツ・・・っと堪忍袋の緒が切れる音がした。


「・・・それは一体誰に言ってるんですか?玉城さん・・・。」

「え?お前ぇだよ!お前ぇ!!あ~あ、何で本当に女じゃなかったのかな~。こ~~~~んなに可愛いのに。
がっかりだぜ。」

玉城は両手を広げて大げさに言う。
まだ言うか。アホ玉城。どうしてくれよう。

「そうですか。がっかりさせてこれは申し訳ありませんでした。
お詫びに玉城さんと遊んで差し上げますのでチェーンを用意していただけますか?」

「え!?チェーンでどう遊ぼうって言うんだよ。」

「いいから持ってきてください。」

用意された細めのチェーンを僕と玉城の足にしっかり結び付けると、僕は懐からナイフを取り出した。

「なっ・・・。やろうってのかよ!!」

玉城が驚きの声を上げる。

「玉城さんどうぞ。あなたのナイフです。使ってください。何なら銃も使っていいですよ。
僕は丸腰で戦います。
それで僕が勝ったら、僕に従って頂けますか?」

僕の台詞とただならぬ様子に周りがざわついた。

「おいよせ。玉城はこれでも実践経験が長いんだ。君のようなきゃしゃな子が武器も無いのに戦うのは無理だ。」

ちょっとしぶいおっさんが慌てて止めに入った。
お前の名も知ってるぞ。藤堂鏡四郎。
奇跡の藤堂と呼ばれる黒の騎士団の片翼だ。
しかし僕は見たぞ。
さっきアホ玉城が僕の事を女みたいだと言った時、どさくさに紛れてこいつも頷きやがった。
頭脳派で人格者だと聞いていたがとんでもない。
こいつもアホの仲間である。

「ご心配なく。何ならあなたも参加しますか?僕は2対1でも結構ですよ。」

そう言うとさすがに藤堂はムッとした。
僕の殺気は抑えている。
タダの小僧と思っているはずだ。
乗って来い、藤堂。
お前も地面に叩き伏せてやるよ。
もう二度と僕の事を女のようだとは言わせない。


しかし藤堂は玉城と違ってアホのクセに理性はあった。
一瞬ムッとしたものの、すぐ柔和な顔になり、わかった、わかったと子供でもなだめるようにつぶやいた。

ちっ。

乗ってこなかったか。合法的に叩き伏せようと思ったのに。

「では私は見届け人となろう。しかし玉城、わかっているだろうな。ゼロが連れて来た子供だ。何か分け有りかもしれない。傷などつけるなよ。」

わけ有り・・・???
僕何かヘマした?
弟だってばれたりしてないよね・・・。


「あ~なるほど!!」

不思議に思っていると、玉城が感心したような声を上げた。
一体なんだっていうんだろう。
僕にはサッパリわからない。

「つまりこいつはゼロの隠し子かもしれないって事か!!!」

「う・・いや、私はそういう可能性も考えられると思っただけで・・・玉城、そういうことは思っていても声高に言うもんじゃない!!」

と、藤堂も声高に言った。


藤堂・・・。
アホ決定だ。
しかも玉城レベルのアホだ。
終ってるよ、こいつ・・・・・。
何で僕がゼロの隠し子って事になるんだよ・・・。

しかも他の団員たちまで

「おお!なるほど!!」

とか言い出した。

うう・・・かわいそうな兄さん。
まだ18歳なのに、こんなでっかい子供がいる事にされているよ。
あんなに知性あふれる兄さんなのに部下は揃ってアホばかりだ。

しかしこんな使えない部下ばかりを纏めて日本一のテロリストとしての実績を築き上げた兄さんの力量に今更ながら、心底驚嘆する。
やっぱり凄いな。僕の兄さんは

でもこれからは僕が力になるよ。
僕が一生懸命頑張るからね!



アホどもとの会話で戦いを始める前にすっかり疲れてしまったが、何、玉城ぐらい、軽くひねってやる。
昔は致命傷を与えず気絶だけさせるなんて方法知らなかったが、いろいろあって今ではちゃんと知っている。


・・・さて、アホ玉城に格の違いを教えてやるとするか・・・。

もちろんアホ玉城にギアスを使うような真似はしない。
自分の寿命を縮めるような事をせずとも、玉城ぐらい軽く倒せる。
ただ、あれだけの事を言ってくれたのだから、簡単に気絶できるとは思わないで欲しい。

・・・しかし玉城は自分の立場が全くわかっておらず、頭を掻きながら「まいったなぁ~・・・。」とのんきに呟いている。

ふ・・・ではまず最初は軽い突きからだ。
一撃で殺せるぐらいの技と力はあるが、それじゃあつまらない。
さんざんいたぶって泣いて許してくださいと言うまで痛めつけてやる。
逃げ出そうとしたって無駄だ。
そのために鎖を用意した。

チェーンデスマッチ。

響団で行われる生き残りをかけた試合を僕は幼い頃からやってきた。
試合相手は凶悪な殺人鬼だったり、敵国から捕らえて来た武術の達人だったり、時にはライオンやヒョウなどの相手までさせられた。
お互いの足に鎖を巻いてあるので絶対に逃げられはしない。
相手の息の根を止めて初めて自分が生き残ることが出来るのだ。

響団の暗殺者達は皆こうやって仕込まれる。
だから敵の真っ只中に放りだされてもうろたえる者など一人も居ないし。
どんな敵にだって冷静に立ち向かっていく。


さぁ、痛めつけてやるよ、玉城。
まぁ玉城なんか数のうちにも入らないが・・・。


しかし玉城はぼ~っと僕を見ているだけで構えようともしない。

「玉城さん、いきますよ。ちゃんと構えてくださいね。」

そう言うと玉城は「おう。」と言って一応構えを取った。
そこに軽い一撃を入れる。

「いたたたたたっ!!!参った!!!」

玉城は打たれた場所を大げさに覆って大声を上げた。


は?

僕まだ軽くしか入れてないんですけど・・・・・・・。


ふと傍らの藤堂を見ると、満足したような顔で玉城を見ながらうんうんと頷いている。
八百長か!!

神聖な戦いを何と心得る!!
合法的に玉城をボコボコに出来ると思ったのにコレじゃ台無しだ!!


あまりに腹が立ったので藤堂の襟首を掴んだら、四聖剣が黙っちゃいなかった。
引き剥がそうとする彼らにどさくさに紛れて一撃づつ入れて気絶させると今度は周りの奴らがざわっと殺気だった。
結局大乱闘になり、僕はコンマ単位でばれないようにギアスを使い、全員死なない程度にのしてやった。
ざま~みろ!!

周りの奴らが前とは違って恐怖の眼差しで僕を見る。
ああ、心地よい。
これだ、コレなんだよ僕が求めていたのは。
あ~、スッキリした♪♪


あれでも何か忘れているような・・・?

その時シュン・・・とドアが開き、書類を手にしたゼロが現れた。
ヤバイ!!!


「ロロこれはっ・・・・・・!!」

床に累々と横たわる猛者たちの有様を見て、兄さんは驚きの声を上げた。

「だって・・・。」

僕は瞳をうるうると潤ませてゼロに抱きついた。

「だって皆僕のこと、女の子みたいだってからかうんだもん・・・。
酷いよ皆。うわ~~~ん。」

僕に抱きつかれたままゼロは床に横たわった藤堂に冷たい視線を向けた。

「藤堂。本当なのか。ロロを女の子みたいだと言ってからかったのは。」

「あ・・・いや、ゼロそれは・・・あの・・・私は頷いただけで玉城が・・・。」

もごもごと言う藤堂に兄さんは小さくため息を落とした。

「・・・本当だったのか。ロロは知り合いも居ないここにいきなり来て心細いんだ。
そんな事を言ってからかう奴があるか。」

心細い?・・・そんなタマか?と藤堂の視線が一瞬言いかけたけど、ライオンも後ずさるような殺気をこめた視線で睨みつけておいた。

「ロロ・・・かわいそうに。いい大人が寄ってたかって子供のお前をいじめるなんて・・・。」

よしよしと僕の頭を撫でるゼロに南が足元から「ゼロ、騙されてはいけません!!いじめられていたのは俺達です!!」と視線を送った
もちろん僕は密着している兄さんの時だけを止めて足元の南をぐりぐりと踏みつけてやった。
そしてギアスを解く。

「ゼロぉ。怖かったよ~!うわぁ~ん。」

いっそう派手に嘘泣きをすれば、兄さんは優しく僕を抱きしめてくれる。

「ほらほら、もう泣かない。可愛い顔が台無しだぞ。」

ゼロ自らハンカチで僕の目元をぬぐってくれる様子を他の団員達は凍り付いて見ていた。
ざまぁみろ。
僕とお前らじゃ信用度が違うんだよ。


その一件があって以来、団員達は僕の言う事をよく聞くようになった。

よっぽど怖かったのかあの玉城さえ、恐る恐る

「あの・・・ロロ様、歓迎の宴の準備をしました・・・。」

なんて言って擦り寄って来たぐらいである。



折角なので歓迎してもらうことにした。
その席で、

「ねぇゼロ。僕、玉城さんは女装の一発芸が得意って聞いたんだけど見てみたいなぁ

とねだってみた。

「やってやれ。玉城。」

「そうだ、折角だから藤堂さんや四聖剣の皆さんも♪」

「やってやれ、藤堂。朝比奈 。仙波。」

「わぁ♪皆かわいいなぁ(本当はきしょいけど)
僕みたいな新参者にこんなに親切にしてくれるなんて、皆良い人ですね、ゼロ♪」

にっこりと微笑んでそう言うとゼロはまた頭を撫でてくれた。

「今度は皆さんで踊ってくださいませんか?
僕、賑やかなの大好きなんです

玉城たちは仕方なく女装のまま踊り始めた。

ふふふ。
僕は根に持つほうなんだ。こんなのまだ序の口だよ。
徹底的にいびってやる!!!

そんな事を考えながら僕は宴会の間にこやかに微笑み続けた。


その2に続く。



こんな調子で果たしてハッピーエンドに持ち込めるのか謎ですが、頑張ってみます☆

体調はかなり良くなって今日はバイトにも行きます♪
ご心配おかけしましたがもうだいじょうぶです~!!


読みに来て下さる方、拍手、コメントくださる方ありがとうございます~!!
とっても嬉しいです♪
コメント欄からなが~いお返事をしております☆













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その手のひらに その2
2009年05月19日 (火) | 編集 |

「玉城、お茶」 「玉城、掃除しておけ」


・・・実はあれから兄さんにおねだりして玉城を僕の補佐・・・つまり親衛隊長補佐の職につけた。

兄さんは「えっ!玉城!?もっと他に良い人材が・・・。」と言っていたが、僕は玉城がいいのだ。
身近に置いておけばボロ雑巾のように使えるし、いびり倒すのにも都合がいい。
1日がかりでねだりにねだってやっとOKをもらい、早速兄さんに玉城を呼び出してもらう。

兄さんはまだ渋い顔をしていたけど、それでもちゃんと約束は守ってくれた。

「玉城。欲しがっていた役職をやろう。何と0番隊親衛隊・副隊長・・・つまりロロの補佐官だ。身に余る光栄を喜ぶがいい。」

そう兄さんが言い放つと玉城は顔を真っ青にして

「そ、それだけは勘弁してくれっっ~!!!もう俺一生ヒラでいいからっ!!!」

と涙目で頼んでいたが、そんなカワユクもないお願いが通じるはずも無い。

そう!!
ゼロにお願いを聞いてもらえるのは弟の僕だけ!!
泣き落としが効くのも僕だけの特権だ!

見るがいい玉城。
本当の泣き落としはこうやってやるものだ。
アハハハハ!

心で黒く笑いつつ、僕は神妙な顔をして見せた。

「兄さん・・・ごめんね。僕、人望が無くて・・・。
折角兄さんが玉城さんに頼んでくれたのに。
そりゃ玉城さんだって僕みたいな年下の頼りない子供に使われるなんて嫌だよね。
・・・ううっ・・・ぐすっ。」

涙ぐんで兄さんにすがり付けば、兄さんは血相変えて(多分。仮面越しだから見えるわけじゃないけど)僕を抱きしめてくれた。

「ロロ!!
お前に人望がないなんてそんな事はないぞ!!
その証拠に俺はお前が大好きだ!!!!!
悪いのは人を見る目のない玉城の方だ!!」

そう言って玉城のほうに向き直る。

「玉城。うちのロロはまだ子供だが、学校の成績はいっつもオールAだし、真面目で優しくてかわいくてよく気がついて、疲れてるとさりげなく肩なんか叩いてくれちゃうこの世で最高のおと・・・いや、男なのだ。
いったいこのロロの何処が不満だというのだ!!
400字以内で述べてみよ!!」

と凄い剣幕で怒鳴りつけた。

「う・・・。」

玉城は何か言い返そうとしたが僕はゼロマントの端っこを掴んだまま「言えるものなら言ってみろ!!」と殺気を込めた視線を送ってやった。


「く・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかったよ。」


勝った!!!
玉城は力なく返事してがっくりとうなだれた。

この僕を女みたいだと言った恨み、晴らさずにおくものか。
お前なんか奴隷だ。
以後僕の下僕としてまめまめしく働くがいい。


難なく奴隷をゲットした僕は、しばらくの間は浮かれた。
そして玉城に下働きを言いつけてボロ雑巾のように働かせまくったのだが、これが何をやらせても全く使えない。
驚くほどに使えない。

お茶を入れさせればまずくてぬるい茶が出てくるし、書類整理を言いつけてもきちんとできないので必要な時に必要な書類が出てこない。
では掃除ぐらいは・・・と思ってやらせたのだが、これも下手クソで見ちゃいられない。

結局僕が横から手を出しては掃除し、お茶も入れなおし、適当にすすいだだけの薄汚れた布きんや茶渋の残った器を漂白剤につけてピカピカに仕上げなおし、水でべちゃべちゃになったままのシンクを磨き上げた。

書類も全部分類しなおした。
ついでに計算も間違いだらけだったので僕がPCでフォームを作り、全部一から入れなおしておいた。

ちゃんと渡したはずなのにいつの間にか無くなっていた書類は僕が部屋中捜して見つけ出した。


・・・おかしい。ボロ雑巾にしてやるはずだったのに、何故僕がすべてやり直し、ボロ雑巾のように働いているのだろう。

くそっ!用事を言いつけるたび、10倍の手間を伴って僕に跳ね返ってくるなんて・・・・。

そうは言ってもあれほど兄さんにおねだりして玉城をこの職につけたのだ。
今更返品するわけにはいかない。


玉城は睨んでやらせるとパニックになって元々無能なのに益々失敗が多くなる。
そこでしょうがなく・・・本当に本当に嫌だったが怖がらせないようにニコニコと優しく接することにした。

それでやっと仕事の成功率が7パーセントほど向上したが、それでも玉城は本当に無能だった。
もし響団に拾われていたら、次の日には実験体として解剖され、馬鹿の見本として脳を展示されてもおかしくないぐらい無能だった。

しかし、僕の足を引っ張る才能だけは無駄に溢れていた。

それはタチの悪い事に意図してやっているわけではなく、本当に地でそうなのだ。

なんで僕が玉城の後始末に終われる生活をしなければいけないのだろう。こんちくしょう。
・・・でもそのままにしておいたら兄さんの軍務に差し障るし、部屋がだらしないままでは落ち着かないので結局僕が全部やり直し、くたびれ果てた。


最後にはお願いだから何も触るな。手伝うな。・・・という状態にまで追い込まれたのだが、兄さんに窮状を訴えるわけにはいかない。
兄さんは「玉城だけは止めておけ!」とさんざん言っていたのに僕がそれを押し切ったのだ。
今更取り消しは出来ない。

ため息をついていると

「ロロ隊長、お茶を入れてくださいよ~。」

と無神経な声がした。

パニックにさせないよう優しくしてやったら付け上がりやがって、この野郎。
厚かましいにも程が有る。

「玉城、僕は疲れてるんだ。まだ仕事が全然片付いていないからね。」

お前のせいで。・・・と心の中で付け加える。


「そっか・・・じゃあ、俺がお茶を・・・。」

言いかけた玉城に僕は電光石火の勢いで走りより、

「ううん、やっぱり僕が入れるよ。ずっと働き通しだしちょっと休む事にするよ。」

と引きつりながらも何とか笑顔を作ってその手から優しく茶筒を奪い取った。


実は茶筒には苦い思い出がある。
先日、あまりにも忙しかったので、この際まずくてぬるい茶でもいいからとにかく飲み物を・・・と思って玉城に茶を入れさせたら、茶筒の蓋が硬かったらしく、勢い余って部屋についているミニキッチンに茶筒中の茶葉を全部ぶちまけたのだ。
茶葉はあちこちに散って隙間に入り込み、その掃除にどれだけ苦労した事か。
玉城にさせるぐらいなら僕が・・・。しくしく。

その時にいさんが僕の私室に入ってきた。
わあ、今日も気品があってきれいだな。僕の兄さんは♪(顔は見えないけど)

「どうだロロ、玉城とは上手くいっているか?」

「え?・・・あはは・・・当然・・・だよ・・・、ね、玉城?」

「おう!最初はとんでもない奴だと思ったけど、茶を入れるのは上手いし掃除は手早いし、中々いい奴だぜ!」

玉城は人の気も知らず上機嫌で答えていた。
しかし兄さんの機嫌の方は見る見るうちに急降下していった。
あれ・・・?
僕ちゃんと責任を取って玉城の不始末もフォローしたし、兄さんに迷惑はかけてないはずだよ?

「おい、玉城・・・。」

兄さんはドスの効いた声で玉城に詰め寄った。

「隊長補佐の分際でロロをこき使うとは、一体どういうことだ。
まさかロロがおとなしいのをいい事にいじめてるんじゃ・・・・・・。」

「ゼ、ゼロ、それは誤解だぜ?
さっきも俺がロロ隊長にお茶を入れてやろうとしたら何か走ってきて代わってくれたんだ。
な、ロロ隊長!」

「う・・・うん・・・。その・・・僕の方が年下だし、玉城さんはずっと黒の騎士団に居た人だし・・・僕がやった方がいいかな・・・って思って。」

「ロロ・・・!!なんて謙虚な・・・!」

ゼロは僕をがっしりと抱きしめた。
うわぁぁい
苦労も吹っ飛ぶよ。

衣装も変わって仮面もかぶっているけど、兄さんのいい匂いがする。やっぱりゼロじゃなくて僕の兄さんだ。うれしいな。

「ロロ・・・、お前が天使のように優しく気遣いの出来る奴だと言うことはこの私もよく知っている。
しかし、分というものがあるだろう?
お前は隊長なんだ。そんな事をしなくてもいいんだよ。
さ、掃除や書類の整理は玉城に任せて私の部屋においで。
美味しいお菓子を用意してあるんだ。」

「え♪うん、行・・・。」

とふらふら頷きそうになってからハッとする。
玉城に任せてこの部屋を後にする!?

駄目だ!!
それだけは駄目だ!!!

帰ってきたらどんなおぞましい部屋になっているか知れたものではない。
しかも今日中に提出しなければいけない書類がまだまだあるのだ。
本当はその書類だって余裕をもって仕上げておいたのに、ちょっと机の上に置いたままトイレに行っている間に玉城に珈琲を見事なまでにこぼされて全部やり直しているところなのだ。

玉城は

「ちょっと珈琲の染みが付いてたってちゃんとした書類にはちがいないんだからそのまま出しちゃえよ。透かしてみればちゃんと読めるって♪」

なんて気楽に言っていたが、染みだらけの書類約30枚を潔癖できれい好きの兄さんに差し出す勇気など僕には無い。

やっと8割がた書き直したというのに、玉城を残して行けはしない・・・。
ああ、僕の幸せな時間がっ!!
優雅なお茶と美味しいお菓子が僕を呼んでいるっていうのに


   その3に続く


ルルーシュと正反対の玉城との半共同生活を書いてみたくてやっちゃったのですが、イジメるどころかヒドイ目に・・・。あれ?
昨日、おとといと、2日がかりでラストまでの大まかなストーリーを書いていったのですが、8~10話位になりそうです。
元々湖面の方を本編13話ぐらいに続けて、最終話辺りまでを捏造しようと思いながらも途中で挫折したのですが、今度は何とかなりそうです。
義父が来る前に出来るだけ書き溜めて手直しを入れながら週1で出していこうと思います。
それでロロの1周忌までは続けられるような・・・。

昨日初めて胡麻豆腐を手作りしてみました(旦那がセットをもって帰ってくれたので)
けっこうはまりそうです。超簡単なのに美味しい♪(それに手作りの方が安い!!!)
苺も今なら1パック100円ぐらいで小粒のB品が売ってるので大量にジャムを作りました♪
・・・でも、子供がそれは無いだろ!!と言うぐらいパンに塗るのですぐなくなっちゃうんですが・・・
体調が良くなって来たし気候もいいので凄くうろうろしたいけど、出来ないのでこうやって気晴らししています。
今日はバイトが無いからパンでも作ろうかな?


その手のひらに その3
2009年05月19日 (火) | 編集 |
結局兄さんからのお茶の誘いは断って、泣く泣く書類の復元作業を続行する事にした。
だって僕は知っている。
兄さんは僕を戦いに巻き込んだ事を不憫がってアレコレと気を使ってくれるけれど、今僕らが置かれている状況は決して楽観できるものではない。
少しでも兄さんの役に立って兄さんの心の負担を取り除かねば。
玉城に足を引っ張られてる場合じゃない。

それにしても僕の天敵は咲世子ぐらいだと思っていたけれど、こんな所にも居たとは・・・。

咲世子と言えば、彼女は大丈夫なのだろうか。
ちゃんと兄さんの影武者の役を果たしているのだろうか。
彼女は今兄さんだけでなく、僕の影武者も勤めている。
それだけは勘弁してくださいと先日の玉城のように兄さんに頼んだけど、背に腹は代えられなかったようであっさりと却下されてしまった。

帰ったらあちらもまた恐ろしい事になってそうで気が重い。
まさか帰宅したら僕にも108人の女とのデートが待ってないよね。くすん。

まぁ、ヴィレッタ先生やシャーリーさんが居るから大丈夫だと思うけど・・・。


実はシャーリーさんも先日から僕らの仲間となり、ビレッタ先生や咲世子と連携を取りながら、学園での僕らの場所を守ってくれている。
もちろん兄さんはシャーリーさんが黒の騎士団に入団する事について青筋立てて大反対したが、ギアスをかけてまで反対することはできず、結局彼女に押し切られるような形で仲間となった。

ただ、シャーリーさんは一般人なので危険な事は一切させず、影武者の暴走を止めたり、黒の騎士団の方に行ったきりの僕らのアリバイを作って他の生徒達に不信感を抱かれないようにする仕事を任せている。

組織での正式な訓練を受けたことも無い彼女に何が出来ると最初は侮ったが、彼女は空気を読むのが素晴らしく上手く、僕らの居場所を優しく守ってくれた。

何と言っても彼女は先日のキューピッドの日以来、兄さんの恋人と言う事になっている。

その事実は腹立たしいが、居もしない兄さんとのデートを装い毎日クラブハウスの僕らの部屋に通ったり、その後僕の風邪がうつって寝込んだことになってる兄さんの看病を口実に、これまた他の人たちを部屋に寄せ付けないよう頑張ってくれている。

一言の文句も言わずに。

部屋に兄さんは居ないというのに。

突然訪ねてくるアクの強いラウンズや空気の読めないクルルギたちを「もう!せっかくルルといい雰囲気なのに邪魔しないで下さい!!」と元気に追い返してくれたりもしたそうだ。
監視カメラの細工担当のヴィレッタ先生が定期連絡でそう言っていた。
シャーリーさんは、咲世子よりはよほど機転が効いていて本当に使える。

とても感謝しているが、僕は彼女を殺そうとした事のある身なので正直複雑な気持ちでもある。

僕はシャーリーさんが苦手だった。むしろ嫌いと言ってもいい。
何不自由なく育ったくせに何ももたない僕から、僕の全てである兄さんを奪おうとする盗人。そう思っていた。
そんなある日ジェレミアが現れ、戦いの舞台に一人きりで居る彼女を見つけた。

「取り戻してあげたいの・・・ナナちゃんだって・・・。」

そう言った彼女に今まで押さえつけていた感情が爆発し、殺意が芽生えた。
ナナリーは僕の敵。
僕の居場所を完全に奪う恐ろしい敵だ。

とっさにギアスを発動させて彼女が握っていた銃を手に取った。
そして心臓に狙いを定めて引き金を引いた。

しかし、僕はシャーリーさんを撃てなかった。

「あなたはルルが好き?」

偽物だと解っているはずの僕に彼女は真っ直ぐな瞳でそう聞いた。
そして、僕が兄さんの事を好きだと告げると、それを信じて微笑んでくれた。

その時の彼女の顔が一瞬脳裏を支配した。


僕の銃はシャーリーさんを貫かず、掠めるようにして、後方の窓を割った。
狙った対象を仕留めそこなうなど、今までの僕には考えられない事だった。
それもこんな至近距離で。

混乱してパニックになりかけた僕をギアスの切れたシャーリーさんはその手に持つ銃ごと抱きしめてくれた。
そして、

「大丈夫。私は何があってもルルの味方だから。もちろんロロの事も大好きよ。ルルの事、好きでいてくれてありがとう。」

と静かに言ってくれた。
その言葉に落ち着いてしまった自分に僕は驚いた。

シャーリーさんは僕に「信じてくれてありがとう。」と重ねて言って、微笑んだ。



それ以来、シャーリーさんは仲間となり、学園で僕らの居場所を守りつつ、生徒会の皆が心配しないよう咲世子と共に芝居をうってくれている。

ジェレミアは素性を隠して僕らの仲間となり、ほどなく黒の騎士団の第二親衛隊長となった。
一昔前の怪盗のような仮面をかぶり、髪をオレンジ色に染めているところから団員達の間で密かにオレンジ仮面と呼ばれているようだが、きわどいところで素性はばれてない。

ジェレミアはゼロと対立したことで有名な上、純血派としてクロビス殿下の元、新宿ゲットー殲滅作戦に加担した事もあるので正体がばれたらやばいどころの話じゃない。

それでなくともハーフとして紹介されているが、ブリタニア人にしか見えない僕と髪をオレンジに染めて仮面を付けてもやっぱりブリタニア人にしか見えないジェレミアの二人を続けざまに親衛隊長・第2親衛隊長の任に付けたのだ。
元から長く居る団員達の反発はどうしても出るだろう。


しかし心配した事態にはならなかった。

食堂に行くとジェレミアは何故か皆に囲まれて目頭をハンカチで押さえていた。

「・・・・・・と言うわけで、私の人生は挫折だらけだったのだが、やっと念願のゼロ様にお仕えする事が出来て・・・うう・・・この上なき幸せなのです・・・!!」

食堂の端っこの方でこの異様な光景を呆然と眺めていたら、ぽん・・・とC.Cに肩を叩かれた。

どうやらジェレミアはC.Cにそそのかされて嘘の可哀相な生い立ちを捏造して喋ってるらしい。
元々は生真面目な性格と聞いていたけど、中々やるなぁ。
ま、後々の事を考えると悪くは無い策だよね。

感心していると、

「ロロ隊長~!!こっち、こっち!!!」

と呼ぶ玉城の声が聞こえた。
ものすごく聞こえないフリしたかったけど、玉城の声はでかい。

それに、僕もジェレミアの話を聞いてみたかったので、その輪の中にい居る玉城の所に行くことにした。

「ロロ隊長、このジェレミーって奴、見かけはキザでいけ好かないと思ったけどすっげー苦労してるみたいなんだぜ。」

玉城がちょっとしんみりと気の毒そうに言う。

「ふ~ん。どんな苦労?」

僕は下らないと思いながらも一応聞いておくことにした。

玉城が手短にした説明によると、ジェレミーこと、ジェレミアは、とある名門貴族の家に生まれるも、双子は不吉であるという家の言い伝えにより存在を抹消され、密かに地下室で育てられたことになっていたらしい。

何だかありがちな設定だな~。
すごく胡散臭いし。

しかし玉城は疑いもしない様子で説明を続ける。

・・・そのままじゃ、アレなんで要約すると・・・ジェレミーは少年期に自分の不遇に反発して家出し、反政府組織に飛び込んで戦ううち何度も死線をさまよい、今では義手義足・・・身体のほとんどが機械となってしまい、顔にも大きな傷があるので仮面を被っている・・・・という事になっていた。

なるほど。こっちは中々もっともらしいじゃないか。

「でも、ジェレミーと言い、ロロと言い、ブリタニア人でも結構大変なのねぇ・・・。」

ちゃっかりと輪の中に居たラクシャータさんがため息をついて言う。

え?僕?
何か大変だったっけ・・・。

「C.Cに聞いたけど、あんた、ゼロが若いときの過ちで出来ちゃった子供なんだって?」

「は?」

「その挙句、相手の女には生粋のブリタニア人じゃないからって生み逃げされて・・・。お金も騙し取られて・・・。あんた、お母さんの顔も知らないんだって?
あたしがお母さん代わりになってやるよ。そんなひどい女の事は忘れて困った事があればあたしに言いな。」

「は・・・はぁ・・・どうも・・・・。」

何か知らない間に僕の過去も捏造されている・・・・・・。
しかも兄さん、女に金を騙し取られて逃げられた甲斐性無しにされてる・・・・・・。

「可哀相だよな、ロロ隊長。
お母さんが居ないから、小さい頃からゼロを手伝って家事三昧だっり、内職の造花作りしたりしてて遊ぶ暇も無かったんだって?
ゼロも隊長も異様に料理・洗濯・家事一般が上手い上に手先が器用だから変だな~とは思ってたんだ。」

玉城が目に涙まで浮かべて気の毒そうに言う。

いや、お前が家事出来なさすぎなんじゃ・・・・・・。


「日本との戦争が始まって君もブリタニアで苦労したんだな。」

今度は藤堂のおっさんがしみじみと言う。

「当時ブリタニアに居た君は、日本人の血が混じっているという事で、いじめられて育ったそうじゃないか。子供に罪は無いのに、気の毒な事だ。」

「だから性格が曲がってしまったんだな。本当に気の毒に。」

藤堂に続いて朝比奈も言う。

誰の性格が曲がってるって?
どさくさに紛れて今さらっと言ったな

しかし、前回に引き続いて乱闘騒ぎを起こすとさすがにまずいので、お守り代わりの携帯をぎゅっと握って耐えた。

「・・・まあでも君・・・よくやってるとは思うよ。」

朝比奈がポツリと言う。
え?
いつも嫌味しか言わない朝比奈が、どうしたって言うのだろう。
何か悪いモノでも食ったのかな?

あの玉城を6日も使ってへこたれるどころか優しく面倒見てやってるんだからな・・・。業務も遅れなく完璧にこなしているみたいだし・・・。」

フッ・・・・・・と遠い目をして言う。

「そう、あの玉城を!!」

「ああ、あの玉城を!!」

「そうね。あの玉城を!!」

「見直したよ。うちの部署でも来たことあったけどもう使えなくて使えなくて1日でつき帰したんだ。」

「ええ、うちの部署でも。」

「俺の部署でも。」

「うちもだ!!」

人々が次々と叫ぶ。


・・・なんか変なところで僕の評価が上がってる・・・。
玉城は逆切れしてわめいていたケド、なんだ、皆一回は玉城の被害にあっていたのか。

だけどこう皆で責められちゃ、何だか玉城が気の毒な気がする。
僕にも覚えがあるけど、周り中の同僚にあしざまに言われるのはけっこうきついんだよ。
気にしないようにはしてたけどね。

「・・・まあ、玉城も頑張ってるよ。」

何だか急に玉城を庇いたくなった。

何をやらせても駄目だけど、別に悪気はないんだよね。
僕が疲れてるって言ったら、お茶を入れようとしてくれたし、僕の嘘の経歴を聞いて同情もしてくれた。
初日から大乱闘をやらかして浮いてしまった僕にも分け隔てなく声をかけてくれる。

それに他のやつら(特に朝比奈)が兄さんの悪口を言っても玉城は決してそれに乗らない。
いつも兄さんのために憤慨してくれる。

馬鹿でアホでどうしようも無い奴だけど、優しいところもある。

「行こう・・・玉城。僕がちゃんと美味しいお茶が入れられるように何度でも付き合ってあげるよ。」

そう、何も出来なかった僕に兄さんが根気良く教えてくれたように僕も・・・。



後の事は部屋に戻ったのでよくわからないのだけど、その後も僕の噂はあちこちで吹聴され、
元々僕には『ゼロの隠し子』疑惑説があったのだが、この日を境に公式にゼロの子供ということになってしまった。


   その4に続く


もうすぐXデーが近づいてきます。
今自動投稿でも対応できるよう必死で全部書き上げています←未完になると何となく気持ち悪い。

私の願望の入ったパラレルなのでシャーリーは死にません。
あそこから歯車が狂ってしまったので。

兄さんはシャーリーを保護してくれた(と思っている)ロロの事を前よりいっそう可愛がってるし、戦いの場に巻き込んだことを不憫に思っているのでロロに対してめちゃくちゃ甘いです。

ヴィレッタ先生はシャーリーが死亡しなければずっと味方でいてくれたと思います。(多分彼女はルルがギアスで自殺に見せかけて殺し、葬式にさえ出てこなかったと思って裏切ったと思っています。それまでけっこう温かい目でルルロロを見ていたし、ほっておけばいいのにアーニャからルルを助けたりしていたしね。あの咲世子にも『あなたとは良好な関係が築けたと思いましたのに残念です』と言われてたし

次回はシリアス率95パーセントです。

義父が来るとしばらくルルロロサイト様めぐりも出来なくなるので今のうちに・・・とこっちもちょろちょろ見てますが、ウイルスが怖くてあんまり廻れてません・・・。
一応対策はしているけど、早く落ち着かないかな~?
リンク先サイト様は感染者はいらっしゃらないと思います。
うちが大丈夫って事は多分大丈夫。
だってしょっちゅう見に行ってたもの(今もですが)


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 その手のひらに  その4
2009年05月19日 (火) | 編集 |
「何故俺がロロのパパなんだ俺はまだ18歳なんだぞ!!!」

意外とこういう噂に疎い兄さんの耳にも僕らの噂は入った。

「いいじゃないかルルーシュ。
オッサンだと思われた方が貫禄が出るし正体もばれにくい。
隠し子説は元々あったんだ。
私はソレを面白おかしく吹聴しただけだ。」

「するな!!!!」

「ああ、怖い。怖いな、お前のパパは。気も短いし。コレじゃ女に捨てられてもしょうがない。
な、ロロ?」

C.Cが僕の後ろに隠れながらわざとらしく言う。

僕はこの魔女が苦手だ。
ギアスも効かないし、兄さんをこき使う。

たまに殺意が芽生えるが、V.Vの同類と言うことは殺したって死にやしない。やるだけ無駄と言うことだ。

「・・・うちのパパはすごく優しいです。」

仕方なくC.C似合わせているのはこの設定、意外と使えるからだ。

あれ以来兄さんが僕にべたべたしても、誰も『この新参者が!!』という目で見てこない。
むしろそっと目頭を押さえながら温かい目で見てくれる。(何故だろう?)

ゼロの私室に勝手に入っても誰も咎めないし、僕から兄さんにべたべたするのももちろんOKだ。


何かラクシャータさんも異様に僕に優しくなったし、朝比奈でさえあんまり嫌味を言わなくなった。

それに、あんなに優しい過去話を作ってくれて僕は内心ちょっとC.Cに感謝している。(年寄り扱いの上女に金を騙し取られて逃げられた事になってる兄さんには悪いけど)

兄さんと親子で、二人っきりで過ごせてたなんて、嘘の設定でも嬉しい。
しかも、兄さんを手伝って家事三昧で暮らせてたなんて。

響団で過酷で寒々とした生活しか送ってこなかった僕には、ああ!夢みたいに幸せな設定だ。

僕の仕事といえば暗殺ばかりだったけど、造花作りが仕事と言う設定も最高だ。
綺麗な花を兄さんと楽しく作ってる自分を想像して浮き浮きしてしまう。
C.Cって意外と優しいなぁ。(兄さんにまとわりつくから嫌いだけど)






時間はちょっと戻るけど、ジェレミアが僕らの仲間となった事で、カレンの居ない間の戦力的ダメージはほぼ無くなった。
しかし、彼が戻らないとなるとV.Vが不審に思うので、兄さんはあの超優秀な頭で策を練り、騒ぎのあった当日にはもう手を打っていた。
さすが兄さん!!
やっぱり僕の兄さんは凄いなぁ・・・!!


情報操作は兄さんの得意技。

例の学園襲撃の際、ジェレミアがヴィレッタに

「実はマリアンヌ様の遺児であるルルーシュ殿下を密かに守りにきた。昔のよしみで協力してくれ。」

と告げたため隙を見て帝国の裏切り者として、毒殺し、念のため完全に破壊したとブリタニア皇帝には報告しておいたのだ。(その際、ジェレミアの告白記録も捏造して証拠品として提出した。皆でノリノリで芝居して、けっこう面白かった。)

また、ジェレミアは誰かからルルーシュ暗殺を請け負って来たらしい事も機情を通じて皇帝陛下に報告しておいた。
ジェレミアを預かっていたのがV.Vだという事を皇帝も知っているそうだから、今頃V.Vは皇帝に問い詰められて大慌てだろう。

V.Vは皇帝に内密でジェレミアを刺客として差し向けたらしい.。

こんな形でC.C捕獲作戦に水を差され、皇帝はさぞかし怒るだろう。
せいぜい仲間割れしてくれればいい。(でも僕も兄さんに内緒でナナリーやシャーリーさんを殺っちゃおうかと思った事があるので、ちょっとズキッっときたけどね

ただ、そんな時間稼ぎをしてみてもV.Vが動き始めてしまったのでは、兄さんの記憶が戻ってしまった事を知られる日は近い。




「・・・・・10日が限界だな。ごまかせるのも。このままでは学園が騒乱に巻き込まれてしまう。
もう戻れないかもしれないが・・・ついてくるか?ロロ・・・。」


決して僕に危ない事をさせようとしなかった兄さんだが、さすがに僕の協力がいると思ったのか、黒の騎士団に連れて行ってくれた。




そして運命の日はやってきた。
響団の位置が完全に特定できたのだ。


響団は軍事施設ではない。
大勢で正面から押し切るより、少数の精鋭で乗り込む方が効率が良い。
ゼロ番隊第二親衛隊長補佐の木下以下十数名のナイトメア隊を響団からやや離れた所に隠したまま、兄さん、僕、ジェレミア、C,Cの四人で突破をかける事とした。

ちなみに玉城も付いてくると言い張ったのだが、ついて来られたらトラブル発生率100パーセントなうえに、絶対死ぬだろうから、こっそりおやつに下剤を混ぜておいた。
多分今日1日はトイレから出てこられないだろう。
その間にこっちのカタをつけて急いで帰らなきゃ!!
さもなきゃ僕の美しい部屋と完璧な書類がまためちゃくちゃに・・・
あ・・・思い出したらめまいがして来た。


ものすごく足手まといになりそうなC.Cにも下剤入りのピザを届けたのだが、すっかりぺろっと平らげたはずなのにピンピンしている。
多分毒薬を盛ってもぴんぴんしてるんだろうな。さすがV.Vの同類だ。

僕らは少人数で突入するのだから、C.Cのフォローまでは出来ないと思うけど、ま、死んでも生き返るしあとで回収しとけばいいよね♪



ジェレミアの響団情報は僕のあいまいな情報と違って正確だった。
それはそうだろう。

僕は皇帝からの正式な依頼を得て迎えに来た特務の男にひっそりと連れ出された。
道具であるギアスユーザーに響団の位置は知らされていないし知る必要も無い。
だから広大な中国のどの位置に響団があるのか僕は知らない。

それでも響団の周りの四季の移ろい方、それに合わせた日の出、日の入りの時刻、温度、自然の様子、時々現れる野生生物、植物などの情報など、僕から引き出せる情報の全てを兄さんはたどった。

そしてジェレミアが現れる前からある程度の位置は特定していた。
しかし、そこからの絞込みがはかどっておらず、苦労していたのだが、ジェレミアの情報により、詳細な位置まで完全に特定できた。


ジェレミアは皇帝には内密にこっそりとV.Vと共に響団を出立したので操縦も彼自身がやっていた。

名門貴族である彼は司令官となるべき教育を子供のうちから叩き込まれている。
ブリタニアと敵対する中華の地理もよく知っていた。
航空記録など持っていなくとも正確に元いた位置を兄さんに示す事が出来た。




一つ息をつき、地上すれすれを飛ぶ旧世代の航空艇より乾いた地上を見る。
サクラダイトを検出し、反応を捕らえるレーダを避けるため、わざわざオイルで動く小型の旧式飛行艇を用意しておいた。僕たちは木下と別れてそれを使って移動した。

それも響団施設が近づけば乗り捨て、今度は徒歩で歩く。

懐かしい風が肌を撫でる。
教団は僕の故郷とも言える場所。
そしてV.Vは僕の親代わりであった人。

と言っても、実際はそんないいものではなく、無能と判断されたら即処分され、厳しい統制の元、任務こそ全てと徹底して教育される。そんな場所。

そこでは人間らしい感情は悪として扱われ、帝国に仇成すものの命をためらい無く摘み取る事が究極の善とされていた。

教団には幼いギアスユーザーが大勢居る。
愛という言葉も、情という人間の根幹も持ち合わせる事を許されない、純粋な戦闘集団。
響団を落とすなら、実はV.Vよりも彼らの方が障害となる。

彼らを抑えるのが今回の僕の最大の役目だった。

大丈夫。出来る。
僕のギアスは欠陥品だが、彼ら全てのものより強い。
そして僕は彼らをよく知っている。
うまくやればあっという間に片がつく。


周りを見渡せば砂漠のような砂にごつごつとした岩肌。
乾いたギアスユーザーの心のような。


兄さんの体力が心配だったけど、何とか頑張ってくれた。
黄砂を防ぐためのサングラス、1時間分のわずかな水、携帯できる銃、ナイフ、手榴弾、催眠ガスそれらだけが僕らの持ち物。





たどり着いた響団のアジトには先頭に機械の身体を持つジェレミア、次に兄さん、C.C、最後に僕の順で侵入した。

すぐに4人ほどの衛兵が出てきたが、僕らの敵ではなかった。
僕はすぐさま全員の時を止め、銃を素早く奪うとギアスを解いて一歩下がった。

ジェレミアが心得たように一瞬で3人を気絶させ、一人の兵士の腕を後ろにねじり上げ、口をふさいで兄さんの前に引きずっていく。

「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命ずる。お前は俺達の奴隷となれ!!」

待ち構えていた兄さんが瞳を染めて兵士に命ずる。

ああ兄さん、兄さんが言うと非情な台詞もカッコイイ!!

ジェレミアが倒れていた兵士に次々とカツを入れ、兄さんも次々とギアスをかけていく。
途中現れた兵士もこの調子で支配下に置き、進んでいく。

C.Cが、
「確かこういうゲームをやったことがあったぞ。侵入してくるゾンビにかまれるとそいつもゾンビになるっというゲームだったな・・・。いや、ルルーシュの方がゾンビよりたちが悪いか。」

などとつぶやく。

失礼な。僕の美しい兄さんをゾンビと一緒にするなんて。
でも兄さんはこんなのは慣れっこなのか平然と聞こえない振りをしていた。


支配下に置いた数人に建物内の監視装置を切るように命じ、他のものには合図があるまで元の持ち場に戻って警備を続ける振りをさせる。

そして僕とジェレミアの案内の元、まずは落としやすい研究員を片っ端からギアスにかけて支配下に置きながらギアスユーザーを探す。
ギアスユーザーは今の時間なら格闘訓練場にいるはずだ。

研究員から奪った鍵と暗唱番号で鋼鉄製の扉を開ける。

猛獣の唸り声の聞こえるだだっ広い広間では数人の子供たちと手負いのライオンが戦っていた。
いきなりドアが開けられた事で一瞬気を取られた子供の一人にライオンが飛び掛っていった。

とっさに時を止め、ライオンの喉笛を一突きにして蹴り飛ばす。

「ロロおにいちゃん・・・。」

子供の瞳が懐かしそうに見開かれる。

「・・・うん、元気にしていましたか?」

優しくそう聞くと子供は眼を見開いたまま何度も頷いた。
ギアスユーザーは非情でなければいけない。
戦いとなればこの子等も非情に徹するが、まだ年端のいかない少年少女たちは長年暗殺だけを続けて来た僕とは違う。
教育により情のほとんどは機能しなくなっているが、ほんのわずかに残った親兄弟を慕うような気持ちを僕に向けてくることもある。
それに応える事は禁じられていたが、兄さんと知り合って変わった僕は彼らが不憫でならなかった。

響団に体の調整をしに帰った時、V.Vに隠れてこっそりと菓子などをやったこともある。
彼らとのかかわりはその程度のものだったのだが、よほど嬉しかったのだろう。V.Vが居ない時には彼らは僕のことをロロお兄ちゃんと呼ぶようになった。

「皆、よく聞いて。僕は君達を連れ出しに来た。もう戦ったり、殺したり、痛い思いをしなくていいんだよ。」

そう言うと子供達は首をかしげた。

「戦わなくていいって事は・・・僕ら、処分されるの?もういらないの?」

「違うよ。この人の眼を見て。この人の瞳は幸せを運んでくる瞳なんだよ。」

そういって兄さんの方を示した。


聞きなれない「幸せ」という単語を聞き、不思議そうに兄さんを見る子供達にギアスがかけられる。

「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命じる。お前たちはギアスと響団に関するすべてを忘れて明日まで眠れ。」

これでいい。
記憶をいじるのはあまり気持ちのいいものではないけれど、かつて皇帝が兄さんのギアスを記憶と共に封じる事が出来たのだから、これでこの子達ももうギアスを使えなくなる。

それに人を殺して来た記憶なんて無い方がいいんだ。
ある程度成長した僕には耐えられたけど、こんな小さな子供達が自分の罪と向き合えば精神が崩壊してしまう。


その時、後ろでゆらめく影があった。

「ずいぶん勝手な事をしてくれるね。ルルーシュ。」

長い金糸の髪を揺らめかしてV.Vが現れる。
手にはマシンガン。

「裏切り者のロロ。そしてジェレミア。あんなに眼をかけてやったのに、この僕を裏切るんだね。言っておくけど、僕はどういう風にされても死なないよ。最後に勝つのは僕だ。」

そう言ってためらいもなくマシンガンを連射する。

マシンガンの前に立ちはだかったのはC.Cだった。

C.Cの腹を貫通したいくらかの弾丸が、兄さんを庇って立つジェレミアの機械の身体に音を立てる。
僕はとっさに足を払い、体の下に押し込んだ兄さんを守りながら様子を伺う。

普段は玉城並にだらしなく、どうしようもない女であるはずのC.Cがマシンガンで穴だらけにされた腹を庇おうともせずにV.Vを睨みつけていた。

「・・・こんな風に殺したんだろ。マリアンヌを。」

ぎょっとしたようにV.Vの瞳が見開かれる。

「お前は嘘の無い世界を願っていた。それなのにお前は嘘ばかりついてきた。
シャルルに、私に、自分に。何故だ?」

「・・・決まっている。嘘の無い世界を作るためだ。」

V.Vはせせら笑った。

「嘘を重ねたその口で、嘘の無い世界を望むのか。哀れだな。
お前はマリアンヌの事も本当は好きだったろう?」

「好きじゃない!あんな女。シャルルをたぶらかす魔性の女だ!!」

「違う。お前はマリアンヌが好きだった。そして、本当は人間として生きていける、マリアンヌに愛されるシャルルになりたかったんだ。」

「違う!違う!違う!!僕はシャルルの兄さんだ。シャルルの幸せだけを願って来たんだ!!」

「違わない。人の世から・・・人としての時間から取り残される恐怖を私は知っている。
まだ年若いお前には、それに耐えられなかったんだ。」

「違うと言っている!!僕はそんなに弱くない!!」

再びマシンガンを構えるV.VにC.Cが歩を進める。

「無駄だ。私は死なない。撃たれても。焼かれても。砕かれても。」

「う・・・・・。」

初めてV.Vが恐怖の色を浮かべる。

本来ありえるはずの無い、コード保持者同士の戦い。
それは戦いをかいくぐって来た僕にも凄絶に思えた。
お互い死なないのだから果てが無い。

神話にある不死身の神同士の戦いを見るような神聖さに飲まれ、戦いのプロであるはずの僕とジェレミアは唯呆然と成り行きを見守っていた。

「V.V。私は嘘のある世界に価値が無いとは思わない。」

V.VがC.Cから逃れるように彼女の歩んだ歩数分下がる。

「優しい嘘だってあるんだ。大切な人を守るための嘘も。」

「違う・・・嘘は全ていけないんだ!!
皆、皆、僕とシャルルを騙した。騙して優しそうに近づいて、普通の暮らしも、母様の命も奪ったんだ。
シャルルが皇帝になってもそれは変わらなかった。
騎士の剣にかけて忠誠を誓ったはずの旧ラウンズのほとんどもシャルルを裏切った。
この世は嘘つきしか居ないんだ!!!」

再び乱射されるマシンガンに一歩も引かずC.Cは進み続けた。

「痛い。V.V。心が痛いよ。」

そう言って差し伸べた手でC.CはV.Vを優しく抱きしめた。

「お前も、心が血を流しているんだな・・・。」

C.Cの体から力が抜け、瞳が力なく閉じられる。
すぐに蘇生するとわかっていてもあまりにも痛々しく、そして美しい姿だった。

僕は女性を美しいと思うことはほぼ無い。
人間を美しく思うことも。

所詮血と肉の詰まった皮袋。
そう思って殺して来た。

でも彼女の姿は聖女のようで・・・幼子を守る母のようで、その凄絶な美しさに眼を奪われた。

「C.C-っ!!」

兄さんの悲痛な声が響く。

「しっかりするんだC.C!!」

まだ蘇生の始まらない身体をゆらして兄さんが絶叫する。

普段なら兄さんにうるさくまといつくC.Cなど居なくなってしまえばいいと考えていたが、C.Cを抱きしめて泣く兄さんを僕は息を詰めて見守った。

「拘束させていただきます。」

ジェレミアが呆けているV.Vの後ろ手を縛り上げたが、何の抵抗もなかった。
僕らは完全に響団を制圧した。



   その5に続く



響団の幼いギアスユーザーにお菓子を上げるというエピソードは昔にも実は使ったことがあります。
14話本編派生のロロ爆殺前夜のお話です。
本当~に暗いお話ですが、興味のあるチャレンジャーは覗いて見て下さい。こちら→『償い

実はコレを書いた当時から、このお話の救済版を書きたかったのですが、中々書けないままでした。
シャーリーの生存といい、今回といい、あいたたた・・・・という設定ですが、こんな展開が夢でしたので、どんどん行っちゃいます

ありきたりであっても優しい展開を・・・そんなSSを目指しています。


話は変わりますが6月1日はヴィレッタの誕生日だったようです。
・・・と言うことは先生、28歳に?
そろそろがけっぷちにますます大人の魅力あふれる色っぽいオネー様になるのでしょうか?
とりあえず最近子供らが外行って遊んでくれるのでその間に超こそこそヴィレッタ描いてみました。(いきなり帰って来たらダミー画面に差し替えて対処・手洗いの間に消す!!)
・・・でも服をシンプルにしてもやっぱり3時間以上かかる・・・。早く描けるようになりたいです・・・。

viretta11_convert_20090603121614.jpg


・・・と↑28歳になった当時UTは思ったのですが、今から考えると28歳なんて素ッ極若くて羨ましいわぁ




ちなみに今書いているお話は無事最終話まで書き終わりました。(ギリギリまで修正入れますが)
毎週金曜日UP予定です。
義父が来た後は全部自動投稿に・・・と思っていたけど、日にちを遡って投稿しないとブログだと続けて読めないのでどうしようかなぁ。
私の朝は早いけど、義父も早そう・・・。
テレビを見てる間にUPしてしまおうと思っているけど出来なかったらチャンスが無かったのね~と思っておいて下さい。
文字だけで地味なSSサーチ様の登録は義父がいても隙を見て出来そうですが、派手なギアスサーチ様はもしかして登録出来ないかも・・・。トイレに行ってる隙にやるしかありませんね。
一応半同居なので近くにアパート借りてもらうけど、1週間ぐらいは完全同居になると思うし、その後もこちらに友達が居ないので入り浸り状態になると思います。
でも、折角決心して遠い所から来てくださるのだから楽しく過ごせるよう、きちんとしないとね
義父は6月14日に来ますので、それまでにやりたい事をやっときます♪(倒れない程度に)


あと・・・WEB拍手の方、お礼文を載せるのにとても使いやすくて助かっていたのですが、有料なので14日までに手を引きます。もうお礼文まで書く余力がないので
すみません。(現在拍手はFC2拍手とWEB拍手2種類使用しています。お礼文が出るのはWEB拍手の方です。FC2拍手は無料ですのでそのままです。)

暇があったらお礼文もまとめてブログに移して載せようと思ってます。
間に合わなかったらすみません
いただいたコメントは全てコピーして保存しておきます。
読んで下さった皆様、コメントくださった皆様ありがとうございます。
ネタが浮かばない時、何回も読み直してテンション上げさせていただきました。
もうしばらく頑張りますね☆


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その手のひらに  その5
2009年05月19日 (火) | 編集 |
ジェレミアのギアスキャンセラーで響団員のギアスを解除した後、改めてギアスの研究データ全てとC.Cに関する事を忘れるように兄さんが命じた。

そして、研究していたのは死なない兵士についてだと思い込ませた。

潜ませていた木下たちを呼び寄せて、施設の一室に閉じ込めた響団員を拘束し、更にジェレミアが使っていたジークフリードを回収した後、響団基地を完璧に破壊しつくした。

これでギアスの事が黒の騎士団に漏れる事は無い。
しかし・・・。

「兄さん・・・。これだけ派手にやったんだ。兄さんがゼロだって事はすぐ皇帝にもバレるね。」

そうなって誰より困るのは兄さんのはず。
しかし兄さんは、

「ああ・・・。想定通りだ。何も心配する事は無い。」

とニヤリと笑った。



その頃スザクは皇帝から命を受け、クラブハウスのルルーシュたちの住まいに踏み込んでいた。

「シャーリー!!退くんだ!!」

いつもの温和なスザクはもう何処にもいなかった。
シャーリーを突き飛ばし、部屋に土足で踏み込む。

もちろん、ルルーシュはいない。

「シャーリー、ルルーシュは何処に行ったんだ!!」

スザクが鬼の形相でシャーリーに詰め寄る。
しかしシャーリーは、少し首をかしげ、ルルーシュのベットを差した。

「もう、スザク君ったら何怖い顔してるの?
ルルだったらそこで寝てるじゃない。まだ熱があるんだから静かにしてよ。」

スザクは改めてベットを見るがもちろんルルーシュはいない。

「くっ・・・!!ギアスか!?ルルーシュの奴シャーリーにまで!!」

そう言うや否や部屋を飛び出した。

後に残されたシャーリーは、腰が抜けたように座り込んだ。

スザク君を騙しきった・・・。

彼女はそっとつぶやいた。

元々ルルーシュからばれた時の策を授けれれていたけれど、それは大役で、気の張るものだった。

でも見事果たせたのだ。

私、ルルの役にたったよ。
絶対守ってみせるから。
だって私はルルの事が大好きなんだもの・・・。




スザクが次に向かったのは機情の司令室だった。

「ルルーシュはどこだ!!」

叫べども局員達は穏やかな顔で

「何も異常はありませんよ?」

と繰り返すばかりでらちがあかない。

「ヴィレッタはどうした!!」

「・・・さぁ・・・そう言えば数時間前に何処からか通信を受けた後、ロロと共に出て行かれましたが、行き先はわかりません。」

しまった。やられた。

ヴィレッタもギアスにやられたに違いない。
局員達も全員ギアスに掛かっている。
おそらくロロも。

ルルーシュはナナリーを見捨てて逃げたのか・・・。

スザクはがっくりと膝をついた。

ルルーシュにまんまとしてやられた事より、あの男が最愛の妹ナナリーを見捨てた事の方が何故かショックだった。

どうして・・・。

どうしてなんだ、ルルーシュ。








「ねえ兄さん。ナナリーは大丈夫かなぁ・・・。」

本当はナナリーが消えてくれたらいいのにと思っていた僕だけど、そうも言えないのでこういう風に聞いてみた。

「当たり前だ。C.Cが言っていた。V.Vはシャルルの双子の兄で何物にも変えがたい存在だと。
二人で何かろくでもないことをたくらんでいたらしいが、その計画もV.Vを取り戻さなければ成り立たないらしい。
あいつの事だ、いずれナナリーを切り札にしてくるだろうが、V.Vを押さえている限り問題ない。
奴は秘密基地のカプセルの中で半冬眠状態で眠り続けている。

ナナリーも今のところ良くやっている。落ち度も無いのに今すぐ提督を解任される事は無いだろう。
向こうもV.Vを押さえられている以上、思い切ったことは出来ない。しばらくはお互いに様子見だ。」

「ふ~ん・・・。」

ナナリーは安全なのか。ちょっと残念。

あ、でも、いい事もあった。

学園から撤退したヴィレッタ先生が正式に黒の騎士団に入り、今日からこの斑鳩で一緒に過ごせるようになったのだ。(僕に化けて先生と一緒に脱出した咲世子は別任務中)
彼女は学園内では僕の姉のような人だった。

新しく入団したヴィレッタ先生は僕と同じく日本人の血が混じっているということになっている。
そして僕の希望により、僕の腹違いの姉ということにもなっている。

したがって・・・誠に不本意なのだが、彼女もゼロの隠し子その2という事になる。
先生はそれをすご~く、すご~く嫌がっていたけど、大丈夫。
慣れれば兄さんの事を「パパ~」と呼べるもんだよ。(ウットリ)

ただ、さすがに『27歳のヴィレッタのパパは嫌だ』と兄さんが言いはったので、7歳程さばよんで先生は20歳と言う事にしてある。(←せめて30代パパを死守したいらしい。)
ちょっと無理があるんじゃないかな・・・と僕的には思うのだけど、ヴィレッタ先生は何故か自信満々に賛成した。
先生はジェレミアほどメディアに露出していないが、念のため、名前は千草と変え、髪も下ろしている。
呼び間違えないようにしなくっちゃ。

それと・・・うっとおしい懸案が一つ。


「・・・姉さんから離れてください、扇さん。」

「ロ・・・ロロ君!!」

「いまだ姉さんの恋人気取りですか。」

「いや、ロロ君、本当に恋人なんだが・・・。」

扇がもごもごと言う。

ああ、うっとうしい!!
善人づらなのに何故か気に障る。

最初っから気にくわなかったが、先日こいつが兄さんの大恩を裏切り、騙して格納庫に連れて行ったあげく、有無を言わさずナイトメアで囲んで殺そうとした夢を見て以来、益々嫌いになった。
こんな奴と恋人だったなんて、信じられない。



「扇・・・。まぁ、恋人だった時もあったんだが、お前は私を騙してただろ?だからあれは無効だ。」

先生が言う。

「でも好きになってしまったんだ!!」

扇が暑苦しく食い下がる。

「気持ちは嬉しいが、任務に専念したいんだ。忘れてくれ。」

ヴィレッタ先生はふたたび言い返す。
よしよしイイぞ♪

「・・・だそうです。扇さん。ブリタニア軍で諜報活動をしていた姉さんの命を助けてくださった事には感謝します。
でも、記憶を失った姉さんを家に連れ込んで恋人にするなんて許せません。」

「何!?ヴィ・・・いや、千草、こんな男と付き合っていたのか!!」

通りかかったジェレミアが驚愕の声を上げる。

「いや、その、ジェレミー・・・私は・・・。」

「姉さん、こんなブロッコリーのような男の何処がいいんですか?趣味が悪すぎです。」

「全くだ。」

ジェレミアも腕を組んで何度も頷く。

「まぁそう言わないでくれ。これでも扇は一応命の恩人なんだ。」

「へ~。そうなんですか。でも覚えておいてください、扇さん。
僕はシスコンなんです。母親代わりの姉ですからね。以後姉さんに付きまとったらタダでは済みませんよ?」

懐から隠しナイフを取り出し、1度上に向けて弧を描かせてからパシッと受け取り扇の顔面めがけて投げつける。
ナイフは顔すれすれに飛び、扇のバンダナをはらりと落とした。(兄さんに怒られるとまずいので傷はつけなかったが)

そしてニヤリと真っ黒く微笑むと扇は後ずさった。

「私も許さん。ヴィ・・・千草は私の元副官だ。それに彼女は私に気があるのだ。」

え・・・?
という風にヴィレッタ先生がジェレミアを見たが、彼は気づかず続けた。

「だいたい彼女は面食いだ。彼女には私が相応しい。・・・男らしく引いてもらおうか。」

扇とジェレミアが睨み合ってる間に先生はコソコソと逃げ出した。

「待ってください。あのままでいいんですか!?」

追いかけて尋ねると、彼女はにっこりと微笑んだ。

「ああ、かまわない。二人の男が私をめぐって争う・・・女のロマンじゃないか。
面白いからほっとけ。」

あ・・・悪魔だ。
せっかく扇の魔の手から守ってあげようとアレコレ頑張ったのに、守っているつもりの彼女の方が悪魔だった・・・。

ヴィレッタ先生はこういうところのある人だが、今では僕らの大切な仲間だ。
しかし、すんなりとこうなったわけではない。

元々は脅して仲間にしたのだから、いつ裏切ってもおかしくない人だった。

彼女は移民の3世。
肌の色も生粋のブリタニア人とは少し違う。

3代ブリタニアに住んで初めて正式にブリタニア人と認められるのだが、それまでに色々苦労があったようだ。
いつも飄々としているが、家は貧しく、心無い差別も受けて来たらしい。
それが原動力となってブリタニアでの出世を目指したらしいが・・・。

『その果てに幸せがあるとは思えなくなった。』

そう悲しそうに言っていた。
軍での一線を退いて機情の司令官となった彼女が見たのはのはイレブンたちの悲惨な暮らしだった。
租界全域にいる諜報員と接触を図るため、ヴィレッタ先生は目立たぬようにしてよく町に出かけた。
それも、昔とは違って、自分の足を使って一人で。
租界で働くイレブンはならず者のブリタニア人にしょっちゅう殴られていた。
町を1時間ほどふらつけば、そういう光景を必ず1,2度は目撃する。

僕も彼女と町を歩く機会が何度かあったが、いつもそういう場面を見るたび、彼女は苦虫を噛み潰したような表情で悔しそうに見ていた。

兄さんの記憶が戻り、ヴィレッタ先生を裏切らせた後のある日、僕らは腰の曲がったイレブンの年寄りを踏みつけているガラの悪いブリタニア人観光客と出くわした。
いつものように見なかった振りをするのかと思ったら、先生は無言でそいつに近づき、襟首を掴み上げ、殴りつけた。

「ロロ・・・。ブリタニアは大国だ。でも・・・。」

その先は聞かなくても解るような気がした。

彼女も力で蹂躙した側の人間ではあったが、根は優しい女性だ。
それは約1年、近くで見てきた僕にはよくわかる。

抵抗するすべを持たない弱者を一方的に貶めるブリタニア人にどうしても我慢ならなかったのだろう。

「お前達につけば弱者にも優しい世界になるんだな・・・?」

そうつぶやいたその日から先生は積極的に僕らの仕事を手伝うようになった。

人間と言うのは変わっていく。
僕も変わった。

昔は人の事などどうでも良かった。
任務こそ全て。そう教えられて育って来た僕だから、誰が死のうが苦しもうが、知った事ではなかった。

でも今は違う。
僕は兄さんと出会って無償の愛というものを知った。

ヴィレッタ先生と出合って、仲間からつまはじきにされて来た僕にも庇ってくれる人がいるのだと知った。

シャーリーさんに出会って命がけの強い想いと優しさを持つ人が、ごく当たり前に生きている一般人の中にもいるのだと知った。

そして今、自分の意思で、弱者にも優しい世界が欲しいと思っている。

きっと手に入れてみせる。

そして皆で笑い会う日を迎えるのだ。








響団の事が片付いた今、次の懸案事項はナナリーとカレンの救出だった。

「まずはカレンからだな。」

「「「えっ!?」」」


兄さんのその台詞にその場の誰もが驚いた。

今ここ、ゼロの私室にいるのは兄さんの素性を知るC.C・ジェレミア・ヴィレッタ先生・僕。それに兄さんの5人だ。
ジェレミアはともかくその他は兄さんの超シスコン振りを知っているので意外としか言いようが無い。

「カレンは捕虜の身。今はナナリーの庇護の元、テロリストとしては破格の扱いを受けていると咲世子から報告を受けているが油断は出来ない。
テロリストに温情を与える提督と広くブリタニアに知れたら知れたらナナリーの評価はがた落ちだ。」

「・・・なるほどやっぱりナナリーか。」

「ナナリー様だな。」

「相変わらずシスコンだ。」

「・・・カレンさんを助け出すのもナナリーのためなんだね・・・・・・。」

貴様ら人の話は最後まで聞け
ナナリーの評価が落ちれば、それは目と足の不自由なナナリーのサポートをまかされた幹部達の手落ちということにもなる。

急がなければそれを危惧した一部臣下の独断によるカレン虐待・・・最悪ラウンズの承認を得ての処刑すらありうる。
そうなる前に絶対カレンを取り戻さなければならない。


比べて我が妹ナナリーは皇女。そして提督。皇帝以外彼女を害する事は出来ない。
V.Vがこちらの手に落ちた今、皇帝は思い切った手は打てない。
急ぐ事は無いんだ。

それに、今ナナリーを強引に拉致しても利益は何も無い。
皇女である提督をさらうような危ない氾濫分子の居るエリアに次に派遣されてくる提督は恐らく強硬派。
日本人に対してまた圧政をかけるだろう。それでは困る。
ブリタニアのイヌになる気などないが、このままならナナリーの手腕により、日本は間もなく衛星エリアとなる。
そうなれば税や日本人に課せられる規制は今より格段にゆるくなる。
8年前の戦争に加え、カラレス総督による弾圧に日本人は疲弊しきっている。
圧政をひく提督の方が黒の騎士団にとって都合がいいのは確かだが、俺はもう、ブラックリベリオンの轍は踏まない。時間は掛かるだろうが、一般市民をなるべく巻き込間ない方法で対処したい。
・・・だから今、ナナリーを連れ戻すわけにはいかないんだ。」

兄さんが苦しそうに言う。
本当は誰よりナナリーを救出したいと思っているだろうに。


「・・・なるほど。さすが我が君。ご立派な決意です。
助け出すカレンはテロリスト集団の1パイロット。
エースであるという点を加えても、ブリタニアが持つ多くのエリアの1氾濫分子。皇女拉致とは重みが違いますな。」

「カレン一人に逃げられてもそれは総督交代やエリア降格と言えるほどの過失ではないということだね。まず、取り戻すならカレンの方。そうだね、兄さん。」

「ああそれに、ナナリーは今の総督としての仕事に誇りを持っている。
連れ出そうとしても『否』と言うだろう。しかしカレンが逃げる事に成功すれば正直ホッとするはずだ。多分・・・何かあっても目をつぶるだろう。」

「・・・わかった兄さん。政庁には僕が行くよ。カレンさんの事は僕に任せて。」

「それなら、私も我が君のために。」

「いや、ジェレミアは無理だ。派手すぎる・・・・じゃなくて目立ち・・・いや、顔を知られすぎている。
俺がロロと行こう。このギアスがあれば響団の時と同じように・・・。」

「それは反対だ。ルルーシュ。」

ヴィレッタが立ち上がった。

「何故だ?政庁を真正面から急襲せよとでも言うのか?
その案は不可能では無いが、多大な犠牲が出る。最少の犠牲で済ますにはコレが最善の手だと思うのだが?」

兄さんが目を細めて言う。

「確かに犠牲は最少だ。しかし私はお前がギアスを使って戦い続ける事には反対だ。」

「ヴィレッタ。無礼だぞ!!」

ジェレミアが立ち上がる。

「いや、いい。それで?
まさか綺麗事だけでブリタニアと戦争が出来ると思っているわけではないんだろう?」

「もちろんだ。だが、お前のギアスは人の意思を捻じ曲げて使う魔道の力だ。」

「ああ、その通りだ。・・・だが、ブリタニアだって人をゴミのように殺すナイトメアを開発して侵略戦争を行って来た。言わば、ブリタニアという国は銃口から権力を得て生まれた育った国。
あれは外道の力ではないとでもいうのか?」

「そうだ。外道の力だ。だがそれでもそこには意志の力がある。軍に入る意思・入らない意思。
死を賭しても進む意思・止める意思・逃げる意思。・・・裏切る意思。

お前の力は違うだろう。『大事な人にでも剣を向け殺す。』『自分が守って来た世界を一瞬でぶち壊す。』『自分の命さえためらい無く失わせる。』そういう力だ。
お前・・・ユーフェミア様にもその力を使ったろう。」

一瞬兄さんの顔がこわばった。
そのことについてはヴィレッタ先生が言うまでも無く、薄々皆が知っていた。
しかしそれは禁句中の禁句だった。

場が凍りつくのにもかまわず、先生は続ける。

「私はユーフェミア様とお会いする機会が何度かあった。平民出身の私にもおごったところなど何一つ無い優しい皇女様だった。あんな事をするわけがないと思っていたが、ギアスの力を知ってやっとわかった。お前がユーフェミア様にギアスをかけたんだな?」

しばらくの沈黙の後、兄さんが口を開いた。

「・・・その通りだ。俺が彼女にギアスをかけた。最も卑劣なギアスを・・・だ。
しかしそれを知っていて俺に付いたのは何故だ?
自分も同じように利用され、殺されるとは思わなかったのか?」

ヴィレッタ先生が兄さんをじっと見る。

「それは・・・思わなかった。
・・・・・・私は1年近くお前を見てきた。
外でのお前も、家でのお前も、監視カメラでずっと。
お前は悪どいところもあるが、根は優しく情厚い。
シャーリーが団入りするのでさえ大反対だったお前が親しかったというユーフェミア様にあんなギアスをかけるわけがない。
今回も犠牲を最小限にしようとしている。
何か・・・あったんだろう・・・?」

一気に喋る先生に、兄さんは少し驚いた顔をしたが、その後すぐ自嘲の笑みを浮かべた。

「・・・・・・さすが偽物でも先生だな・・・。ありましたよ。でも、結果的にユフィを死なせたのは俺だ。
だから俺のせいじゃないなんて見苦しい事を言うつもりはない。」

「いや、言っておいた方がいいんじゃないか?ルルーシュ。」

それまで黙っていたC.Cが初めて口を開いた。

「お前のそのくだらないプライドと秘密主義が余計な誤解を生むのだ。本当~~に坊やだな。
ギアスは強力な武器だ。だから使えばいい。銃や剣と同じようにな。
ただ、使い方を誤ればあの時のように大惨事だ。
仲間と情報の共有もしないなんて愚の骨頂だ。」

「・・・ルルーシュ様、お聞かせ下さい。何があったんですか?」

「・・・兄さん。僕も話した方がいいと思う。ここにいる皆は、兄さんを責めようと思っているわけじゃないんだ。言い訳だなんて誰も思わないよ。多分・・・あれはギアスの暴走だよね。」


兄さんはしばらく黙っていたが、重い口を開いて

「・・・ああ。・・・・・・そうだ。」

と呻くように言い、途切れ途切れに全てを語った。



「・・・なるほど。お前のギアスは一人一回。そして暴走すると自分の意思では止められない。いつ暴走するのかもわからない。
では聞くが、ルルーシュ。この中にギアスをかけたことの無い人間はいるか?」

ヴィレッタが尋ねる。

「・・・ロロにはかけてない。C.Cとジェレミアはギアスにかからない。」

「では暴走に備えてロロには何かかけたほうがいいな。変なギアスに掛かったらあの時以上の大惨事だ。」

「何がいいかな?僕は兄さんがかけてくれるなら何でもいいよ?」

「・・・よし。本当に何でもいいんだな。丁度かけてみたいギアスがあったんだ。俺の目を見ろ!!ロロ!!」

決意した兄さんの瞳が怪しく光る。

うん、・・・僕はなんでも受け入れるよ。

「ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアが命ずる・・・。」


「ちょっと待てルルーシュ・・・お前、一体何を・・・!!」

止めに入ったヴィレッタ先生の言葉が終らぬうちに兄さんの瞳に鳥の羽ばたくような紋章が浮かび上がった。


「男のパンツは黒ビキニが一番カッコイイ!!


うん!わかったよ!!男のパンツはやっぱり黒ビキニなんだね!!!・・・あれ?何を皆さんずっこけているんですか?」


「ルルーシュ・・・もうちょっとマシなギアスの使い方は無かったのか・・・・・(最悪だ)」

「本当に・・・・・・・・・・・・。ちなみに私はトランクス派なんだが・・・。」

C.Cもチーズ君を抱きしめてため息を落とす。

「やかましいっ!!お前らいっつも事あるごとに『黒ビキニパンツの男が』と言いやがって!!
これでロロは永遠に黒ビキニ派だ。ざまぁみろ!!
あーはははは!!!」



「ルルーシュ様、流石です。感服いたしました!!私も以後我が君を見習いとうございます!!」

「だよね、ジェレミア!!黒ビキニかっこいよね♪この任務が終ったら一緒に買いに行こうよ♪」

褒めちぎる男共を女性陣はかわいそうな者を見るような目で見ていた。



ロロにギアスをかけ、暴走のリスクを少なくした後、皆は会議に戻った。

結局潜入は僕と兄さん、そして学園撤退後から政庁に変装して入り込んでいる咲世子と連携して行う事になった。

ヴィレッタ先生は政庁付近で小型民間船に偽装した、フロートシステム・フル装備の超高速飛行艇で待機。

ジェレミアは海底ルートを使い、政庁に近い海岸線にひそみ、ジークフリートで待機。

更に120キロ先の海底に斑鳩を密かに待機させ迎撃体制を取らせておくが、基本的にはカレンをを奪取した瞬間、反撃はせずに全力で逃げる作戦だ。

「作戦名は・・・。」

「どう考えても『ピンポンダッシュ大作戦』だな。黒ビキニ男よ。」

「違う!!CT5Rだ!!!」

真面目くさって愉快な作戦名を提案するC・Cを兄さんは怒鳴りつけた。
・・・しかし、結局、作戦名は通称『ピンポンダッシュ大作戦』として長く後まで語られる事になるのだが、それは後の話と言うことで。



その6に続く




いらして下さった皆様ありがとうございます♪
とうとう日曜日の夕方からびっちり義父と同居となります。
更に主人がその翌日耳の手術をして1週間入院する事が決まっちゃいました
元々耳鳴りが時々してたようなのですが、この1年大変だったからかな~。進行が思ったより早いのですぐ手術・・・と先日決められちゃいました

でもまあ、避けられないなら、子供達が小さい頃や役員で超忙しかったり義母の事でバタバタしていたあの頃よりずっとずっといいタイミングなので良しとしておきましょう!

・・・というわけで、日曜日から1週間、完全同居の義父の糖尿病食を3食作りつつ、バイトに出かけ、合間に主人の見舞いに行き、更に子供の試験勉強に付き合わねばならないのでさすがに1週間禁PCとする事にします(PC見るとつい睡眠時間削ってしまう。用事は削れないので

日曜早朝までにコメント欄からいただいたコメントにはお返事できると思いますが、それ以降のものは主人が戻ってきてなおかつ義父がすぐそばのアパートに移るまで出来ないと思います。すみません。

次の金曜日は自動投稿でUPしますが、サーチには載せられないと思います。
ご案内リンクにも載せられませんが、ご案内Pの次に来るようにしておきますので良かったら見に来てくださると嬉しいです♪(更に次の月曜ぐらいなら何とかサーチに載せられるかもしれないけど)

その次からも全部毎週金曜日早朝にUPするよう設定しておきます。
その後隙を見てご案内リンクとサーチに載せます。(良い方法を教えてくださった美咲様、ありがとうございます!!)

義父は私の事を10年以上良い嫁だと思っていてくれているので、実はうかつで粗忽でアホな上にオタクである事がばれないよう、必死で頑張ってみたいと思います(笑)←でもオタク以外はすぐばれそう

描きかけのロロイラスト何とか塗り終わりましたので置いておきますが、もしロロがルルに出会わずに17歳になったらこんな感じかな~と思いつつ描いたイラストなので、幸せイラストではありません。

それでも良い方だけこちらからどうぞ→暗いロロイラスト

もうコレがUPできる最後のイラストなのにこんなので締めてしまうとは!!
他にも描きかけはあったけど、これが一番早そうだったのでつい・・・。


遊びに来てくださった方、拍手コメントくださった方、ありがとうございました♪
とっても励みになります!!
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