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だからきっと
2008年09月29日 (月) | 編集 |
群集心理は恐ろしい。

悪逆皇帝ルルーシュに対する恨みはすさまじく、沿道からは人々が押し寄せてきた。
捕虜を解放しようとする人々だけではない。

警護役がいなくなった皇帝専用車によじ登り、何十本何百本もの腕が伸ばされる。
その光景は地獄でもがく亡者のようで、常軌を逸している。

人々は顔に狂気を浮かび上がらせて叫ぶ。

「悪逆皇帝を八つ裂きにしろ!!!」と。


もはや動かなくなったルルーシュはわずかな笑みを浮かべていた。
血の気の無い死に顔。白い皇帝服は血でべったりと汚れていた。

でも満足そうな笑みだった。

計画は成った。

この世の憎しみを全て引き受けて消える。
そして憎しみの連鎖を断ち切る。

命を捧げ、その後はこの体もきっと引きちぎられて犬の餌にでもなるのだろう。
それでも良いと、ルルーシュはスザクに言った。

誇り高いルルーシュ。
でも、誇りより世界や人々への愛を取った。

残される人々の幸せな明日を願った。



ナナリーが必死でルルーシュを抱きかかえる。地獄から伸ばされる手から守るように。

でもそんなか弱い、足の悪い少女の抵抗など何の意味もなかった。

「やめて!やめて!!お兄様に触らないで!!!」

突き飛ばされ、髪をつかまれ、それでもルルーシュを守ろうと泣き叫ぶ皇女から悪逆皇帝のなきがらを男たちが奪い取る。

一人の男がルルーシュのつややかな黒髪をわし掴みにし、高々と掲げる。

「この惨めな野郎が、悪逆皇帝だ!!これから切り刻んでやる!!!」

「いいぞ!!やっちまえ!!!」

「耳をそげ!腕をちぎれ!!!」

処刑台から助け出された藤堂や扇が駆け寄ろうとするが、群集の壁が立ちはだかってどうする事もできない。

そして、もしゼロの・・・ルルーシュの側に行けたとして、どうして止める事が出来よう。
そんな事をしたら、彼が命をかけて作ったこの舞台が、芝居が台無しになる。

狂気の集団と化した民衆はもはや止めようも無かった。

がたがたと震えながらその足元に取りすがる小さな皇女を蹴飛ばして、男がナイフをひらめかせる。

その時だった。




「私はゼロ。力なきものよ、我を求めよ。力あるものよ、我を恐れよ!!」


圧倒的な威圧感を持った声だった。

独特の機械音の混じる、いつものゼロの声。



その声に、狂乱していた群集が静まり返る。


ついさっきまで悪逆皇帝が座っていた皇帝の玉座から、ゼロが立ち上がる。

「道を開けよ。」

その重厚な声に、男たちはルルーシュを掴んだまま道を空けた。

ゼロはひらりと飛び降りると男から皇帝を受け取った。

そして、静かに抱きとめ、その瞳を閉じさせた。


「え?」

「どうして?」

「ゼロが悪逆皇帝を?」


そんな声が沿道からささやかれる。



「私はゼロ。」



再びその声が響き渡る。



「力なきものに対する陵辱は私が許さない。彼はもうただの骸となった。再び我らを脅かす事も無い。
・・・・・・・ただの、力無き者だ。」


静まり返った群集がゼロを見上げる。



「ゼロは。私は、正義を行うために死地から再び蘇った。私は諸君に問いたい。
死者を辱めるのが正義か。少女である皇女を傷つけるのが正義か。

それが諸君の本当に望む正義か。胸に手を当てて考えて欲しい。」



群集から狂気の色が消えていく。

皇帝専用車両から人波が引いていく。



「そうだよな。俺達は正義の・・・。」

そんな声が人々の間から囁かれる。



正義も平和も実はこんなにもろい。
皇帝の残虐さをなじったその人々が、きっかけ一つで死肉を求める野獣の群れと化す。



「・・・人の心は難しいね。皆明日の幸せを望んでいるはずなのに・・・。」


抱き取ったルルーシュがあまりに軽くてスザクは仮面の下で涙を流した。

気丈に振舞っていたけれど、怖くなかったはずが無い。

世界から憎まれて、その心臓を貫かれる日を彼は指折り待っていたのだ。

腕はガリガリに痩せて、骨を掴んでいるかのようだった。

元々小食の彼だったけど、きっと想像以上に食べていなかったに違いない。
だけど、胸を張り、最後まで世界を見据え、白い花が散っていくような優しい微笑を見せて死んでいった。

だから、今度は自分が・・・。








「ゼロ!!」

拘束を解かれたカレンが駆け寄る。

ゼロを見上げ、震えが止まらない小さな皇女を助け、その胸に抱く。

藤堂が皇帝のなきがらを受け取って肩に担ぎ、車の中に消えていった。

群集はその姿を声も無く見送った。










「あそこに居たの、ゼロだったね・・・。」



カレンがぽつりと言う。


ルルーシュの遺体を守ったゼロ。

彼の言葉。

群衆を一瞬で静めるカリスマ性。

ゼロをよく知るカレンから見てもゼロその人にしか見えなかった。

あれは本物のゼロだと、そう錯覚するほどの迫真の演技だった。


もちろんカレンは今のゼロの正体を知っている。
藤堂も。決して口にはしないが。



スザクはルルーシュの幼馴染で親友だったという。
きっと遺体を取り戻したい一心だったのだろう。

それとも、明日を作る決意の現われか。



ここは玉城の経営するバー。

そこは黒の騎士団幹部のたまり場になっていた。

「だから言ったろう!ゼロはやっぱり裏切ってなかったんだよ!皇帝ルルーシュが俺達をかく乱しようとしてギアスを使って摩り替わってただけなんだよ!!」

そんなわけあるか、と言おうとしてカレンは口をつぐんだ。

皆希望が欲しいのだ。
多分玉城だって本当は今のゼロがゼロじゃないとわかっている。

でも、あのゼロが本物だと信じていないと苦しくて仕方がないのだ。

ゼロは決して正体を見せないように用心していたから、ゼロとかかわりの薄かったものはほとんど違和感を感じていないようだ。

自分達のゼロが、あの、バベルタワーの時のように死地から蘇ってきたのだと素直に信じている。

幹部以外で少し接触のある者は・・・最近ゼロがC.Cのかわりに猫を飼いだしたと騒いでいた。

C.Cはもういない。

だから今ではゼロの私室に入れるのはカレンとナナリー皇女、そしてその黒猫ぐらいだ。

ゼロは何故か毎回その猫に噛まれ、「痛てっ!」なんてゼロらしからぬ悲鳴を上げている。

・・・・・・と噂になっているようだが、ゼロが偽物とまでは考えていないようだ。




ルルーシュの遺体は、スザクの計らいでとある島に密かに葬られた。
名を刻む事は出来なかったけど・・・と言うスザクはそれほど悲しそうでもなく、微笑すら浮かべていた。

多分、そこはルルーシュの弟が眠っているという島なのだろう。
ルルーシュを最後まで信じてかばった弟の眠る聖地。
それなら寂しい思いはきっとしない。

「今頃二人で海でも眺めているかな?」

スザクは少しおどけて、でも遠い目をして言った。



あの日。
ルルーシュとたもとを分かつ事になった日。

黒の騎士団全てを敵に回して、ルルーシュを守ったブリタニアの少年がいた。

ルルーシュと同じ色の瞳。

小柄な体。


けっして他の団員と打ち解ける事は無かったが、ゼロの前でだけ嬉しそうにニコニコと笑っていたそうだ。

後でスザクからあれは弟だったと聞いた。まあ、兄弟が多いと聞いていたから、別に驚いたりはしなかったけど。

あの少年。

命をかけねばルルーシュを助け出せない事ぐらい分かっていたろう。
周りは全て敵。

何度も投降の通信を送った。ゼロを引き渡せば助けてやると。
それをブッツりと切って、彼は飛び続け、その後彼の姿を見たものは誰もいない。
あの少年の隣でルルーシュは今は眠っているのだ。







ルルーシュ・・・。

心の中でつぶやいてみる。

恋とは少し違ったかもしれないけれど、初めてキスした相手だった。


キス、したいと思った相手だった。


あの時の冷たい唇を思い出すことがある。


あの冷たい唇で人々に優しい嘘をつき続け、最後まで悪として散っていった人。


あなたは幸せだった?

人々に明日をくれたあなたの人生は幸せだった?



唇はもう閉ざされ、答えは決して返らない。




でもね、私、あなたの幸せそうな顔ばかり浮かぶの。

生徒会で過ごした、ルルーシュとしてのあなたの顔。

そして黒の騎士団内で、誰もいないときに仮面をとって見せてくれた素顔。

いつも笑ってた。







だからきっと・・・・・・・。




                                  End




ルルーシュは幸せだった。幸せだった幸せだった。だから・・・・・・と呪文を自分にかけています。
でも、寂しい・・・。
帰った後少しでも寝ておこうかと思ったけれど、結局眠れそうに無かったので昨日の下書きを仕上げちゃいました



リンクのお知らせです。


万華鏡世界の紅柳美咲様


ロロサイトではありませんが、ロロを愛してくださるサイト様です♪こちらのギアス考察はするどく載るといつもUTは最低三回は繰り返して読んでいます♪
表現力が豊かで長文ですので本当に読み応えがあります。
ぜひ遊びに行ってみてください♪
本編終了という微妙な時期で申し訳なかったのですが、ラブコールを送ってみたら、了承していただけました。嬉しいです。



コメントありがとうございました。返信はこちら




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明日は・・・
2008年09月29日 (月) | 編集 |
「最後に随分豪快な嘘をついたね、兄さん。」

「ロロ!」

そこには半分透けたロロが居た。
そして、自分の手を見ると、それも透けていた。

意識を戻すと周囲からは俺に向けられた怨嗟の声。声。声。

ざまぁみろ、悪魔め。

絶対許さない。

天罰が下ったんだ。

ユフィの時とは比べ物にならないほどの悪逆皇帝への呪いを吐きながら、人々はゼロを讃える。



・・・・・・ああ、俺は、やりきったんだ・・・。

スザクも。ジェレミアも。咲世子も。ロイドも。セシルも。
俺の意思を貫かせてくれた。

これで罪が許されたなんて思わない。でも、この命を世界に捧げる事でみんなの明日が掴めるなら、少しは贖罪になったのではないかと思う。



「嘘つきだね、兄さんは。」

呆れたようにロロが言う。

「ごめんロロ、お前からもらった命、皆の未来のために使ってしまった・・・。」

「それはいいよ。だってそれは兄さんの意思なんだから。生きている人間の意志は、誰にも止められないんだよ。僕だってそうだった。
でもね、僕は兄さんに絶望して死んで欲しくなかったんだ。だから守った。自分の命を使うことになっても。」

「ああ、それは・・・。」

「今は、満足・・・だよね。やりたかった事をやり遂げられて、兄さんらしい、いい顔しているよ。今までのうちでも一番いい顔だよ。気がついてる?」

「ロロ・・・。」

「お疲れ様、兄さん。頑張ったね。やっぱり僕の兄さんはカッコイイや。」

そう言って俺をギュッと抱きしめてくれるロロは温かかった。お互い死んでいるのに、生きていた時の感覚は残るようだ。


その間にも俺への怒声は絶える事は無い。
ロロに身を預け、じっとその恨みの声に耳を傾ける。




「頑張ったね。頑張った・・・。兄さんは頑張った。」

俺の背に回した手であやすようにぽんぽんと叩きながらロロは俺に「頑張った」と繰り返した。
それはまるで母親が小さな子供にするような優しいしぐさだった。


「こら、ロロっ。兄に向かって・・・子供のように扱うなんて・・・。」

「そう?嫌だった?ごめんね。でも、兄さんだってたまには甘えたいんじゃないかと思って。」

「・・・え?」

「頑張ったね、兄さん。小さい時にお母さんを失って、お父さんに捨てられて、本当はつらかったでしょう。寂しかったでしょう。
でも、ナナリーのために頑張ってきたんだよね。

日本とブリタニアが戦争を始めて、たった一人の友達の国を自分の親がめちゃくちゃにして、その友達とも離れ離れになって、つらかったね。
だけど、あなたはいつも涙一つ見せないで頑張ってきた。

ゼロとしての戦いも、ルルーシュ個人としての戦いも、きっとつらくて苦しかった。

なのに、兄さんは僕を甘えさせてくれるだけだったから、今度は僕が甘えさせてあげようと思って。

ね?兄さん。僕に甘えて。」



小さな子供を諭すような優しい優しい声が心に染みていく。

そうかもしれない。
俺も誰かに甘えてみたかったのかもしれない。

涙が一筋こぼれた。


絶え間ない群集たちの呪いの声。
それを聞いても涙など流れなかったのに。


「頑張ったね。兄さん、頑張ったね。」

小さな弟に背を撫でられながら、俺は泣いた。
本当はこうやって泣きたかった。いつだって。

でも、そうは出来なかった。
俺を受け止めてくれる腕なんて何処にも無いと思っていた。

「頑張ったね。・・・兄さんは、嘘つきだから、スザクさんも生かしてあげたかったんでしょ?」

「お、俺は・・・。」

「生きてさえいれば、今はつらくとも、スザクさんにだって明日は来ると思ったんでしょ?
でも、そのまま伝えたらスザクさんは兄さんだけを犠牲にしたと心に傷を持ってしまう。
だから・・・・・・。」



だから言った。


『これは、お前にとっても罰だ。
お前は正義の味方として仮面を被り続ける。
枢木 スザクとして生きる事は もうない。
人並みの幸せをすべて世界に捧げてもらう…永遠に』





「本当に、お前は俺の事が何でも分かるんだな。」

「うん、だって、兄さんの弟だもの。」

「ちょっと、怖いな。」

「そう?じゃあ、時々は騙された振りをしてあげるよ。泣き顔も、見なかった振りしてあげる。」


ロロはそう言って、回した腕に力を込めた。
多分、泣き顔を見られることを俺が嫌がると思ったのだろう。
それとも見られたら、泣けなくなると思ったか。

うん、一応兄としてのプライドがあるから、泣き顔は見られたくないな。
ナナリーに『愛してる。』と言われて、泣くかと思ったけれど、俺は泣かなかった。

それに悪逆皇帝は涙なんか流してはいけない。

でも、こういうのはいいな。
温かい腕に抱き取られて心のままに涙を流す心地よさなんて、ずっと忘れていた。

母さんを失ってから、俺は涙など心の弱さの象徴としか思わなくなってしまった。

強くあらねば。

妹を守るために。

恐ろしい世界から守らねば。

そう思いずっと気を張って生きてきた。


だからこういう与えられるだけの優しさは知らない。
守る。守るだけ。

与えるだけ。

自分が磨り減っていくのがはっきりと分かっても、俺にはそういう生き方しか出来なかった。

・・・でも、もうそういう生き方にとらわれなくてもいいのだろうか。

ナナリーは、もう立派に自分の考えで生きている。
今は悲しいだろうが、側にはずっとスザクがいてくれる。

きっと、立ち直れる。優しい世界を作ってくれる。
愛しているよ。俺のナナリー。

大事な大事な可愛い妹。



そして、


「・・・・・・愛しているよ。ロロ、俺の大事な可愛い弟。」

死の間際、とうとう言ってやれなかった言葉。

間に合わなかった。多分それもある。

でも本当はあの時、自分の気持ちが分からなくて恐ろしく混乱していた。

自分の気持ちがはっきり分かったのはロロが事切れた後だった。



「・・・・・・うん。僕も愛しているよ。僕を人間にしてくれた世界で一番大切な、僕の兄さん。」


そう言ってロロは俺の肩にコトンと頭を乗せた。



生まれ変われるなら今度は本当の兄弟がいい。いつも一緒にいられるよう、たまには俺もロロにあまえらるよう、双子なんかがいいんじゃないか。

普通の親の元に生まれて、普通に泣いて、笑うんだ。








急に怨嗟の声がやんだ。

見渡しても何も聞こえない。

あれほどたくさんいた人々は何処にいったんだろう。

景色がぼやけていく。


体がふわりと浮いて、光に透ける。




「行こうか、兄さん。」

「・・・何処へ?天国ってやつか?それとも地獄か?」

「さぁ?僕も分からない。でも、声が聞こえるよ。・・・優しい、女の人の声。
僕らを呼んでいる。行かなきゃ。」



・・・・・・耳を澄ますと確かに聞こえる。
俺達を呼ぶ、優しい声。

お母さん?でも、マリアンヌの声じゃない。
心臓の響き。
囁くような声。たくさんの人の。


そうか、俺達は生まれ変わるのか。

またナナリーに、スザクに会えるだろうか・・・。






「・・・・・・・なぁ、扇・・・・。」

「なんだい、ヴィレッタ?」



「その・・・赤ちゃん、双子らしいんだが・・・。」

「そりゃめでたい!!よくやった!ヴィレッタ!!
俺は・・・俺は・・・ううっ・・・・。」

扇はルルーシュの本心を知って以来、めっきり涙もろくなっていた。

悔いていた。ゼロを。黒の騎士団が出来る以前からチームを組んできたあの男を信じてやれなかったことを。
カラレス総督に捕らえられ、処刑されようとした時、ただ一機で助けに来てくれた彼を死に追いやった事を。
何度も助けられた。潜水艇が見つかって攻撃を受けた時も。何度も。何度も。

自分はずっと彼と行動を共にしてきた。
だけど結局ギアスは掛けられていなかった。

藤堂にも、玉城にも、カレンにも、誰にも。
仲間だったから、彼は俺達を信じてかけなかったのだ。

シンクーにも。天子様にも。カグヤ様にも。捕らえられた各国の代表にも。


「ほら、泣くなよ扇。はい。ハンカチ。
それでその・・・・・・・なんか知ってる奴が腹の中に入ってるような気がするんだ。」

「知ってる奴・・・?」

扇はハンカチで涙を拭きながらヴィレッタを見た。


「ああ、まあその・・・命を落とした元教え子とか・・・・・・。」

「へえ、千草・・・いや、ヴィレッタ、結構いい先生やってたんだな。」

「ああ、楽しかったぞ。・・・でも、生まれてきたらお前ビックリするかもな。」

「?」

「まあ、気のせいかも知れんが、夢で挨拶に来た奴らがいたんだ。」

「何だ、夢の話か。」

「生まれたら可愛がっていいか?」

「いいか・・・って、普通可愛がるだろう。」

「そうだな。」


そう言ってヴィレッタはふふふと笑った。

生まれてきたら私が鍛えてやろう。

ルルーシュの生まれ変わりだったら家事万端得意なはずだ。
まずは優しく育て、大きくなったらこき使ってやろう。

ロロの生まれ変わりだったら、からかうと面白いだろう。
ちょっと不真面目な事も教えてやらねばな。あいつは苦労性だから。

楽しみだな。

可愛がってやるよ。ちゃんと。


外では立派だが、家では死んでしまったルルーシュゼロの事を思って酒を飲みまくって泣く扇も赤ん坊でも生まれたら少しは救われるかもしれない。

よし、生んでやろうじゃないか。ドンとこいだ!!



ヴィレッタはまだ見ぬ赤ん坊に思いをはせた。



安心して生まれて来い。
きっと明日は今日より良くなる。例えどれだけ時間がかかろうと、人は幸せを求め続けるから・・・。



                                        End



終わっちゃいましたね・・・。
何か、勢いのママに書いちゃいました。
明日は次女の方の学年行事とママ友との約束が入ってるので書けそうにないし。

ちょっと寂しいのでこのタイミングで明日出かけられるのはかえっていいのかも?



読んでくださってありがとうございます。
書いてすぐのUPになるので後で少し修正を入れるかも・・・?
ヴィレッタの遺伝子は良いけど、扇の遺伝子はちょっとあれかなぁ・・・。
でも、また黒髪で生まれられるし、ロロは天パで生まれられるかなぁ・・・。


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コードギアス R2 25話感想
2008年09月29日 (月) | 編集 |
とうとう終わっちゃいましたね。
・・・とても寂しいです。
でも、想像するよりずっと優しい終わり方でしたし、ルルーシュはいずれ自分のやってきた事に対するツケを払わなければいけないんだろうなぁ・・・と思っていたので凄く悲しいけれど、コレでよかったんだと思う自分もいます。

ニーナが、ルルの作戦を知ってついてきてくれた背景にはこれがあったんですね。
美しい気高い心を持ちながら結果的に虐殺皇女として人々の憎悪と怨嗟を一身に受け、死後も名誉を回復されないまま一期の最後の方で死んでいったユフィ。

ルルはユフィの本心を知りつつそれを日本人の心をまとめるために利用した。
ユフィにかけたギアスはルルの本意ではなく、どちらかと言うと偶発的なもの。
だけどルルはC.Cのせいにしたり、『知らなかったんだ、俺のせいじゃない。』と言うことは一切言いませんでしたね。
ゼロの仮面の中で涙を流しつつ『ユーフェミアを討て。』と言っていました。

今度は比べ物にならない規模の憎悪と怨嗟の中、ルルーシュがユフィのように正義の味方・ゼロに討たれて死んでいきました。

「ルルーシュお前、人々にギアスをかけた代償として。」C.Cが言う、これがルルの償い方。
ユフィにシャーリーに多くの人に・・・。

偽物の英雄としてゼロとなったスザクはあのときのルルーシュのように仮面の中で涙を流して・・・それでも動揺を周囲に知られないよう、愛する友を民衆の敵として討ちました。

これからゼロとして生きていくスザク。
あの時のルルにはC.Cが居た。
でもスザクにはいない。
どうかナナリーがスザクの癒しとなってくれますように・・・。


元々(シャーリーが死んでから)学園にも帰らず人並みの人生など諦めてゼロと言う棺の中で生きる気だった(と思われる)ルルーシュ。

黒の騎士団が裏切らなかったら生きながら棺の中で過ごす覚悟があったようにも思います。
その棺に一緒に入ってくれそうなのがロロでしたが、先に死んでしまったことによりいっそうの覚悟を持ったような気がします。

ルルは本質的にはロロと同じ事をやりました。

死ぬと分かってても自分が愛したこの世界の明日に自分の命を捧げ、繋いでいく事を選びました。(ロロはルルの明日だけを願った様な気もしますが)

苦しくつらい道のりだったと思う。

そして、ロロがギアスを使いすぎてとうとう心臓を止めてしまったように、ルルも心臓を貫かれて死にました。

ロロと同じく満足し、安堵して死んでいったと信じます。

ナナリーの一人立ちを確かめ、そして「せめて目だけでも見えるように・・・。」という願いもかなった。
当初の悲願であった居場所と安全も確保した。
最後に『愛しています、お兄様。』と言う言葉も聴けた。
きっとナナリーの開いた目はルルが求めたより良い明日を見るために使われると信じて逝けたと思います。

ルルの死によって憎しみの連鎖は断ち切られ、後を託せるスザク・そして正義を行うように指導し育てた黒の騎士団がいる。(私的には扇生存はちょっと微妙ですが)
償うだけでなく、明日に繋いでいくために最も効果的な命の使い方をルルは考えたんですね。

スザクは指揮官としてはどうかと思う部分もあるけれど、だからこそルルはシュナイゼルに『ダモクレスを解除して死ね』とは命じずに、少しでも後に残されるスザクの負担が少なくてすむよう、『ゼロに使えよ』と命じたのだと思います。
残される人が仕事をやりやすいように・・・そしてより良い明日をつかめるように・・・。

ナナリーに鎖をつけたのは、新しい世界に受け入れてもらうため。シュナイゼルもそう。
被害者として演出するため。

ルルーシュは咲世子さん、ロイドさん、セシルさんにも新しい世界で生きられるよう策を授けていた。

咲世子さんはきっとナナリーの事も託されているんじゃないかな?
ロイドさん、セシルさんにはスザクの事を託してそう。きっとスザクには知らせていないだろうけれど。
それも込みのあの作戦名だったような気がします。
セシルさんの「成功と失敗を繰り返してでも前に進む。科学と同じじゃないでしょうか人も」という言葉も印象的でした。


ナナリーは実は本人も知らないけれどギアスがあってシュナの嘘も読み取った上で平和の礎(虐殺皇女)になろうとした?

フレイヤを撃った虐殺皇女として、最後には自分が切り捨てられ、シュナイゼルがよりよい平和を作る事を望んだのでしょうか?
ルルと同じ道を選んだという事は分かるのですが、そのへんの詳しい心情はちょっと読み取れませんでした。でも、似てないようで激しいところ、優しいところはやっぱり似ていますね。
兄を失って泣くナナリーにもらい泣きでした。(ルルが死んで私も悲しかったし)
でも本当に望んだのはルルとの静かな平和だけ。
ナナリーにとっての本当の願いだけはかなわなかったことが切なかったです。



最後の悪逆皇帝ルルの位置はシュナイゼルが目指していた平和でした。
恐怖による平和。うかつな事を言えば弾圧される。今日と言う日の固定。

ルルが体現して見せた。
だからもう、扇や他の黒の騎士団の皆にもそのことの愚かしさがはっきりと分かったと思います。
もちろん、一般市民にも。

見せ掛けの今日の平和しか望まなかったシュナイゼル。
そして常に人を上から見ていた皇族の彼はそれが民衆のためになり、民衆も心の中では望んでいると信じていた。
ルルのように地べたをはいずるような思いをした事の無いシュナイゼルにはそれが限界だったのかもしれない。
ただ、彼なりに平和を望んだ心だけはきっと本当だったと思います。(間違った方法だったとしても)


ルルが死んだ以上ギアスでルルーシュ・ヴィ・ブリタニアにしたがっていた人々のギアスは無効となり、スザクとシュナイゼル・・・世界に対して罪を償っていく責任のある人たちだけがギアスを背負う事となります。



生徒会の人たちは世界が幸せになった頃カレンからそっと真相を聞きそう。

今回ゼロの事はよく知っていたけれど、ルルーシュ個人を深く知る時間が少なかったカレン、そして目が見えないためにルルの本当を見失ったナナリーはルルの嘘に中々気づけませんでした。

でも、ルル個人を良く知ってくれていた人は皆ルルの本当の願いや優しさを理解して大事にしてくれた。
ロロ、シャーリー、ユフィ・・・。

会長、リヴァルも真実を知る機会がまだまだ先の話であっても、きっと今でもルルの事を大事に思ってくれていると思います。


コーネリア、何となくですが、最後はルルーシュの協力者だったような気がします。
ダモクレスでシュナイゼルに撃たれたコーネリア。
ルルーシュの手に落ちていますが、無事開放されているし、手当ても継続されていたらしい。

そしてユフィの最愛の姉、コーネリアだから。
彼女には最後に全てを話し、そして協力を得ているような気がします。
ああなる事を知っていてあの場所に皆を集め、「魔王ルルーシュは死んだぞ。人質を解放しろ」と言った様な気がしてなりません。
強い彼女は全てを知っていても昔ルルーシュがユフィの死を悼みながら仮面をかぶり続けたように仮面をかぶり、事情を知らない人々を先導できるような気がします。
何となくあの場の彼女の行動に違和感があったので個人的にはそう信じたいです。
ニーナが協力してくれたように、コーネリアも自分の意思で協力してくれたのだと。
ジェレミアも、君主の意思を尊重し、笑ってクルルギを行かせましたね。

「これは僕の意思なんだから。」ロロが言ったその言葉を思い出しました。
ルルーシュを本当の意味で生かせることに協力してくれたジェレミアは途方もなくカッコ良かったです!!
そして、最後軍手をはめてミカン収穫をしている彼も。
もう、軍事の時代は終わり、貧困や飢餓を救うため協力しているのかな?
オレンジは忠義の証と言っていましたから、あえてオレンジ畑を選んだとも考えられます。


ロロの回想出てきましたね。
幸せそうなルルロロが見れて嬉しかったです。

ロロはきっとハラハラしながらルルを見守っていたでしょうが、やるだけの事をやりつくして散ったるるをきっと優しく迎えている事でしょう。

やっと世界から解放されたのです。どうぞ二人で静かな幸せを噛み締めながら世界を見守ってください。
万感の思いを込めてありがとうと言いたいです。



次回コメントのお返事と新しいリンクのお知らせをします。
もうしばらくお待ち下さい










僕は湖面にうつった月に手を伸ばす・2部 1
2008年09月18日 (木) | 編集 |
「うえ・・・っ。」

ルルーシュを監視している機情メンバーのうちの何名かがモニターを見て小さくえずく。

その様子をビレッタはため息と共に見つめていた。



「ロロの奴・・・。」

ちょっとやりすぎなんじゃないか?


監視先を見れば、ロロがルルーシュの服のすそを逃すまいというようにつかんでいる。

ロロはリビングの正面の大画面モニターパネルを熱心に見ていて、逆にルルーシュは反対方向を向いて口元を押さえている。

「兄さん、ここからがいいところなのにどうして見ないの?」

機嫌良さそうに言うロロの言葉をマイクが拾い上げていた。


うつっているのは気持ちの悪いオカルト映画。
殺人鬼がひたすら人を殺していく映画。それも恐ろしく残忍な方法で。

「・・・っ。もうやめろ!!」

ルルーシュはロロの手を振り払うと立ち上がってパネルのスイッチをぱちんと消した。

「ちょっと兄さん、何するんだよ!!」

「俺にはこの映画のどこが楽しいかサッパリわからん!!第一お前の教育に悪い!!こんなのはお前には似合わない。以後オカルト映画は禁止だ!!!」

叫ぶとすたすた自室に帰ってしまった。

怒らしちゃったかなあ・・・。
まさか元ゼロだった兄さんがこの程度のオカルト映画ごときで血相変えるとは思わなかったからちょっとビックリした。

僕もだてに6歳の頃から暗殺者をやっているわけじゃないからあんな作り事の映画ぐらいでどうこう思うことはない。
むしろ幼い頃は殺人に対する抵抗を無くすため、毎日のように見さされて、そのうち全く動じることもなくなってしまった。

今日は気持ち悪い映画を使って機情をかく乱しようと思ったのに。
兄さんの方をかく乱してしまった。

映画は途中だったけど、兄さんがいなくなったのにこれ以上見てもしょうがないな。
だって監視の目はもうこのリビングではなく兄さんの部屋に移ってしまったろうから。


先日泣く泣く兄さんの写真にナイフをつきたて、機情メンバーの目の前でびりびりにやぶってやった。
ビレッタ先生が言うには作戦は大成功だったようだが、油断は出来ない。

監視者たちの目に僕は『愛するものでも笑って殺せる異常者』とうつってなければならない。

あいつらに化け物とののしられてもいい。悪魔といわれてもいい。
僕は兄さんのそばにいたい。

暗殺者失格の烙印を押されて内部告発されたら僕は機情の任務をとかれてしまう。
それだけは避けなければ。

僕のことはいい。任務が失敗した責を問われ処刑されたってそれ自体は諦められる。
諦められないのは兄さんのこと。

僕の任が解かれたら今度は違う奴が来て兄さんの隣で弟づらをするだろう。
そいつが兄さんの暖かいまなざしを受け、心づくしの料理を食べ、温かい腕に抱きしめられる。
考えただけで血が逆流する。

それに兄さんの記憶が戻ったなら、そいつが兄さんを殺すことになる。
用済みになった兄さんなんか、誰も気にかけやしない。
どんなむごい方法で殺したってどこからも文句など出ない。

そんなことはさせない。
本当は逃がしてあげたいけれど、それが不可能なら僕が殺してあげたい。
僕のギアスは体感時間を止める。

僕なら出来る。殺されたことも気づかないぐらい、恐怖を感じることもないぐらい優しく殺してあげられる。
その綺麗な顔にだって絶対傷はつけない。
体から血が滴り落ち、体温を失うまで僕が抱きしめていてあげる。
兄さんを殺すのは僕だ。

もちろん兄さん一人を逝かせたりはしない。
兄さんはあれで寂しがりだものね。僕も一緒に死んであげる。

兄さんがいなくなれば、どのみち僕の世界は崩壊する。
死は怖くない。
彼の妹が絶対に追って来れない場所で僕たちの血は混じりあい、本当の兄弟となるのだ。
2008年09月18日 (木) | 編集 |
めったなことでは怒らない兄さんを怒らせてしまった。

いや、めったにどころか、兄さんが怒ったところをはじめて見た。

たかがオカルト映画。
そんなに怒らなくてもと思ったけど、僕の手を振り払って自室に帰ってしまった兄さんはそれっきりもう姿を現さなかった。


別に後悔しているわけじゃない。僕が兄さんのそばにいたいのなら、機情への情報操作はどうしても必要。
当たり前のような兄弟関係は、監視の目がある限り許されない。
欺かなければ。
そうしなければ僕は、ただ一人の大切な大切な・・・
命より大切な兄さんを失ってしまう。
だから兄さんを怒らせることになっても仕方ない。
分かっているのに!



それなのに、兄さんが自室に去ってく時の情景が何度も頭に浮かんできて眠ることが出来なかった。



記憶・・・まだ戻ってないよね。
でも戻ったらあんなふうに怒ってここから出て行こうとするのかな?
必死につかむ僕の手をあんなふうに振り払って行くんだね。

もう二度と僕に笑いかけてくれないのかな。
考えただけで泣けてくる。

僕の部屋には監視カメラがないから別に盛大に泣いてもいいんだけど、そうすることも出来なくてベットの中、布団にくるまって声を押し殺して泣いた。



その時だった。

「ロロ・・・。」

さぐるような小さな声が部屋のドアの外から聞こえた。


え?兄さん?

壁にかけた電子時計を見やるともう夜中の2時を過ぎている。
こんな時間にいったいなんだろう。

いぶかりながらドアを開けると兄さんが枕を持って立っていた。

「えっと・・・その・・・、お前が眠れないんじゃないかと思って・・・・。」


一瞬何がなんだか分からず、目をぱちくりさせる。

兄さんは何だか恥ずかしそうに目を泳がせている。



・・・・・・・・・・・・・・・・ようするに、怖いんだね兄さん。夜にあんなDVDを見たから。

思わずぷっと吹き出すとじろりと睨まれた。ごめん、ごめん、普段の兄さんからは想像できない可愛さだったのでこらえることが出来なかった。

この兄さんがゼロだったなんて絶対なんかの間違いだ。

そうだ、間違いって可能性もないわけじゃないよね。

黒の騎士団にいたことは事実なのだろうけれど、うっかり間違えられてつかまったとか、うっかり本物のゼロをかばってとらわれたとか。
この兄さんは普段はしっかり者だけれど時々信じられないぐらい抜けてるときがある。

ああ、そうだったらどんなにいいか!

別に僕は兄さんが稀代の天才でなくてもいい。

ましてやゼロでなんてなくていい。

ただの、普通の兄さんでいい。

そんなことを考えていると。


「・・・だめか?ロロ・・・。」

とすがるように兄さんがつぶやいた。

えっと・・・。僕は兄さんとあんまり仲が良かったらまずいんだよね。
ビレッタ先生が自重しろと言っていた。

だから・・・・・・

「冗談じゃないよ。さっさと部屋に帰ってよ。」

というはずだったのに、そのはずだったのに・・・。

「じ・・・じゃあ、どうぞ。」

と、言ってしまった。僕の馬鹿!せっかく苦労して機情メンバーを欺いてきたというのに。

でも兄さんは、そんな僕にお構い無しにさっさと僕のベットに上がりこみ・・・。
3秒後には安心しきった顔ですやすやと眠ってしまった。

こうなったら仕方ないよね。
そもそも僕のせいじゃないよね?

ひとつため息をついて僕もベットに入り込む。
隣り合わせた兄さんの規則正しい寝息だけが聞こえてくる。


・・・まあ、こんな日があってもきっといいんだ。

どうせ僕のこの部屋にカメラはないし、多分、破滅の日まではまだまだ遠い。
今から気を張り詰めすぎたらもたないかもしれない。

だから、今日のこの日は哀れな僕への神様からのプレゼント。
そう思うことにした。

隣で眠る人の体温が心地よくて僕もまもなく意識を手放した。
2008年09月18日 (木) | 編集 |
今は昼休み。
人気もなく、カメラの死角にもなっているその場所まで来るとビレッタ先生はくるりと僕を振り返り、手で口元を押さえ、ブブッと笑った。

いきなり何!?
その反応。

「悪い、悪い。いやお前があまりにも可愛くて。」

可愛い?何が?
きょとんとしている僕を見てビレッタ先生はとうとうげらげら笑い出す。

「昨日、ぐっすり眠れたか?お前も3秒で眠ってしまったな。」

いたずらっぽく笑って僕を見る。

「!!」

ばれてる?

いや、僕のへやには監視カメラなどないはず。

「すまん、すまん、最近のお前、素の部分がすごく不安定だったからな。心配でついお前の部屋にも隠しカメラを仕掛けてしまった。」

「ちょ・・・それって越権行為ですよ!!」

「まあそういうな。もう大丈夫そうだから機材は全部外しておいたよ。安心するがいい。それに見ていたのはもちろん私だけだ。」

たとえそうだとしてもプライバシーを勝手に人に見られるってなんて居心地が悪いんだろう。
兄さんごめん。これと同じことしてて、本当にごめん。
僕は心の中で兄さんに謝った。

「さて、用件の方だが、先日出した規定を一部変更しようと思ってな。」

「変更?」

何?あの規定。これ以上厳しくなるの???


ちなみに規定というのは兄さんに対する態度の規定。

「お前の兄に対する態度は世間の尺度から言うと間違っている。ちなみに兄貴の方もまちがっている。これを参考にしろ。」

そう言って、兄弟も家族も知らない僕にビレッタ先生は箇条書きにまとめられた禁止事項をよこした。


1、兄弟はいい年して手なんかつながない。相合傘も致しかたないとき以外は禁止。小指を絡めての約束げんまんも禁止。 

2、おはようのキスも、お休みのキスもあの年ではしないので禁止。

3、髪の毛ぐらい自分で乾かせ。

4、食べ物を分け合うのはOKだが、「あ~ん。」は禁止。
  はっきり言って異常だ。

5、夜中までチェスをするのはかまわないが寝るときは自室で寝ろ。
  ついでに、先につぶれてしまったルルーシュの手を握って眠るなど言語道断。
  見張りについてた機情メンバー全員おもいっきり引いてたぞ。

6、抱きしめられそうになったらさっさと逃げろ。
  ひしっと抱きつき返すな。

7、眠れないからと言って子守唄なんてねだるな。
  そういう時は一人で羊の数を数えるのが世間の常識だ。

8、見詰め合うときは最低でも30センチはあけろ。
  顔が近すぎだ。

9、ケーキを作っているルルーシュに味見させてもらうのはいいが、指でたねを食べさせてもらうな。
  行儀が悪いことはしたくないと言ってちゃんと自分でスプーンで食え。

10、冗談でも兄貴のひざの上に抱かれたりするな。
   ルルーシュの妹は足が不自由だったからそういうことも許されたが、弟で五体満足なお前がやると、とてつもなく不気味だ。


以上、10項目。必ず守るべし!!!

と、紙には書いてあった。


ううっ。もうこういうことが当たり前になっていた僕には厳しい条件だったけれどしょうがない。
これも兄さんのため。
ひいては僕のため。
それにしても厳しい・・・。

それなのにまだ条件が増えるのか。


ため息をつく僕にビレッタ先生がにっと笑う。

「条件、緩めてやるよ。」

「え・・・ええ!?いいんですか?」

「昨日もそうだが、上手く演技できるようになったし、お前、賢くなったよ。少しぐらい緩めたってどうということはあるまい。
それにまあ、毎晩毎晩布団かぶって泣かれたんじゃ、私もつらいしな。」

「ちょ・・・。盗聴器もつけてたんですか。趣味が悪すぎます。」

「まあそういうな。心配なんだ私は。お前のことが。お前の暗殺者としての能力はここにいる誰よりも高い。でも、その心は誰よりももろい。

でもまあ、お前も迫真の演技が出来るようになったし、私もお前に協力してやる。
私からの命令という形で機情本部でお前を怒鳴りつけてやる。

『対象者は妹の代わりにお前を求めている。うっとおしくとも、もっと甘えて見せろ。』

とな。」

「・・・そうですね。それならちょっとぐらい兄さんに甘えても不自然じゃあなくなりますね。
でも、芝居は続けるんでしょ?
本気で甘えるのはカメラや盗聴器のないところにしたほうがいいですよね。」

「そう、賢いじゃないかロロ。やっとお前も腹芸が出来るようになったな。甘えてもいいけれど、奴らに隙は見せるな。うまく立ち回れ。真実と虚構を上手く使い分けろ。見破られたらお前の負けだ。」

「大丈夫です。僕は上手くやりますよ。よっぽどのイレギュラーでもない限りね。
まだまだ普通の人間とは感覚が違う所があるかもしれないけれど、僕はもう人形じゃない。
上手くやって見せます。」

ビレッタ先生は僕の言葉にうなずくと、優しく微笑んだ。
それからちょっと言いにくげにはにかんだ。

「その・・・甘えるのは全然かまわないけれど、危ない道に走るなよ?」

「は?」

危ない道って何の道?
・・・というか、僕は物心付いたときから暗殺者として危ない道を突き進んできたし、今は機情メンバーを騙してあざむき続けている。

ああ、暗殺人形に戻るなって事?

「大丈夫ですよ。僕は兄さんに『心』というものをもらって生まれなおしたんです。
だから、僕は大丈夫です。」

にっこり笑うとビレッタ先生は一瞬戸惑い、ああ、そうだなと目を細めた。

「・・・・・・そうか・・・。そうだな。]

お前にやった10の禁止項目。考えてみれば私が6,7歳ぐらいまで母さんと当たり前にやってたことだったな。そうたしか、弟とも。

[お前は本当の意味では生まれてまだ間もない。与えられる無条件の愛に手を伸ばして当然だ。
いっぱい可愛がってもらえ、ロロ。」

そういうとロロは本当に嬉しそうに微笑んだ。

そうとも。
たとえその幸せが期限付きのものだったとしても。
お前はせっかく人間として生まれたのだから。

幸せを求める心をとがめることは、神にだって出来ないのだから。





2008年09月18日 (木) | 編集 |
僕が兄さんと暮らすようになって5ヶ月たった。

今日も兄さんの記憶は戻りそうにない。
機情メンバーは長引く任務に苛立っているようだが、僕は最高に気分が良かった。

最初の頃はいつC.Cが現れるか、兄さんが記憶を取り戻すかとはらはらしたが、そんな様子もなく毎日が平和に過ぎていく。

ああ今日も平和だな~。
それにいい洗濯日和だ。

僕は洗濯物のしわをパンパンと伸ばしながら空を仰いだ。

僕はここに来るまで家事というものをした事がなかった。
ここに来てからも家事全般は兄さんがやってくれてたのであえてやってはいなかった。

ところが先日のこと、カメラの死角に入ったとたん、

「おいこら愚弟!」

と声をかけられた。
こんな喋り方をするのはただ一人。ビレッタ先生だ。

「?・・・なんで僕が愚弟なんです?」

「お前、兄にばかり家事をさせて、恥ずかしいとは思わんのか?」

大体お前は・・・と説教が続く。

時々思う。
この人は本当に兄さんの監視者なんだろうか?
どっちかと言うと僕の監視者と言う気がしてならない。

悪意がないことは分かっているので別に正面から文句を言おうとまでは思わないけれど、この人も兄さんの次ぐらいに不思議な人だ。

「昨日は誕生日プレゼントもらえてよかったな♪
お前もルルーシュの誕生日にはなんかやれよ?もらったら相手にも返すのが常識だ。」

とか、

「お前、宿題教えてもらいすぎだ。辞書をきちんと引いて頭使って考えろ。それでなくとも馬鹿なのにますます馬鹿になるぞ。」

とか、

「ルルーシュがいない隙に床に寝そべってテレビ見ながらケーキを手づかみで食べてたろ。行儀が悪いにも程がある。」

とか、手厳しくあれこれ言ってくる。どれも任務には全くかかわらない事柄なのに。



そして最近のビレッタ先生のお気に入りのフレーズが「愚弟。」

最近は僕のことを「ロロ」と呼ばず、「おいこら、愚弟。」と呼びかけてくる。


「は~。先生。僕、先生に何かしましたか?たまには『愚弟』じゃなくて『ロロ』と呼んでくださいよ。」

ため息をつく僕にビレッタ先生は嬉しそうに言う。

「お前には世間の常識がかけているからな。私はそれを教えてやっているんだ。」

嘘だ。任務が長引いて暇だから、絶対僕で遊んでるんだ。

「常識なら僕だって知っています。もう5ヶ月も普通の人と変わらない生活を送っているんですからね。
兄さんとは問題なく過ごしているし、他人とだって任務の妨げにならないようほどほどに上手く付き合っています。成績だってほとんどAだし、兄さんは僕のこと『賢い』っていつもほめて・・・。」

「それがいかんと言うのだ!!ばか者!!!」

ビレッタ先生は腰に手をあて、胸をそらして僕を怒鳴りつける。

「お前の兄貴はお前に甘すぎる!!とんでもなく甘すぎる!
言っておくが世間一般の兄は、ああではない。弟なんて使いっぱしりぐらいにしか思ってない。」

「ビレッタ先生もそうなんですか?」
いやみのつもりで聞いてもこの人は全くこたえない。

「もちろんだ。弟はかわいい。でも、弟とは利用するものだ。アレをもってこい、コレをもってこいと散々使い倒し、ちょっと宿題を教えてやったらそれをいつまでも恩に着せたり、逆らったら『お漏らししたお前の世話をしてやったのは誰だったかな?』とささやいて黙らせる。これが弟に対する普通の態度だ。」


う・・・めまいがしてきた。
僕もたいがいゆがんでいるとは思うけれど、この人はそれ以上だ。

僕は兄弟ほど美しい関係は無いと思っているのに夢を壊すのはやめて欲しい。


「お前は幻想を見ているんだよ・・・。」
ビレッタ先生がつぶやく。

「ルルーシュは、あれは兄貴と言うよりママだ。私が姉貴となって本当の兄弟の厳しさを教えてやる!」

叫ぶビレッタ先生に本気で頭痛がする。
僕は優しい兄だけで十分なんだけど。

ああ、僕の任務がこの人の弟になることでなくて良かった。
もしそうだったら、さんざん使い倒された挙句、愚弟、愚弟とののしられる毎日となったろう。

それでもまあ、相手がこの人であればそんなに嫌な気はしないのかもしれない。

「こんな優しくないクソ姉貴いりません。」

と言ってあっかんべをしてやると、何故かビレッタ先生はふわりと笑った。
僕はそれを綺麗だと思った。
僕は湖面にうつった月に手を伸ばす その5
2008年09月18日 (木) | 編集 |
注:約3ヶ月間放置していた連載の続きですのでもう誰も覚えてないと思いますが、ヴィレッタが戦線を離脱したので続きを載せてみようと思います。

ちなみにこの連載が途切れた直接の原因はヴィレッタが裏切ったためで、なんとなくUPしづらくなっため放置してました。
お話自体は書いてあったのですが、なにぶん、むか~~~~~~し書いたものなので少し手直しして載せています。
色々タイミング的にUP出来なかった話があと4話分あるので昔過ぎてアレなんですが載せさせて下さいね♪←読んでくれる人がいるのか考えるとちょっと恐ろしいですが

・・・書きたい話はだいたい書いてしまったので、何かロロの話を書きたい気持ちはあるのですが思い浮かばなくって。
とりあえず初心に帰ってしばらくこの続きを書いてみます。
ルルロロ二人っきりの監視無しの話もまた書いてみたいのだけど、旅行以外で監視無し・・・というのはなかなか難しくて←おもいついたら書いてみたいです♪
ではどうぞ☆

参考までにこれまでの掲載分のリンクを張っておきます。

僕は湖面にうつった月に手を伸ばす 1部"
僕は湖面にうつった月に手を伸ばす 2部












「くぉら、愚弟!!」

監視カメラの届かない場所までくると僕はいきなりビレッタ先生に頭をたたかれた。


もちろん、僕にはギアスの力があるのでよけようと思えば簡単によけられるのだが、日頃世話になっているこの人に僕はどうも弱い。
いや、どちらかというとよけたら後で100倍返しのような気がするので怖いというべきか。

「・・・取り合えず、何に怒っているのかぐらい聞かせてもらえませんか?いきなり殴るなんてひどいですよ。」

恨めしそうに見上げる僕にフンッといった表情で見下ろしてくるビレッタ先生。
この人の言うことやることはいつも唐突で僕にはサッパリ分からない。
でも、これほど怒るということはきっと僕は何かやらかしたのだろう。
唐突な人ではあるが、意味もなく怒る人でもない。

「お前・・・それ、本気で言っているのか?」

言われて考えをめぐらす。
昨日の昼休みに先生に会ったときは別に怒っちゃいなかった。
だから、何かしでかしたとするとその後。

う~ん、取り合えず授業もサボってないし、兄さんに添い寝を頼んだりもしていない。
ちゃんと言われたとおり、一人さびしく羊の数を1008まで数えて眠ったはずだ。

朝ごはんのしたくもビレッタ先生に「こら愚弟!!兄にばかり頼らず少しは手伝え!」と前にしかられてからはちゃんと手伝っている。

う~ん、いくら考えても思い浮かばない。
するとじれた先生が目つきを更に厳しくし、

「お前、告白してきた女の子からもらったプレゼント、目の前でゴミ箱に捨てたろう!!この、女の敵が!!!いっぺん死んで来い!!!!」


・・・と、怒鳴った。


「は・・・?何かいけなかったですか?」

僕がそういうと、先生は吊り上がった目をさらに吊り上げた。
いったい何がまずかったというのだろう。
さっぱり分からない。
普通、捨てるだろう。


「だって知らない人から物をもらうって気持ち悪いじゃないですか。表面に致死量の毒が塗ってあるかもしれないし、内部に小型のプラスチック爆弾が組み込まれているかもしれません。万一それらがなかったとしても、僕は部屋にはあまり余計なものを置きたくないタイプなんです。掃除が面倒だから。」

ビレッタ先生は「はー。」と盛大なため息をついた。

「あのな、ここは普通の学園なんだぞ。毒殺だの爆弾だのありえんだろうが。」

「そうでしょうか?僕、普通の学校に通ったことないし。普通って言われてもよくわかりません。
だけど、僕、なぜか嫌われるタイプみたいで致死量じゃないけどチームの人間から毒を入れられたり、部屋を爆破されたりした事は何度かありましたよ?」

「はー。そうだったなお前は。」
ビレッタは今更ながら境遇に恵まれないまま大きくなってしまったこの少年の哀しさを想う。

「まあ、そういうやからは取り合えず全部殺すことにしてますが。」

いや、前言撤回。この少年の周りにいた人間の境遇こそ哀れというべきか。


「でもね、一応言っときますが、別に好きで殺しているわけじゃないんですよ?」

ほう、そうか。少しは良心があったか。

「だって殺しちゃうといちいち始末書を書かなきゃいけないし。面倒じゃないですか。」

やっぱりそっちの方か。
そういう事をさらりと言ってしまうこの少年は、人としての感覚がまだ乏しい。


「だから、不審な物は受け取らないことにしているんです。」


「じゃあ、せめて影に隠れて捨てろ。アレじゃかわいそうだ。泣きながら走っていったじゃないか。」

「だって、そこにゴミ箱があったからつい。
でもわかりました。
それが世間の常識であるなら次回からはそうしますね。兄さんのみたいに。」

そう、実は僕は兄さん宛のプレゼントや手紙なども捨てている。


大事な兄が毒殺されたり爆殺されたりしたら大変だものね。
でも、みつかったら怒られそうなので、こちらはこっそりと処分している。

「兄貴のまで処分しているのか・・・。」

ヴィレッタ先生がまたため息をつく。

「ええ、だって危険だし、兄さんは僕がいれば幸せなんだから彼女なんて要らないでしょ?」



「いや・・・普通、弟より彼女がいいだろう・・・。」


「えええ!嘘でしょ? それって普通なんですか!?」

「普通だ。」

「だって兄さんは僕と過ごす時間が一番楽しいって言ってくれるし。」

「それは幻聴だ。」

「僕の事が一番好きだって言ってくれるし。」

「きっと100人ぐらいにそう言っている。」

「でも僕がいなくなったら生きていけないとまで言ってくれるし!!!」

「うちの3軒となりの未亡人も旦那が死ぬまでは同じような事を言っていたが、今じゃ旅行にカラオケにサークル活動・・・と、人生をエンジョイしきってるぞ。人ってそんなものだ。」


ひいいいい!!
なんてことを、この人は!!!

よくも僕の美しい夢を台無しにしてくれたな。
これを言った奴が他の奴だったら瞬殺だ。



                                     その6に続く



なんか懐かしすぎてなんとも・・・
でも、R2の4話ぐらいまで続ける予定だったのでひっそり続きを書いているかもしれません。(最終回ショックに耐えられたら










浅田 りん様!拍手お礼文出来るようになりました!!!(多分
ありがとうございます!!(でもアイコンはリタイヤしました)

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押してくださると19話派生の短めのSSが出ます。←入れ替えのためこれとは違う話が出ます。すみません。
これも前に書いていたのですが、すでに19話派生のSSを4話分も書いていたので『しつこい?』と思ってUPを遠慮していました(ちょっと中途半端な短さだし)

もうR2も間もなく終わりなのでお礼文としてUPさせていただきますね。
前に設置した方で300以上拍手を頂いていたのでちょっとあれはあれで未練がありますが、ロロが機械オンチの私にくれた勉強の機会だと思って換えてみました♪


浅田 リン様、めかりん様、ひづき様、コメントありがとうございました!!
コメント欄からお返事しますね♪♪

ところで浅田リン様!元々の拍手はどうやって取り外したら良いんでしょうか?
それともこれはこのまま放置しておいても問題ないんでしょうか?
お暇な時にでもおしえてくださ~い



むか~~~~~しのお話の続きですが、読んで下さった方、ありがとうございます!!
僕は湖面にうつった月に手を伸ばす 2部 その6
2008年09月18日 (木) | 編集 |
信じられないことだけど、ランペルージ家の平日就寝時間は夜の九時だ。
いまどきの高校生が9時・・・・・・。

それが世間の常識なのかと最初は思ったけれど、どうも違うようだ。
兄さんは僕が小柄なのを気にしてせっせと牛乳を飲ませたり、早く就寝させたがる。
そういう気遣いは本当は迷惑なのだが、兄さんからの好意だから黙って受けるしかない

でもヴィレッタ先生から添い寝禁止令が出てしまったので眠りにつくまでの一人の時間が増えてどうも寂しい。

お休みのキスを交わして部屋に帰った後は寝たふりをしつつ報告書を作成するのが今の日課となっている。(なんか、むなしい・・・。)

兄さんはその後本を読んだりPCで調べ物をしたりして過ごしているようだが、その日の夜、兄さんは僕に黙ってこっそりと出て行ってしまった。
そしていつまでたっても帰って来なかった。








教師役の工作員は基本的には夜間は休養をとることになっている。

ヴィレッタは学園内にある職員寮でゆっくりとシャワーを浴び、下着姿でくつろぎながら録画したした本国の野球中継をビール片手にのんびりと見ていた。

は~、我ながら今日もよく働いた。(多分)
労働の後のビールは最高だ♪

・・・・・と、あたえられるささやかな幸せに目を細めていた時、けたたましく呼び鈴がなった。
シャツを羽織ながら画像を確認してみるとロロだった。

時刻は12時を回っているのに迷惑な奴だ。

「おい、どうした?何か緊急の用事か?」

ドアを開けると奴めは3歩ほど後ずさった。

「なななんて格好してるんですか!!それでも女性ですかっ!?」

「うるさい。お前ごときにはこれで十分だ。そっちこそ任務はどうした。私の任務はもう今日は終了したからな。ガキはさっさと寝ろ!!」



ドアを閉めようとするとロロが足と肩をドアに挟んで閉めさせまいとする。
お前は新聞屋のおっさんか。

「待ってください。話を聞いてください!!」

「いやだ。直接部屋まで来るって事は、どうせ任務外の厄介ごとだろ。私は野球の続きを見るという大事な使命があるのだ。じゃ、そういうことで。」

冷たくドアを閉めようとすると奴はなおも食い下がる。

「野球なんか後にしてください!!任務にも関係あります!!!」

ああ、うっとおしい。うっとおしいけれど、任務に関係あると言われれば開けざるおえない。

「・・・しょうがないな。あがれ。」

ヴィレッタは、は~とため息をついて部屋にロロを上げた。


部屋ははっきり言って散らかっていた。だって忙しいんだからしょうがない。
教師と監視役と部下のまとめ。
おまけに常識というものを知らないロロの世話まであるし。

帰ったら帰ったで一日のストレスを解消して明日の活力とせねばならない。



「先生・・・。よくこんな部屋で生息できますね。」

ロロがため息をついていう。誰のせいだと思っているんだ。暇な学生のくせに生意気な。


「無理やり上がりこんでおいて失礼な奴だな。気になるならお前が片付けろ。」

「わかりました。片付けるから話を聞いてください。」

こういうところでわりと律儀なロロは流しに溜まった食器をガチャガチャと洗い始めた。
実の兄弟でもないのに変に几帳面なところは兄そっくりだ。
きっと18歳になっても彼女のひとりも出来ない情けないところも似るに違いない。

「・・・・・・兄さんが帰って来ません。僕を置いてこっそり出かけてしまいました。
こんな事は初めてです。記憶が戻ったんでしょうか・・・?」

洗い物をしながら、今にも泣きそうに肩を震わせて暗~くロロが言う。

「いや?そんなそぶりがあればルルーシュの外出時につく尾行部隊から緊急入電があるはずだ。
べたべたとうっとおしい弟から解放されたくて夜遊びにでも行ったんじゃないか?」

そう言うと、ロロは目を限界まで見開いて固まっていた。

「うっとおしい・・・・・・・・・・・・・・僕が・・・・・・・?」

「うっとおしい。夜中に押しかけてきて人の服装にけちをつけた挙句散らかってるなんて言う奴はうっとおしい。」

「先生の事を聞いてるんじゃありません!!!酒ばかり飲んでないでちょっとはヴィレッタ先生も心配したらどうなんですかっ!!!大事な生徒でしょう!!!」

「・・・心配?何を勘違いしているんだ。奴はただのターゲットだぞ?
ビールと野球とルルーシュだったらビール>野球>>>>>>>>>>>ルルーシュに決まってる。
とにかく、追跡部隊から連絡が無い限り大丈夫だ。落ち着け。それに行き先はもうメールが来ている。貴族と賭けチェスをやってるようだな。」

「賭けチェス!!貴族と!!そんな危ない事どうして見逃しているんですか!!!
わかりました。僕が行って連れ帰ります!!!」

「待て。危ないのはお前の方だ。どう見ても中学生にしか見えないお前が行っても補導されるだけだ。」

ついでにカツ上げの対象を探しているアホな不良にも絡まれるに違いない。
これだから常識のない坊やは困る。




「・・・・・・大丈夫です。全部殺して押し通ります。後の処分を手配しておいてください。」

ロロの顔からすっと表情が消える。

げっ!やばい!
このところこういう短絡的な行動はすっかり影をひそめていたのに。

「・・・待てっ!!!」

ロロなら本当にやりかねない。
脳裏に警官と絡んでくる不良どもを一撃で血の海に沈めてついでにパトカーも爆破して押し通るロロの姿が浮かぶ。

おのれルルーシュ。
このろくでもないブラコン弟を置いて出かけるとは。
私の仕事が増えるじゃないか。ああ、野球中継、いいとこだったのに・・・。


「しょうがない。・・・ついていってやるから待ってろ。今着替える。」

さらば愛しの野球中継。そしてビールよ。
シャツをばさっと脱ぐとまたロロから抗議の声が上がる。

「な、何も僕の目の前で着替えなくてもいいじゃないですか!!少しは恥を知ってください!!」

「ふん。お前など男のうちにはいっていない。悔しかったら女に恥らわれるようなイイ男になってみろ。さ、行くぞ!!」





                          その7に続く



昨日は病院に検診に行ってきました。
総合病院は待ち時間も多くて予約を取っているにもかかわらず結局半日かかってしまいました
夜は疲れて早ーく寝たので朝早く起きて書いています。(でも基本的にはこれからは土日祭日のUPはありません。やっと安静が解けたのでのろのろ家事をする予定です

↑後10分あればUP出来そうなところで旦那が起きてきましたので中止して娘らと図書館に行ってる間にコソコソかいてます旦那よ。すまない。

新しいリンクのご紹介です。

『今日のひとこと。』のういらあくる様
公式アンソロジーに執筆してらっしゃるのでごご存知な方が多いと思いますが、こっそりうちのブログにも遊びに来てくださっていたみたいなので無礼を承知でブログで他の皆様にもご紹介していいかきいてみたところ、快諾していただけたうえ、リンクまでOKと言ってくださいました♪♪
うれしいです!!!!!
商業誌ではルルシャリだけれど、ブログではルルロロでまたソレがすっごく可愛い!!
このページ一番好きです♪ロロ可愛い♪♪♪
ちなみに私はシャーリーも大好きなのでシャーリーファンである事も嬉しいです!!!

実は入院少し前にリンクOKを頂いたのですが、この頃はういらあくる様が熱で体調悪そうだったのでこのタイミングでご紹介するとご迷惑が掛かりそうで少し伸ばす事にしたんです。
・・・そしたら私が入院・・・・・・・・・。
人生って一歩先には何があるかわかりませんね





前回拍手、たくさんありがとうございました♪
浅田様の協力によりFC2からレンタルに変えてお礼文をつけられるようになったものの、拍手0に戻っちゃったのでとても嬉しかったです!!!1記事に対して29拍手頂いたのは初めてだったのでビックリしました。うちは新規な上に超弱小なので(1拍手は確認のためUTが押しましたので引いています。)
書いた話も少し前のでしたが楽しんでいただけたら嬉しいです♪♪




今回も16話終了ぐらいに書いてそのまま放置していたお話があるのでそれをお礼文としてつけてみます♪お礼なのに放置分ばかりですみません

拍手を二回していただくと二回目に出るようです。何か姑息な感じがしてちょっと抵抗があるのですが、1回目で出す事が出来ないようです。
お手数ですが読みたい方は二回押してみてください
ロロ爆殺未遂後のお話です。



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僕は湖面にうつった月に手を伸ばす その7
2008年09月18日 (木) | 編集 |
僕は夜の闇の中を夢中で走った。

どうか、どうか、兄さんの記憶が戻っていませんように。
走ってたどり着いたのはヴィレッタ先生の住む職員寮だった。

他の同僚に相談は出来ない。気づかれてもいけない。
僕が頼りに出来るのはヴィレッタ先生だけ。
そんなすがるような気持ちで訪ねたのに、出てきたヴィレッタ先生は半分酔っ払って、しかも下着の上から申し訳程度にシャツを引っ掛けただけという女性としてありえない格好だった。

おまけに僕を見るなりドアを閉めようとした。

閉められてなるものかと足と肩を入れて叫んでみたところ、やっと部屋に上げてもらう事が出来た。
さすがに職員寮にまでは監視カメラは無いが、誰かに見られたらそれはそれで厄介だ。

僕はもう、兄さんの事を思うと胸が締め付けられて気が遠くなってしまいそうなぐらいあせっていたが、何故か気がついたらビレッタ先生の小汚い部屋のだらしない流しを片付ける羽目となっていた。

それでも何とか先生の協力を得て、まさに出発しようとした時、

「ロロ、トイレ。」

女性としてあるまじき先生が、またしても女性としてあるまじき発言をした。

「トイレなんか、我慢してください!!こうしている間にも兄さんが危ない目にあってるかも知れないんですよ!!」

「何だと、ロロ。私に病気になれと言うのか?
ビールをたくさん飲んだからな。トイレに行ってスッキリしておかないとまずいんだ。
それとも何か?
私が途中で漏らしたら責任を取って嫁にでももらってくれるのか?」

「・・・いえ、そんなのあり得ませんから。分かりました。3分で行ってきてください。待ってます。」

「待ってる!?女がトイレに行こうと言うのにその前で待ってる!!
外で待て。ばか者!!!」

気が焦ってしょうがないのに僕は外にポイっと放り出された。
ええい、先生め。
イライラして時計を見ながら待つとスッキリした顔の先生が4分後出てきた。

「私のバイクで行くぞ。後ろに乗れ。」

うながされ、女性用らしからぬ大型で無骨なバイクの後ろに乗る。

一応あんなのでも女性なので「僕が運転しましょうか?」と言ってみたが一蹴された。
こんな事で争っても仕方がないので僕は素直に乗せてもらう事にした。




夜の街は治安が良いとは言いがたい。
途上エリアであった頃でさえそれほど良くなかったのにブラックリべリオンで矯正エリアに落ちてしまった今となってはなおさらである。

長い髪をなびかせた見かけだけは美女の先生と小柄で中学生風の僕。

学園を出て人気の無い大通りを爆走していると数台の暴走族風の奴らが急接近してきた。

うざい。

急いでいるのに邪魔をするな。

殺意が芽生える。




「ロロ、これぐらいなら振り切れる。ギアスも銃も使うなよ。」

まさに、懐から銃を出そうとした時、ヴィレッタ先生からいさめられる。
後ろにも目があるのかこの人は。

「わかりました。お任せします。ただし振り切れなかったら全員僕が殺します。」

心の中では「こんなくず共、さっさと殺しておいた方が楽なのに。」と思っていた。

死人に口無し。
殺るなら全員。

でも兄さんの居場所を知っているヴィレッタ先生の機嫌を損なうのは得策ではない。
今は任せるしかない。

先生は追ってくるバイクをすり抜けるように加速し、振り切ろうとする。
ナイトメアの加速に慣れてる僕だけど、直接風を受け、視界も低いバイクとナイトメア機乗時の体感速度は全然違う。

早い。一体何キロ出ているんだろう。
とにかく公道ではありえないスピードで見る見るくず共を引き離していく。

ただ一台ぴったり付いてきたリーダー格のでかいバイクに乗ったガラの悪い大男を振り切れば何とかなりそうだ。
ただ、相手もプライドをかけて必死で追ってきているのでこの一台が中々振り切れない。

「殺しますか?」

再び銃に手をかけようとすると、またしても止められた。

「私があんな奴に負けると思うのか?しっかりしがみついてろよ!!」

言うや否や先生はスピードをわずかに緩めた。
え!?
振り切るんじゃないの?
追いつかれちゃうよ!!

髪を派手に染めたヤンキーのバイクが迫る。
そしてほとんど真横に並ばれてしまった。

・・・・・その瞬間、ヴィレッタ先生は併走するバイクを思いっきり蹴った。
蹴られたバイクは転倒してみる見る間に遠ざかっていく。

「な♪ 大丈夫だろ?
あの3倍の数で囲まれた事もあるが、屁でもなかったぞ?
おまえもギアスなんかに頼ってないでちゃんと腕を磨け♪♪」

楽しそうに言うビレッタ先生はきっと昔レディースの頭だったに違いない。
ギアス無しでは勝てないかも・・・・・・。
明日からはヴィレッタ姐さんと呼ぶか。



先生がバイクでぶっ飛ばしてくれたお陰で貴族のお屋敷には予想よりはるかに短時間で着いた。


兄さんのいるさる貴族のお屋敷がある場所は、いわゆる高級お屋敷街で町よりはずっと治安がいい。

だからと言って油断できるわけではない。
お貴族様を狙った強盗やテロ、そんなものが横行している。
それにお屋敷で雇われている警護の連中も賭博をやるような貴族を守っているのだから多分ろくでもない連中だ。

そんな場所に兄さんが・・・。

心配で心配でたまらない。
賭けチェスを学生とやろうとするような頭のイカレた貴族の所に行くなんて、兄さんもどうかしているよ。
それこそギアスの力でも借りないと、武術はからっきしの兄さんに身を守るすべなんか無いはずだ。


「記憶・・・戻ってませんよね。」

バイクから降りざまぽつりとつぶやく。

自分に言い聞かせるように。

「さあな。戻っていたら、どうするんだ?」

ヴィレッタ先生が不吉な質問をする。
僕はしばらく黙り込んだ。

流れる風が髪を揺らし、薄い月がほのかに僕らを照らす。



「・・・・・・殺します。僕が。だから急いでください。追跡部隊なんかに兄さんを殺させるわけにはいかないんです。」


「殺せるのか?」

「殺せます。どうせ逃げたってブリタニアからは逃げ切れません。他の奴らに殺させるぐらいなら僕が殺します。そして僕も後を追って死にます。」

「・・・まぁ、お前ならそう考えているだろうと思ったよ。
全く、分かりやすい奴だな。お前は。」

ヴィレッタ先生はまたため息をつく。


「先生、僕は兄さんを決して苦しませたりはしません。
だって、兄さんが大好きなんです。僕を人間にしてくれた人なんです。
・・・でも、血で汚れてしまうでしょうから、綺麗にして美しい棺に入れて弔ってあげてください。」

「・・・・・・。」

「必要なのはC.Cのみと聞いています。
死体の検証がすんだらどうか僕も兄さんと一緒に埋めてください。お願いします。」




ずっと考えていた事だった。
もし兄さんの記憶が戻ったなら僕が殺す。
そして僕も死ぬ。
それが一番幸せな道のように思えた。

後の事がどうなるのか、僕には分からない。
だからヴィレッタ先生を頼った。

功績は先生のものとすればいい。
こんな厄介事を頼むのだから。


でも先生の口から漏れたのは意外な言葉だった。


                       
                                    その8に続く


拍手お礼文に昔書いて本編のダメージに打ちのめされてUPできなかった『下僕兄さんと僕』その後のオマケ1をUPします。

浅田リンさんに教えていただいたのですが、拍手お礼文はどんどん入れていっていいものらしいのでそのままどんどん入れていくことにしました。
もう随分前のお話の番外編ですが、読んでみようかな?と言う方は大変お手数をおかけして恐縮なのですが、拍手を3回押してみてください。多分出ると思います♪


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昨日のギアスはすごく胃に優しい回だったですね♪
こんな所でこんな良いキャラが死んでしまうのということはしょっちゅうでしたが、まさかコーネリアとギルフォードが生きていてくれたとは!!!
すごくいいシーンでした。

でも、シュナイゼルも何でコーネリアを生かしておいたのだろう。
あれだけ有能で、しかもシュナに賛同出来無そうなコー姐さんだもの、生きていたら邪魔になるのに、生かしておいたということは、それでも少しは愛情があったのでしょうか?(そうだったらいいな。ダモクレスと共に見捨てられそうではあったけど

ルルーシュとC.Cのシーンも前回に引き続き良かったです。
C.Cは今まで生きるという事は経験の積み重ねとしか捉えていなかったけれど、自分の人生を人として歩み始めたようです。
ロロもルルーシュに人間にしてもらったけれど、それはC.Cにも言える事なのかもしれません。

カレンは最後まで敵に回って欲しくなかったキャラだけど(ジノも)スザクでさえ大どんでん返しがあったので、ルルの味方についてくれないかと今でも願っています。

ただ、ルルーシュの嘘を見抜けたのはロロとスザクただ二人。
カレンはゼロを慕う期間は長かったけれど、ルルーシュ個人を知る機会が少なかったのでルルの悲しい嘘を見抜けなかったのかな?
その点、ロロやスザク(やシャーリー、ユフィ)はルルーシュ個人の本質を知っていたのでルルの本心を見抜けたような気がします。
カレンは1期の最後でもそういえばゼロの正体を見て去っていきました。
そこがシャーリーやロロとは決定的に違いそうです。
でも、カレンの事もまだ好きなんですけでどね

ルルとスザクも今回良く頑張ったしカッコよかった!!
そして兄さんがロロの事をしっかり思い出して心の礎としてくれていたのが嬉しかったです。
ロロは兄さんの幸せと未来を求め必死に頑張ってくれました!
シュナイゼルに勝てたのはロロのお陰でもあると思います。

そして、ルルの中にマオがいたのも嬉しかったです。
ロロは一つ間違えばマオのようになってしまうキャラでした。
マオも純粋すぎて求める気持ちが強すぎておかしくなってしまった可哀相な奴です。
ほかの事はどうでもよく、ただC.Cが自分を好きでいてくれる事と一緒にいてくれる事を望み、その他に野心も欲も無かったように感じました。
ルルはマオを冷たく笑いながらも何か感じるところがあったのかもしれません。

咲世子さんたちの裏切りは、あれは作戦の一部みたいだから来週が楽しみです。
もしかしたら咲世子さんを生き残らせるためのあの行動自体が作戦名でもう終了しているかもしれませんが、切羽詰ったあの時に、大事な人たちを生かす策を考えていたルルーシュが好きです♪

もしかしたらナナリーより、咲世子さんの方がルルーシュと言う人をよく知っているかもしれませんね。
そうでなければ命がけでブリタニアの皇子に仕えてくれるはずがありません。

とうとうナナリーの目が開きましたが、ナナリーはそこにゼロを見るのでしょうか?
それともルルーシュを見るのでしょうか?


拍手・コメントありがとうございました♪
とてもとても嬉しいです!!もうすぐギアスも終わりですが、皆様と共にこの寂しさを乗り切っていけたらと思います!!

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僕は湖面にうつった月に手を伸ばす その8
2008年09月18日 (木) | 編集 |
僕がこんな事を頼めるのはヴィレッタ先生だけ。
彼女なら悪いようにはしないだろう。

「ロロ・・・お前・・・。」

ヴィレッタ先生の瞳が驚愕に見開かれる。

「・・・・・・はい。」







「墓の維持費が年間いくら掛かるのか知っているのか?」

「・・・・・・・は?」


「は?じゃない。常識の無いやつめ。

身寄りの無い部下の葬儀を取り仕切った事があるが、もう、金が掛かるのなんのって。
棺だけでもそれなりのものを頼むと50万。
死に装束に49800ブリタニアドル。
遺体専門のタクシーで46キロ運んでもらうだけで32万。
墓の敷地代に200万。
墓石代に154万。
維持費に年間3万。

オマケに年二回の特別供養別料金でそれぞれ5万ずつだ。

いや、戦死だから公費と保険で賄ったんだが、お前らの分まで払えんぞ。
戦死でもないし、保険もおりそうもないし。

絶対イヤだ。



ちょ・・・。そんな理由で見捨てるのって有りなんですか・・・・・・・・・・。


「だいたい、そんな簡単に自分の命をあきらめるなんて信じられない。
私はずっとナイトメアを駆って最前線で戦ってきた。
お貴族様ならともかく、私は庶民上がりだからな。
入隊して数年間はずっと捨て駒同然の位置で戦ってきた。

数名の部下を持てるまでになってもそれは変わらなかったさ。
ある日、敵の急襲を受けて今度こそは死ぬと思った。
でも私は生き残った。
私に言い寄っていた部下が助けてくれたんだよ。

金も地位もない、顔だって平凡で全然恋愛対象外だったからいつも冷たくしていたのに、私をかばって飛び出したんだ。

私はそいつの想いにこたえてやらなかったことを死ぬほど後悔したよ。

私はそいつに一度も優しくしてやらなかったし、笑ってさえやらなかった。
でも私が困っている時はいつでも当たり前のように助けてくれるような奴だった。
申し訳なくてせめて一緒に死んでやろうかと思ったが、結局そうはしなかった。

だってそうだろ。そいつは私を生かすために身代わりになったんだ。
お前みたいな甘ったれた感傷で命を絶つなら私は全然同情できないが、奴は文字通り私に命をくれたんだ。私が幸せに生きる事を願って。
私が同情なんかで死んだらそいつの命に失礼だろう?

だから私はそいつの分まで努力するし、なるべく面白おかしく暮らす。
私が泣き暮らしたってそいつは喜ばんよ。
そいつが見れなかった世界を見て、ばーさんになるまでしぶとく生き残る。

お前も生きろ。

ルルーシュを綺麗な棺に入れてやりたいなら味方を欺いてでも生き延びろ。
そしてお前の命ある限りあいつの事を想ってやれ。

私に頼むな。
それは逃げだ。
お前がルルーシュにやってやりたいことがあるなら、お前がやるんだ。」


僕は返す言葉が無かった。
その通りだ。

僕は何て甘ったれていたんだろう。
何もわかっていなかった。

一緒に死んであげたら兄さんは喜ぶと・・・贖罪が出来ると勝手に夢見て浸っていただけだ。
兄さんを失ったら・・・殺してしまったら僕は生ける屍と化すだろう。
それでも生きていかなばならないのだ。
どんな手段を使っても。

体が震えるのはきっと夜風のせいだけではないだろう。
僕はこれから現実を受け止めなければならない。

死に逃げ込む事さえできなくなるのだ。



「まあ、まだ記憶が戻ったと決まったわけじゃない。お前に出来る事はまだまだある。
きつい事を言ってすまなかった。私はそれでもお前に生き延びて欲しいんだ。
生きたくても生きられなかった奴、私はたくさん知っている。
自分で命を絶つことだけはやめて欲しい。

さ、夜風は冷える。これでも着てろ。
これから突入をかけるんだから、体は大切にしないとな。」


言ってヴィレッタ先生が持っていたバックから出した上着を羽織らせてくれる。

温かい・・・。

いつも厳しくて、僕をからかうのを生きがいとしているような人だけど、時々すごく温かくって・・・。
もしかして母さんてこんな風なんだろうか?

掛けられたその裾をぎゅっと掴む。




「・・・・・・・って、何なんですか!!この趣味の悪いハッピは!!!!」

「む。趣味が悪いとは何だ!!!
私の大事なブリタニア・マッスルヤンキーズの応援用ハッピだぞ!!」

どうもヴィレッタ先生の大好きな野球のごひいきチームのハッピらしいが、めまいがするほど趣味が悪い。

黒と赤と金のストライプにマッスルな選手をデフォルメした気持ちの悪いイラストがでかでかとついている。

「あの・・・・・・・・・・・・・・コレを着て中に乗り込めと・・・・・?」

冷や汗をだらだら流しながらヴィレッタ先生を見上げると「当たり前だろう。」と鼻で笑われた。

「トイレのついでに取って来てやったんだ。お守り代わりにお前に貸してやろうと思ってな。」

「いえ、そんな迷惑なついで、いりません。大体コレの何処をどうしたらお守り代わりになるって言うんですか!!!!!!」

もしかしたらアレか?
こんな格好で死んだら死に切れないという意味でお守りなのか?
ある意味生きろギアスより強力なお守りかもしれないが、かっこ悪さにおいても最強だ。

「お守りになるさ。
私がリトルリーグのエースだった頃、完封のご褒美に監督がマッスル・ヤンキーズの試合を見に連れて行ってくれたんだ。
その時、スター選手だったケニアンが観客席に投げてくれたのがそのハッピだ。
裏にサインがあるだろう?
金の話ばっかりでアレだが、オークションにかけたら1千万以上はするお宝だ。」

なるほど、裏をめくってみると確かにサインが書いてある。

「血で汚すなよ。相手の血でもだ。気絶させれば十分なんだから、むやみに殺すな。約束だ。いいな。」

「約束・・・・・・。」

何だかよくわからないけれど断りづらい。

僕は仕方なく頷いてこのままの恥ずかしい格好で突入をかけることになってしまった。



                                          その9に続く



昨日は久しぶりに家族でお出かけしてきました♪(3時間ほどだけど)
・・・で、やっぱり疲れて夕食を食べて夜の7時半から爆酔してしまいましたが、やっぱり外はいいなあ♪
楽しかったです♪♪
体調はともかく筋力が衰えてしまったのに軽くショックを受けましたが、10月にママ友たちとの旅行を控えているので何としても回復せねば!!!!(←半年越しの計画なのに行けなかったら親子して滝涙です)

嬉しいお話があります♪
最近リンクしてくださったひづき様、なが~~~~~いコメントにロロへの愛情をぎゅっと毎回詰め込んでいる素敵な方なのですが、残念ながらロロサイトはやってらっしゃいませんのであつかましくも「うちで描きませんか?」と聞いてみたところ、本当に描いてくださったのです♪♪♪
わ~い♪♪
駄目元でも言ってみるものですね
『無人島パラダイス』その6の一場面を気に入ってくださり、挿絵(漫画)を描いてくださったので早速該当ページに貼り付けました♪♪(本文最後にでっかく!!)
とても素敵なのでぜひ見に行って下さいね♪


たくさんの拍手ありがとうございます!!
とても嬉しいですが、お礼文を読みたくて押してくださる方のお手間を考えると申し訳ないです

今回も『下僕兄さんと僕』おまけその2を拍手お礼文に追加します。
さすがに申し訳なくなってきたのでお礼文は5話分たまったら順番を入れ替えるか最初のあたりのは消していく予定です♪
それでちょっとは手間をおかけしなくてすむようになると思いますのでもうしばらくお待ち下さいね☆


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↑ほんと~~~~に申し訳ないのですが、4回押しで出ます〔多分〕

ところで二コ動に「僕は鳥になる」がUPされていました。
すぐ消されると思うのでココには貼りませんが、朝からジーン・・・でした。
曲は元々大好きでしたが、歌詞がすごく良くて・・・。
よくぞここまでの名曲をロロのために用意してくださいました。
ロロは鳥になったんですよね・・・。幸せだったんですよね・・・。

この曲を聴いてると、うちのおばかなSSをUPするのが凄く申し訳なくなってきましたが、今日はこれから病院だし、明日は学校行事だし、一応こそこそUPしておきます

拍手コメントありがとうございました!!
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僕は湖面にうつった月に手を伸ばす その9
2008年09月18日 (木) | 編集 |
先に来ていた追跡部隊の姿を認めると、ヴィレッタ先生は僕を制して進み何やらひそひそと話しこんだ。

本当は僕ももっと近寄って聞きたかったのだけど、余り近寄るとこの恥ずかしいハッピが奴らに見える。
それは嫌だ。
まぁ、ここで待ってもいいか。
暗がりだからこの距離なら多分よく見えてないとないと思うんだけど・・・。


だだそんな風にヒソヒソ声で話されるとなんだか凄く気になる。


「話はついたぞロロ。」

「え?」

「ルルーシュの確保は私とお前の二人でする。私はルルーシュの教師。お前は弟。
心配して乗り込んでも不自然じゃないだろ?
そしてもしルルーシュの記憶が戻っているなら・・・・・。」

お前に殺させてやろう。そう囁いた。

その瞬間、心臓がドクンと波打つ。
ルルーシュを殺すのは弟たる僕の役目。

世界で一番あの人のことが好きな僕の役目。

でも、人としての心をくれたあの人に僕がしてあげられる事がこんな事しかないなんて。

心が壊れそうなほど苦しいけど誰にも譲らない。
それは僕がやらなくちゃいけないことだ。

ふ・・・と、スザク・クルルギを思い出す。

兄さんを売って出世した人。
僕が大嫌いな人。
軽蔑している人。

・・・・・・でも、もうすぐ僕もクルルギ卿のようになる。

響団に属している僕には権限がほとんど無い。
作戦の邪魔になる仲間を殺しても大目に見てもらえるとか、そういう権限ならあるけれど直属の部下もいない。
大きな戦闘に出て腕を磨く機会も基本的には無い。
自分の都合で休暇を願い出る事すら出来ない。
僕はV.Vの道具でしかない。

それでは困る。

僕は兄さんを殺したならその功績をもってラウンズに加えてもらえるよう皇帝に願い出ようと思う。
そうすれば今とは比べ物にならない範囲で裁量を任される。
V.Vの監視からも解かれる。

兄さんの遺体はすぐには帰ってこないだろうが、基本的には不要なはずだからラウンズの僕が願い出ればきっと僕に払い下げられるだろう。

そうしたらアッシュフォード学園の近くにあるブリタニア人墓地にひっそりと葬ってあげられる。

僕はナイトオブワンを目指す。
今はまだ操縦技術に未熟なところはあるけど、基本的に僕は暗殺者としての訓練を重点的に行ってきた。

ナイトメアの訓練は軍で修練を積んでいる者に比べたら全然時間が足りていない。
それでも14歳の時点で上級者レベルにまで上り詰めた。
才能は・・・あると言われた。


ラウンズに入れば最高の修練が行える。
どんな辛い訓練でも耐えてみせる。
兄さんを殺す痛みに比べたら血反吐を吐くような訓練だってきっと蚊に刺されたほどの痛みとしか感じない。

そして、目的を遂げるまではあまり使わないつもりではあるが、僕にはギアスもある。

他のメンバーを出し抜き、蹴落としてでも・・・石にかじりついてでも目的を遂げる。

兄さんを守りきれる力がないばかりにこのような事態になったのだ。
僕は万人に軽蔑される事になっても力を求める。

まずはナイトオブワンになってこのエリア11をもらう。
兄さんが静かに眠れるよう・・・兄さんが大切にしていた学園を守れるよう・・・兄さんがあれほど望んでいた日本の平穏を僕がかなえる。

十分に力がつき、僕に忠誠を誓う僕の軍が出来たら、兄さんの代わりに僕が帝国に反逆する。

大好きな兄さんの命を奪う使命を与えた帝国を、皇帝を僕は許しはしない。
ラウンズなら皇帝暗殺の機会なんていくらでもある。

でもやるなら皇帝とラウンズ全員が揃ったその時だ。
出来ればシュナイゼルもいるときがいい。
チャンスが来るまで僕は十年でも待てる。
兄さんより大切なものなどこの世には無いのだから。

5秒あれば全員殺れる。

絶対に兄さんに犬死になんかさせない。
それがあれから考えた僕なりの贖罪で結論。




「ロロ、突入は15分後だ。それまでに追跡部隊が屋敷の監視カメラとセキュリティーを無効化する。
なに、下級の道楽貴族のお屋敷だ。
侵入自体はそう難しいものじゃない。・・・ゼロの記憶が戻ってさえ無ければな。」

抑揚を抑えたヴィレッタ先生の声。
彼女は任務の時と私事の時の使い分けが完璧に出来る人だ。
その声に迷いも感傷もない。

「はい・・・。」

僕はまだそこまで冷静にはなれない。
とっくに覚悟は決めたというのに。

緊張のため指が白くなるほど握りこむ。

どうか、どうか記憶が戻っていませんように。
神様、初めて僕は祈ります。

僕に兄さんを殺させないで下さい。
あの優しい笑顔を僕から奪わないで下さい。

どうか。どうか。どうか・・・・!!!



                    その10に続く
スザクがまた損な役回りでスミマセン
現時点でのロロ視点だとこうなんですが、25話を見ちゃうとちょっと気の毒な気もしました
・・・というか、R2全てにおいて彼は損な役回りだった気がします。
せめて彼が生きたその先には優しい世界と大きな希望があってほしいです。
おおぴらには無理でも理解のある女性とこっそり結婚してくれればいいなぁ・・・。
意外とマメな良い旦那さんになりそうなんだけれど・・・。
「人並みの・・・。」とルルーシュは言っていたけれど、彼は嘘つきだから本当はスザクにもいつか幸せになって欲しいんじゃないかと思います。
やることが多いし生真面目だから、10年ぐらいは公務一筋っぽいけどね。



昨日は長女の方のママ友5家族で芋煮会に行ってきました。
芋煮会・・・日本のわりと北のほうにしか存在しない特殊な会合?なのでこっちに来たばっかりの頃はビックリしましたが、バーベキュー+巨大な豚汁鍋のようなものです。
わ~っと外で騒いでかなりスッキリしました。
ちょっとずつ生活を立て直していかなきゃね
手術して以来一日外で過ごすのは初めてですが、元々外に出たいタイプなので嬉しかったです♪
それに「ああ、もうギアスないんだな~・・・。」って考えなくてすむしね♪


拍手、コメントありがとうございました♪
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僕は湖面にうつった月に手を伸ばす その10
2008年09月18日 (木) | 編集 |
「屋敷中では銃もナイフも使わせない。お前は見境ないからな。それからギアスの使用も認めない。
使ったら今後一切助けてやらないしお前の扱いはビール>野球>>>>>>>>>>>>>>>学校の雑巾>>>>>ロロだからな。」

「うっ・・・・・・・・・!!
致し方ありませんね。兄さんの記憶が戻っていない場合は見張りを殺して血痕を残すと偽装工作が間に合いませんし、素手で戦う方が合理的です。了承しました。」


「ところでロロ、お前ずいぶん華奢だけど格闘技の方は大丈夫なんだろうな?」

ヴィレッタ先生が振り返ってちろっと見る。

「ええまぁ・・・。これでも子供の頃から暗殺の技を仕込まれていましたから素手でもそれなりに自信があります。」

それは本当の事。潜入工作に入ってからは響団に居た頃のようなトレーニングは出来なかったが、それでも少しは少しは行ってきた。(兄さんにばれないように)


「ふ~ん・・・・・・。」

言って値踏みするように僕を上から下まで見る。
あまり信用されていないようだ。

それでなくても僕は筋肉がつきにくいタイプだし、兄さんに合わせて生活しているうちに随分筋肉が落ちてしまったから以前ほど力は無いかもしれないけれど。

「では、屋敷内で動くのに邪魔になる見張りを見つけたら、3秒以内に気絶させられるな?」


「え・・・・・!!出来ませんよ、僕。」

「何!!自信があると言ったじゃないか!!!
3秒なら遅すぎるぐらいだ!!入隊して2年目の新兵でもそれぐらいはやってのけるぞ!?」


ヴィレッタ先生が呆れたように言う。
でも、出来ないものはできない。

先生に呆れられる羽目になったとしても、虚偽の報告をして作戦に支障をきたす事の方が恐ろしい。
僕には本当に出来ないのだ。



「出来ません。気絶させる事はできません。殺すことなら一瞬で出来ますが。」

「何ぶっそうな事言ってるんだ。殺すことが出来るなら、気絶させる事だって出来るだろう?」

「出来ません。そんな事は教わりませんでした。
僕の仕事はあくまで暗殺です。気絶で済ますようなぬるい仕事は僕の所にはまわってきません。
銃やナイフを持ち込めない場所での暗殺でも支障が無いよう一撃で殺せる体術だけを仕込まれました。

もし、へまをして両手足を拘束されたら、相手ののど笛を食いちぎってでも殺して自分も死ねと言われてきました。
気絶のさせ方なんて知りません。」



「・・・・・・お前・・・・・・本当に可哀相な奴だな。」


さすがのヴィレッタ先生も目を伏せて悲しげに言う。


・・・可哀相な奴。そうかもしれない。
殺し方しか知らずに育った僕。

だから中身が空っぽだった。

愛も知らず。

情も知らず。

ただ道具として生きるだけの生。




「かわいそうに・・・手錠をかけられてからが戦闘の醍醐味なのに何てもったいない!!!」

「は?」

先生の言わんとすることがわからず目をぱちくりとさせる。

「私も何度か捕虜になりかけて手錠付きで連行されたが、いや楽しかったぞ♪
向こうは女と思って油断しているから蹴りだけでもかなり倒せるし、手錠は金属だから戦闘にも使える。
女一人にまんまとやられて唖然とする奴らの顔は本当に見もので楽しいぞ?
今度お前にも戦い方を教えてやるからな♪♪♪」


「はぁ・・・。」

どこまでもめげない人だな。全く。

手錠つきはともかく、僕は十分間で気絶のさせ方をヴィレッタ先生から習い、突入に備える事にした。

付け焼刃がどこまで通用するのかわからない。
でも、やるしかない。



セキュリティーが切られると共に僕らは先行した尾行部隊の突破した入り口から屋敷に忍び込んだ。
奴らもああ見えて選りすぐられた隊員なので、玄関にいた見張りは悲鳴一つ上げずに排除されている。

ヴィレッタ先生の言ったとおり、下級貴族の別邸なので見張りはそう厳重ではない。
ウロウロと巡回するガラの悪い男達が数人いるだけだ。

しかし銃を持っている。

「・・・・・・どうしますか?やっぱり銃を使って殺しますか?」

「いや・・・。その必要は無い。コレを使おうか。」

言っていきなりハイヒールを脱ぎだした。
え?えぇええ?
それで殴るの?
・・・・・・・確かに痛そうだけど・・・・・。


・・・・・と思ってる間に巡回して独りになった見張りめがけて片足を高々と上げた素晴らしいフォームでヒールを投げつけた。

さすがリトルリーグのエースだっただけあって、ヒールは見事に見張りの後頭部に当たり、赤いふかふかの絨毯の上にぽとりと落ちた。

その2秒後に男の巨体が沈む。

「片付けるぞ。」

言われてその男を抱え上げ・・・ようとしてよろめきヴィレッタ先生に受け止められる。
うわ・・・本当に筋肉落ちてる・・・。これじゃ兄さんの事非力だなんて言ってられないや。

「全く、貧弱な奴だな。かせ!!」

ヴィレッタ先生は男を担ぎ上げるとこともなげにすたすたと歩き、すばやく手足をくくり、さるぐつわをして廊下の隅にあった物置に押し込んだ。女性なのになんてパワーだ。
それに隠し武器を持つのは潜入工作員の基本とは言え、あんな使い方は初めて見た。


「ヒールで撃沈なんて・・・・・・すごい威力ですね・・・!!」

響団ではこんな戦い方を教えてくれる人はいなかった。
へー。軍ではこうやり方も教えているんだ。凄い!!
スザクさんとかもするのかな?(ヒールではないだろうけど)
心から感心して言うと、ヴィレッタ先生は拾ったハイヒールを目の前に突きつけた。

「これは特別製だからな。皮の部分と滑り止め以外は鉄で出来ている。筋トレにもなるし、武器としても使える。面白いだろう♪」

うん、うん、面白い。
初めて見たよ。まずはこれで一人沈めた。

次の見張りも同じ手で倒し、三人目、四人目はヴィレッタ先生に習った方法で僕が気絶させた。
付け焼刃だったが何とかなるものだ。

殺さず倒したのはこれが初めてだったので、何か感慨深いものがある。

見張りは後一人。

「ルルーシュたちの居場所を聞き出さなければいけないな・・・。」

「捕まえて拷問しますか?」

「いや・・・この程度のレベルしか揃えてないなら私でも聞きだせる。色仕掛けでな♪」

そう言って黒のライダースーツのファスナーを胸元近くまで下げる。

「ちょ・・・やめてください!!信じられません、そんな事!!駄目ですったら!!」

「何だ、うぶだな。使える武器は使うんだよ。それとも何か?お前が私の代わりに色仕掛けで聞きだしてくれるのか?」

「・・・そ、そんな事、出来るわけないでしょう!!」

慌てる僕にニヤリと笑うヴィレッタ先生が悪魔に見える。

「冗談だ。お前顔は可愛いが、その鶏ガラみたいな胸で誘惑なんて出来るわけないもんな♪」

「当たり前です。僕は男なんだから鶏ガラで当たり前・・・・・・って、失礼な事言わないで下さい!!誰が鳥ガラですか!!!」

「鳥ガラじゃないか。水泳の授業で見るたび情けなくてそっとハンカチで涙をぬぐったものだ。
お前だけじゃない。お前の兄貴も鶏ガラだ。
本当の兄弟でもないのにしょうもないところばっかりそっくりだな。
知ってるか?夏以降、機情内ではお前らの事を鳥ガラ兄弟って呼んでることを。」

げっ・・・。何て呼び方を・・・。
きっとはやらせたのはヴィレッタ先生に違いない。


その11へ続く



同時に久しぶりにお礼文書きました。1と入れ替えましたのでWeb拍手1回目で出ると思います。
ルルーシュが生存した場合のちょっとコミカルなお話です。今回もスザクがお笑い担当でスミマセン
ルルーシュは死亡の方が物語としてはいいと思いますが、こんなエンドがこっそりあっても良いんじゃないかと思い、シリアスなR2に反逆してみました。感動が壊れると思う方は決して近づかないようにしてください

web拍手を送る


今日は旦那が久しぶりに出張なので夜も書き放題?・・・と思いつつ、9時には寝てしまいました
でも、昼寝をせずにここまで持つようになっただけでかなり体力が回復してきたという事なので嬉しいです♪
バイトは机運びとかも軽々こなせるようになりました♪♪

湖面はあと2回で賭けチェス編終了です。
次は何書こうかな?
本編に繋がるように持って行くか、このまま日常を書いていこうか悩むところです。
最終的に懐柔の完了する4話位までつなげていきたいんですが、先は長そうです。

拍手、コメントありがとうございました♪
とっても励みになります!!

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その11
2008年09月18日 (木) | 編集 |
「あの・・・チェスの余興にヴィストン男爵様に呼ばれたのですが・・・。」

ヴィレッタ先生が不安げに見張りの男に歩み寄り、おずおずと聞く。
もちろん演技だが、いつもきつく結い上げている髪をはらりと下ろすとライダースーツを来ているにもかかわらずどこかの令嬢と言っても通りそうなたおやかな美女となる。

僕もビックリだ。
ええ!
先生、そんなに美人だったの!!!
いや、美人だとは思っていたけれど、いつもガサツで大口開けて笑ってるところしか知らないのでまるで別人みたいに見える。



男は先生をじろじろと眺めていたが、いかにも非力でか弱そうな見かけに安心したようだ。(馬鹿め)

大きく開かれた胸元に鼻の下を伸ばしてデレデレとしている。

あれでもプロか!!

僕が暗殺するために忍び込む屋敷の警護役ならいくら美女を前にしても油断なんか決してしない。

僕が雇い主だったらあんな無能な男は瞬殺だ。

なるほど。

下級貴族の別宅だから侵入はたやすいと先生は言っていたが、本当だ。
そしてこの程度の部下しか揃えられないなんて、主人の方も知れている。

ヴィレッタ先生はその男に促され、そこの主人と兄さんがチェスをしている部屋に案内されて行った。

僕もその後を足音を忍ばせてついていった。



部屋の前まで来ると先生は男に「ありがとうございます。」と天使の様な微笑を向けた。

わぁ、可愛い。
そんな可愛い先生、初めて見たよ!

・・・・・・と思った瞬間手刀が男の首筋に飛んで、奴は声も立てずに崩れ落ちた。
あ、悪魔だ。ここに悪魔がいる。

『神話の時代から男を惑わすのは女』

V.Vがぶつぶつとつぶやいていた言葉が脳裏によみがえる。
女性って・・・コワイ。
人のことこき下ろしてる場合じゃなかった。僕も騙されないようにしよう・・・・・・・・・。



女の恐ろしさを見せ付けられて呆然としていると、髪を元通り結い上げた先生がにっこり笑う。

「どうだ?ちょろいもんだろう?」

確かにチョロかった。
・・・が、男の方を気の毒に思ってしまうのは、僕も男だからだろうか。



「突入するぞ。ただし、ルルーシュの記憶が戻っているかどうかわかるまで不用意なマネはするなよ!」



「・・・わかっています。」

にわかに緊張がよみがえる。

記憶が戻っていたら、僕は兄さんを殺さなければいけないのだ。

このドアを開けたくない。
何も見なかった振りをして逃げ出したい。

がくがくと震える足をかろうじて踏ん張る。
逃げちゃ駄目だ。
兄さんを殺すのは僕の役目なんだから・・・・・。
他の人にさせるわけにはいかない。
たとえそれがヴィレッタ先生だとしても。


「・・・僕一人で行かせてくれますか?」

かすれた声を絞り出すと、先生は黙って頷いてくれた。



そっとドアに手をかけ、一瞬ためらった後に押し開く。





「え!?・・・・・・・・・・兄さん、何やってるの・・・・・・・・・・?」

中では異様な光景が繰り広げられていた。

きちんとたたまれた高そうな貴族風の服を手にしている兄さん。

そしてほとんど裸で泣きそうな顔をしている中年の男。

その男からパンツを奪い取ろうと引っ張っているリヴァルさん。


「ロロ・・・!!!なんで此処に!!!」

兄さんが驚いて叫ぶ。

驚いたのはこっちの方だよ。
全く、何をやってるんだよ!!!!!

僕に心配ばかりかけて。


「よぉロロ!見てみろよ。この貴族、金払いきれなくて服までかたに入れちまったんだぜ♪屋敷も俺達が頂いたしな♪♪」

男のパンツをギュウギュウ引っ張りながらリヴァルさんが楽しそうに言う。

「待てリヴァル!ロロもいるんだ。教育上悪い。パンツは勘弁してやれ!!」

慌てて兄さんが言うとリヴァルさんは残念そうにちぇ・・と言うと手を離した。

「ルルーシュが遠慮なく身包み剥いでやれって言ったんだぜ。まったく・・・。兄馬鹿なんだから。」


後ろにはずらりと黒服の男たち。

あれ?

主人がこんな目にあっているのに助けないの?

不思議そうに彼らを見ていると、

「彼らは俺の依頼主がつけた護衛だ。どいつもこの屋敷の護衛よりは腕が立つぞ?
俺が何の策も無くこんな危ない場所に来ると思うのか?」

髪をかき上げ、ふっ・・・とカッコつけて笑う兄さんはまぎれもなくいつもの兄さんで、安心すると共に涙がどっと出た。

「まったく・・・ひっく・・・兄さんは・・・ぐすっ・・・僕に心配ばっかり・・・ううぅ・・・。」

それ以上は言葉にならなかった。

兄さんにぎゅううううう!と抱きつきその温かさを確かめる。


兄さん。兄さん。兄さん。
僕の大事な兄さん。
たった一人の家族。

「ごめん、ロロ。心配かけて・・・ただ・・・。」

「・・・ただ・・・?」

泣きぬれた瞳で見上げると兄さんが優しく涙をぬぐってくれる。

「その・・・、お前、夜は最近俺の部屋に来ないし・・・・・・退屈で・・・さ。」

ふい・・・と視線をそらせて兄さんが気まずそうに言う。

「だって、兄さんが夜は九時に寝ろって・・・。」

「まあ、そうなんだが・・・・・・その、前は一緒によく眠ったのに今は全然来ないし・・・。なんか距離置かれたかな・・・って思うとイライラしてさ。」

ああ、それはビレッタ先生の禁止十か条(その3参照)にひっかかって・・・。
でも兄さんも寂しいと思ってくれたんだね。
僕、嬉しい!!


「じゃあ、僕が前みたいに兄さんと眠ったらもう賭けチェスなんか行かない・・・?」

「え・・・と。そ、それは・・・・・・・。」

「そりゃ、無理ってもんだぜ、ロロ。」

リヴァルさんが口を挟む。

「もう4か月分、予約入れちゃったからな~♪約束破ったらこっちの身が危ないし、違約金がすごい事になっちまうしな。そうしたらこの屋敷を売ったって追いつかないぜ?」



「・・・・・・・・・そうなの?兄さん。」


「・・・・・・・・・実はそうなんだ・・・。」


クラッ・・・とめまいがする。
僕はこれから4ヶ月もの間兄さんの帰りを心配して待たなきゃいけないのか。
今回はヴィレッタ先生の協力もあってわりと平和的に侵入できた。

でもこんなオチがついた以上、先生は次から見捨てるに決まってる。
だって先生にとってはビール>野球>>>>>>>>>通常時の僕>>>>>>>>>>>>>>>兄さんだもの。
ああ、どうしよう。

僕の目の届かないところでC.Cにあったりしたら・・・・・・。




「じゃあ、僕も連れてって!!そうじゃないと今日の事、いくら兄さんだって許さないよ!!」

キッと睨みつけると兄さんは困ったような顔をした。




                              その12(チェス編最終話)に続く



今日は歯医者に行ってきました。
3ミックスというあまり削らず治せる方法を採用している歯医者さんで1~2回で治してくれるため重宝しています。
・・・でも遠い!!片道1時間半かけてて通ってます。
電車でうたた寝してたら終点で見知らぬ人に声かけられて起こしてもらっちゃいました←夜は九時就寝だけど朝は三時半起きだからかなぁ。

R2の夢見てたのであせりました。
また寿命が縮んだような気がします
湖面、次で一応チェス編が終わるので違うお話をはさんでまた再開すると思います。
短編4つ下書き出来たので連休が終わったらまた順番に載せていきたいです♪


読んで下さっている方、ありがとうございます♪
最近拍手をかえたけど、よくみるとむか~し書いた作品にも拍手がけっこうはいっててすごく嬉しかったです♪
どなたか分かりませんがありがとうございます!!
お礼文の方も、ルルーシュ生きてるうえにコメディでは読む人あんまりいないかな?と思ったら来て下さる方の半分ぐらいの方は読んで下さったようで安心しました♪

二コ動見てたらすごいのを見つけてしまった・・・。
UTも苦労しているのでなんか爆笑だった・・・。






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女性の皆様限定!!入院レポート☆(R18?)
2008年09月09日 (火) | 編集 |
こんにちわ。
昨日のご報告で遊びに来てくださっている方々をビックリさせてしまったUTですが、女性であれば起こりうる症状、かつ、知らないと命にかかわる事態になる事ですのでちょっと書かせていただこうと思います。

まず、何で入院したの?

・・・と、思われるでしょう。そこからいきます。

子宮外妊娠でした。

受精卵が子宮でなく卵管や卵巣に着床・発育しようとして起こるのが子宮外妊娠です。
はじめ少量の出血や軽い腹痛などの兆候が見られますが卵管が破裂してしまうとおなかの中で大出血して激痛が襲います。
血圧が下がり、出血量が多い場合は命の危険もあります。←医学書より引用。


まさしくこの症状でした。
家にいる間はほぼ毎日UPしていたわりには実は中々忙しく、長距離を行ったり来たりし、行った先でも帰ってからもけっこう忙しかったので、1ヶ月ほど続いていた出血はストレスのせいだと思っていたのです。(しかもギアスまで私にストレスかけてくれるし、ロロ死んじゃうし

その頃優しかった義母もとうとう亡くなってストレス絶頂でしたから・・・。(さすがにブログで言うべきではないと思って隠していましたが)
よく出来た前向きで明るい料理上手な義母で不出来な私をとても可愛がってくれました。
「同窓会に行ってきたら、皆嫁の悪口ばっかりだったけど、私は褒めてきたからね♪」
そう明るく言って下さったのが昨日の事のように思い出されます。
お葬式でも、●●さんはいつも嫁さんの事を褒めていたと聞かされ、また涙。
不出来な私の突っ込みどころなんていくらでもあったろうに、悪い所に目をつぶり、良い所を見てくれる素敵な義母でした。

まあ、そんなわけで出血があってもこのストレスならむしろ当たり前とさえ思っていました。
それに、私たち夫婦は子供は二人と決めていましたのでリング(IUD)で避妊していました。
リングについては多分ご存知だと思うので説明は省きなすが、ゴムより手軽で妊娠率5パーセント以下なので重宝していました。
まさか妊娠するなんて思いもよらなかったのですが、絶対って事はこの世に無いのだと思い知りました。
そして、五パーセント以下・・・例えば1%だったとしても、100回すれば1回ぐらい妊娠の可能性があったということなんでしょうね。私がおバカでした。

結婚して十年ですが、行ってらっしゃいのキスを毎日欠かさない意外にもラブラブなUT夫妻ですので、普通に生活していく中で100回クリアはごく当たり前の事です。
というか、よく今まで妊娠しなかったなぁ・・・という方が素直な感想です。


そして、今回初めてわかったのですが、リングを挿入している人は、子宮外妊娠しやすいそうです。
説明書等には書いてありませんが、お医者様の体感としてそうらしいです。
今後リングを使おうと思っていらっしゃる方、今使っている方、気をつけてください。(他にもなりやすい条件はあるようでしたが、UTには当てはまらなかったので多分これでしょう

検索上位サイトにも子宮外妊娠の危険について書いているところはほとんどありません。
でも何故か、リングをしている人に多いらしいです。(リングしていない人でも完全に避妊してない場合はありえます。)

また、私自身、行きつけのお店のお嬢さんが母親がちょっと買い物に行ってる間に子宮外妊娠の卵管破裂で急に亡くなったのを知っていただけに先生に告げられた時は目の前が真っ暗になりました。

でも私の場合色々な幸運が重なって何とか助かりました。

当日朝7時ごろ急にお腹が痛くなり、子供を何とか送り出し元看護婦の悪友Hさんに救急車を呼ぶべきかどうか聞き、そうこうするうちにHさんが心配になったらしく家まで来てくれたのです。

そのうえ次女が朝一緒に学校に行っているママ友のSさんもたまたま次女から話を聞いたらしく駆けつけてくれ、Hさんの車で婦人科に行き診察を受けました。

「子宮外妊娠です。救急車を呼ぶのでこのままベットで待機してください。」

と先生に言われ、主人の携帯番号を聞かれ、友達は説明があるからと別室に呼ばれました。

え!?
私の目の前で出来ないぐらいのやばい話なの???
子供が小さいし、旦那は私の保険の話をしただけで泣いちゃうような人だし(子供のためにも生命保険には入ってるけど、私が死んだら・・・というのはたとえ話でも悲しくなっちゃうようです。でも、女は現実的!!)

しかもRUIさんの所の素敵な18R本が間もなくとどくことになっている・・・。死ねない。こんな所で。
死んだら絶対開封される・・・。


とにかく、その時は先生も慌てたらしく、看護婦さんに

「救急車って、114だったよな・・・!!」と言っていたらしいです。
先生、愉快すぎます。114は番号案内です。


ついて2時間の間に出血多量で2回ショック症状を起こして意識が遠のいて全身の力が抜けました。
ほっぺたをぺちぺち叩かれて名前を呼ばれました。

でも、上記のとおり、死ぬわけには行かない私ですので意識はとうとう手放しませんでした。
そのかわり

「血圧低下・・・、表示が出ない・・・!」

とか、ヤバイ話をばっちり聞いてしまいました。
先生・・・聞こえてるよ・・・・・・見た目は失神状態かもしれないけど・・・・・・。

そうこうするうち出張に行っていた旦那も到着し、ついて約2時間で緊急手術が行われました。
とりあえず、手術さえすれば命の危険はなくなるという言葉にいきなり強気になるUT。
全身麻酔をするとすぐ意識を失うと言う話でしたが、折角だから眠気を我慢して手術を見てやろうと思ったのですが、そう思ったのを最後にあっと言う間に意識を失いました。
いや、凄いですね、全身麻酔の威力は・・・・

結局手術は成功し、一日は2時間おきに血圧や熱などの検査を受け寝たきりでした。
次の日は起きても良かったのですが、腹内に1リットルの出血があったせいか、極度の貧血状態でやっぱり起きられませんでした。
3日目、やっとナースが張り付いて、しかも念のため鍵をかけ禁止でトイレに行くことが出来るようになったのですが、用を足して出ようとしたところ、足に力が入らず見事にすっころんで背中を扉に強打したため次回よりお供が3人になってしまいました。とほほ・・・。

でも、そんな状態でもベットで座っているぐらいは出来ました。
この頃には4人部屋に移っていましたので、お部屋の皆さんと楽しくおしゃべりすることが出来ました。
皆さん婦人科の病気なので、喋る話の7~8割は下ネタです。
剃毛とか浣腸とか避妊の話とか。私は緊急入院でしたので、剃毛も浣腸もありませんでしたが、普通あります。でも、命と引き換えならたいがいの事は了承できるし、4人中3人は既婚ですのでそのぐらいではへこみもしません。(へこむのは第一子妊娠の検診の時までで、普通その後は内診しながら先生とにニコニコしながら平常心で喋れる程度まで面の皮が厚くなる。)

24歳のナナリーのように清純そうなお嬢さんだけはちと気の毒?と思いましたが、彼氏もいるし、へっちゃらそうでしたので、誰も自重しませんでしたスミマセン。
きっとたくましく生きていかれることでしょう。

婦人科は流産した方、子宮全摘出など、かなり精神的にもヘビーな患者も入院しますので話題には気をつけなければいけませんが、皆さん明るい方ばかりで本当に楽しい入院生活でした♪♪

私が入院した事はあっという間に友達の間を回ったみたいで、入院当日は上の子、下の子、それぞれのお友達が預かって泊めてくれました。
しかも、複数の方が連絡をくれて、結局子供が一番泊まりたい所を選ぶという、たいへんに恵まれた状況で助かりました。
私がぼーっと入院している間にこうやって皆で段取りを組んでいつの間にか手配して旦那の食事から長女の校外学習のお弁当まで準備してくださったママ友達に大感謝の嵐です!!!!!


まあ、こんな感じでしたが、親しいママ友のうち、すでに5人が主に婦人科系で入院した事があり、ちょっと知ってるママも含めれば7人が入院体験済みです。
おまけに今回職場の先生も手術で同じ病院に入院中でした。こんな事ってあるんですね~・・・。
皆様もどうぞお気をつけ下さい。
そしておかしな出血があったら忙しくともすぐさま婦人科に行ってください。
軽く見ると命にかかわります。

このブログが参考にならない日常であればそれが一番ですが、どうぞ変な出血があったときには死にかけたUTの事を思い出して病院に走ってくださいね。

後は、おまけの写真です。UTの手です。手首のピンクのタグは名札で薬や点滴の間違いを防ぎます。
ペットボトルみたいなのは麻酔薬。甲殻外麻酔を三日間やりっぱなしでした。甲殻外麻酔は無痛分娩の時にも利用されます。
けっこう痛いらしいと聞いていましたが、さほど痛くはありませんでした。


入院 001




ヘモグロビン注射(実際には点滴の管を使って入れる)
最初は毒々しい色にビックリしましたが、冷蔵庫で液を保存しているため入る時冷たくて中々気持ち良いです♪

入院 003






病院食です。地味ですが味付けは良く、美味しかったです♪♪


入院 002


退院間際になっても人の半分ほどのヘモグロビン値しかなかったUTのための特別ふりかけ。
市販されてるなら捜してみようかな?
入院 006
お見舞いにいただいたお花。普段セコく造花しか飾っていないので嬉しいです♪

入院 004
入院 005


先に退院していったお嬢さんから頂いた折鶴。職人技です。
友人のうち4連の鶴を折れる人が一人おりますが、3連ははじめて見ました☆

入院 turu


手術は順調でしたが、最初の出血のせいで貧血がひどく、退院予定日に退院できませんでした。
しかも、早く退院しようと思って「ほ~ら、こんなに元気に歩けますよ♪だから早く退院させてくださいね♪」とアピールするためナースステーション前をうろうろニコニコ歩き回ったせいか、夜になって普段より出血までしてしまいあせりました。
皆様はこんな馬鹿な真似しないように・・・(こんなことするのUTだけだと思いますが・・・・。)

入院中は基本的に車椅子で過ごしましたが、これがまた楽しかったです♪
ナナリー体験できて最高でした♪♪♪
更に、見舞いに来た子供に押してもらって病院中探検してきました♪
パン屋あり、ローソンあり、ATMあり、スタバあり・・・ついでに別病棟の職場の先生のお見舞いまでやって中々充実してました。

まだ、居間に布団をひいているUTですが、家事は基本的に放棄して外出もしないのでお見舞いに来てくださってる方が短期間滞在する以外けっこう暇です。
・・・が、まあ、用心しながら療養していこうと思います。
更新はゆっくりになると思いますが、よかったらまた遊びに来てくださいね♪


読みに来てくださった皆様、今回はロロとは何の関係も無く、申し訳ありませんでした
拍手・コメントくださった方ありがとうございます!
とても嬉しかったです♪
ちょっと溜め込んでしまいましたが、返信はこちらから・・・











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入院してました・・・。
2008年09月08日 (月) | 編集 |
お里に帰るはずが、月曜日に緊急入院してしまいました
いえ、SSの書きすぎで・・・ってわけではないんですが、急にお腹が痛くなって友達に病院に運んでもらったらそのまま先生に救急車呼ばれて総合病院に着いた二時間後には緊急手術でした

しかし初めてのこういう入院はなかなか興味深く、楽しい入院仲間にも恵まれ快適な入院生活でした。そしてやたらゆっくりさせていただきました♪
さっきかえってきたばかりでまだレポートは書けませんが、明日は書くかも?

書きかけのSSはゆっくりペースになりますが、今週中には再開すると思います。なんせ入院中、ひまで、書きたい事はあります。

コメントありがとうございました!!
明日はお返事できると思います♪♪


僕は湖面にうつった月に手を伸ばす その12(チェス編最終話)
2008年09月06日 (土) | 編集 |
「・・・わかった・・・。連れて行く、連れて行くから・・・・・・!!」

「本当?絶対だね!!絶対!!!」

「ああ、約束する・・・・・・。」

がっくりとうなだれる兄さんからこの言葉を引き出すのに実は1週間もかかった。

危険な賭け事に僕を連れて行くのはやはり相当な抵抗があったようだ。
泣いたり脅したりするぐらいではなかなかうんと言わなかった。

散々心配をかけておいて、それはないんじゃないかと内心ではムッとした。
なのに兄さんはのらりくらりとかわすばかり。
そのうえ・・・・・・・。

あれほど心配した僕を・・・・・・。

ゲラゲラ笑いやがったのだ。リヴァルさんと二人で




確かに僕の着ていたハッピはおかしかったよ。
兄さんを殺した後十年の計画を詳細に考えて真っ暗になっていた僕は、あの愉快なハッピを突入前に脱いでおくという現在の最重要事項をコロリと忘れていた。

だからって、涙を流して笑わなくたっていいじゃないか。



寿命が十年縮みそうなぐらい心配したんだよ、僕は。
その後の人生全てを兄さんに捧げて修羅の道を行こうと思うほど思いつめたんだよ。





あまりにも腹が立ったので強硬手段に出てみることにした。

すなわち・・・・・・完全無視だ。

この手段は僕にとっても超ダメージのでかい禁じ手だったが、兄さんの墓を泣きながら掘る羽目になるぐらいなら今の怒りを原動力としてやりとげられると思った。

とにかく兄さんに「うん」と言わせれば賭けチェスに毎回ついて行ける。
そうすればC.Cが現れても兄さんを気絶させ、目撃した奴らは皆殺しにしてうやむやにする事が出来る。
この日常と兄さんを守る事が出来るのだ。

追跡部隊はせいぜい5~6人。
携帯で仲間に連絡を入れる前に時を止めて全員殺る。

C.Cだけは殺せないだろうが、ギアスを使えるわけではないのでどこか人目につかないところに監禁しておけばいい。
少女一人捕らえるぐらいはギアスの力が無くとも出来る。

僕は他の奴らなんかどうでもい。
元々人の心なんて持ち合わせていなかったのだから、何人殺しても兄さんさえ助かればそれでいい。

どうせ先生以外は僕の事を人間と思ってすらいないのだから、お互い様だ。





・・・・・・と言うわけで、僕にどれ程のダメージが返ってこようと絶対にやり遂げねばならない。
兄さんを無視しきって「うん」と言わせる!!
最も難しくてつらい仕事だが仕方ない。





もちろん敵もさるものだ。

兄さんが僕のご機嫌を取ろうとしてそれでなくても甘い声を100倍甘くして色々と囁いてきたが、全部無視した。(そして機情で保存していた録画の音声をMP3に保存して寝る時ヘッドホンで泣きながら聞いた。)

僕の好物ばかりを1週間作り続けてくれたけど、あてつけにコンビニ弁当とカップラーメンを食べ続けた。(贅沢な味に慣れていたのでそれらは食べられたものではなかった。1週間後には胃がおかしくなった)

触れようとするたび睨みつけ、バナナで釘が打てるぐらいの冷たい態度で手を払いのけた。(あとで兄さんの部屋からこっそり失敬してきた兄さんの服を抱きしめて泣いた。)


壮絶な戦いだった。

でも僕は勝ったのだ!!!


意気揚々とヴィレッタ先生の元に向かうと、丁寧に洗濯してきちんと当て布までしてアイロンしたマッスル・ヤンキーズのハッピを返す。
色々思うところはあったけれど、10円単位の貸し借りも忘れないあの先生が一千万相当のハッピを貸してくれたのだ。
お礼だけはきちんと言わなければならない。

あの日、先生は追跡部隊を率いていつの間にか姿を消していた。
兄さんの賭けチェスも大事にならないよう目をつぶってくれたのだ。

「あの・・・一千万のハッピ、ありがとうございました。」

言って差し出すと、ヴィレッタ先生はじろじろと検閲した。

「あ!!ここ少し破れてるぞ!!」

先生の顔色が変わる。もちろん僕の顔色も。

「・・・・・・と言うのは嘘だ。」

「ええ!!」

「ついでにサインも偽物なんだが全然気がつかなかったのか?」

「えぇええええ!!!!」

「普通見たら分かるだろう。全く常識が無いんだから。あれはトイレに行ってる振りしてお前を追い出した後にささっと私が書いたんだ。
・・・そうそう、鶏ガラ兄貴にちょっとは弟とキャッチボールでもしてやれって言っといてやったからな♪♪ありがたく思えよ、鶏ガラ弟!!」

涼しげにいうヴィレッタ先生に恨めしげな目を向けたが、これ以上何を言っても体力の無駄遣いなのですごすごと帰った。



「お帰り、ロロ♪」

喧嘩終了後の超甘々兄さんが輝くような笑顔で玄関まで迎えてくれる。

「ただい・・・・・うっ!!!兄さん、何て格好しているの!!!!!」

迎えてくれた兄さんはあの愉快なマッスルヤンキーズの野球帽をかぶり、全く似合わないあの筋肉デフォルメのユニフォームを着ていた。

「こないだはごめんな。話は先日ヴィレッタ先生から聞いた。お前、内気で大人しいのにあのハッピを着て勇気を奮って俺を探しに来てくれたんだって?
・・・それなのに笑ったりして本当にすまなかった!!
事情を聞いてすぐ、このユニフォーム、本国から取り寄せたんだ。
お前、マッスルヤンキーズの大ファンなんだって?
うん、あのハッピだってよく見ると愛嬌があってカッコイイよな♪

今度、お揃いであのハッピ着て試合も見に行こう!!
キャッチボールもしよう。
そうだ、プレゼントもあるんだ!!!」

にこにこと喋り続ける兄さんに頷くしかない僕。
ど、どういう風に事情を話したんだ、あの人は

やっと仲直りを果たした兄さんは更に僕のご機嫌を取ろうとへそくりをはたいて大量のプレゼントをよこした。
あまり部屋に物を置きたくない僕だけど、兄さんの心のこもったプレゼントを捨てるわけには行かないのでちゃんと部屋に飾った。

はぁ。どうしてこうなっちゃったのかな?

部屋にあふれるマッスルタオルにマッスルメガホン。
マッスル壁掛けにマッスル人形。マッスル爪きり。マッスル時計。

ところ狭しと飾られたそれらに繊細な僕は三日と経たずに音を上げた。
夢の中までマッスルたちが追いかけてくるのだ。

夜中に「ぎゃああ!!」と派手に悲鳴をあげる僕を心配して兄さんは僕を部屋に連れて行って寝かせてくれた。


・・・そんな訳で僕はまた兄さんの部屋で寝るようになった。(兄さんは僕が貴族の屋敷まで兄さんを一人で迎えに行った日怖い思いをしたせいだと思ってるようなのでそのまま誤解させておいた。)


兄さんも寂しくなくて喜ぶし、僕も安眠できる。
チェスに行く時はついていって見張れるし、兄さんが僕と寝たくて僕を寝室に連れて行くんだからしょうがないよね。これも任務だよね。ありがとう。マッスル人形達よ!!!


毎日ウキウキする僕に「いい年こいて兄貴と一緒に寝るのが嬉しいなんてキショイ鶏ガラだ。」とヴィレッタ先生が白い目を向けるが、幸せなので気にならない♪
それにあんな恥ずかしいはっぴ姿を見られたせいか、恥と言う概念もすっかり吹っ飛んでしまった。
何とでも言うがいい。
僕の幸せは期間限定の幸せなんだから、甘えられる時に甘えとかないと♪


就寝時間も前より延びて10時になった。
さ、今日はトランプが良いかな?
それともドンじゃら?
花札も捨てがたい。←花札の時はリヴァルさんも混ざるのが難点だが。

贅沢すぎる悩みに苦笑しつつ、今日も何事も無く過ぎていく。
どうかこの日々が続きますように。

あの時祈った神に今日も僕は祈り続ける。



                       賭けチェス編終了




読んで下さった皆様!!長い間ありがとうございました!!!!
また書きたいお話が浮かんだらそっと湖面の続きを書くと思います♪←パチンコヴィレッタも書きたいし。

明かされなかった幸せな?日常を捏造するのは本当に楽しいですよね♪♪♪




旅行は楽しかったです!!
キッザニア→ディズニーランド→ジブリの森と凄いハードスケジュールでしたが、ブログをする時にも飲まない栄養ドリンクを飲んでフルに楽しみました♪♪
千葉に実家のあるママ友も実家から参加して4家族(いずれもパパ抜き)でした♪賑やかでしたよ~!!
でも子供連れにもかかわらずものすごい機動力!!!やっぱりこういうところに行くならママ友とが一番です!!←こういう場ではパパはあんまり役に立たない

何気に着ぐるみのスカートを後ろからめくってポップコーン売りのお兄さんに笑われたSママ。駅にある小便小僧を見て「あ!小便小僧!!」と口に出してしまったため子供達に小便小僧コールを巻き起こさせてしまったHママ。ツアコンになりきって愉快に先導してくれたRママ、面白すぎでした♪♪♪
疲れも吹っ飛びます!!
こーゆーお友達を見ているとき、実はふっ・・・とお話が浮かんだりします。
アニメの「あ」の字も出ないのにね

子供らは新幹線で帰ってる間も寝もせずパワフルでした。
夕飯のお弁当を与えたら地元までぐっすり・・・してくれる予定だったのに
あのエネルギーを発電に回せばエコな暮らしが出来るのに



拍手・コメントありがとうございました!!
返信はこちらから♪






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コードギアス21話 感想その2
2008年09月02日 (火) | 編集 |
もうスザクとルルーシュの和解は無いと思っていました。
だから今回の共闘はすごく嬉しいです。

ビックローブの30秒予告によると、シャーリーの言葉をきっかけに話し合った結果共闘する事になったそうだから、あまり裏はなさそうな気もするのですが(シャーリーは二人にとってとても大切な人なので)ギアスだからまだ油断は出来ませんね

ランスロットは元々裏切りの騎士としての宿命を持っているようです。

スザクの裏切りを思い出してみます。

親を裏切る→親族を裏切る→国を裏切る→友を裏切る→結果として守ると誓ったナナリーをフレイヤの犠牲にする→皇帝を裏切る→シュナイゼル・特派を裏切る

まず友を裏切る・・・は仕方なかったかな。V.Vの『男を惑わすのは女』と言うのを思い出したけれど、ユフィはまっすぐで優しくて、本当に良い子でスザクを認め許し、居場所と目標をくれた。本当にお似合いの二人で、ギアスの暴走さえなければルルも一緒に優しい国を目指せたはずでした。


ナナリーをフレイヤの犠牲にしてしまったのはギアスのせいなので、これもスザクのせいだけとはいいきれません。
でも、自分に生きろギアスがかかっている事、フレイヤを積んでいる事を承知で戦場に行ったのだから、責任は半々のような気もします。


皇帝を裏切る・・・忠誠を誓った相手をあっさり裏切ってこれはビックリですが、スザクから見てシュナイゼルの方が皇帝より優しい世界に近い政治をしてくれるように見えたのかもしれません。

シュナイゼルを裏切るのはもう、手段より自分の正直な気持ちや結果を優先する事を選んだからだと思います。

でも、一月の間、二人で本音で話し合ったのでしょうか?
もう、嘘はないのでしょうか?

失うものも、取り繕わなければいけない虚勢も今更無い二人だから腹を割って話せたのではないかと期待をしていますが、ルルーシュの全てを許し、守ろうとしたキャラはS監督の手によって次々と葬られているのでちょっぴり不安です。
まあ、スザクはもう一人の主人公なので死にはしないと思うけれど、ルルの生きる理由だったナナリー、一期からの最大の敵皇帝、復讐の動機となったマリアンヌ、二期の鍵的なロロ、ラスボスかと思われたV.Vすべてあっさりとお亡くなりになったのでちょっと恐怖しています。


だけど、スザク、ユフィと話せるとマリアンヌに聞いても意外と動揺しませんでしたね。
死を望むその理由の中に、ユフィと同じ世界に行けるという気持ちもあると思っていたので意外でした。
ルルーシュもそう。
ナナリーを求めてリフレインまで使おうとしたのに、ナナリーがらみにもかかわらずやけに毅然としていました。
何か、色々吹っ切れたみたいですね。

皇帝ですが、以前クロヴィスと話をしていましたね。

ユフィやナナリー、V.Vとも話をしたのでしょうか?
そして彼女らはシャルルに何と言ったのでしょうか?

とりあえず、ユフィやナナリーはシャルルやマリアンヌが望む世界を欲しがったりはしないと思います。
ちゃんと話をしてないんじゃないかな?

でも、上の3人とロロの声だけでもちょっと聞いてみたかったです

ロロもシャルルの望んだ世界を否定しそうです。
ルルと一緒にいたいだけならルルを殺して自分も死ぬ方が手っ取り早くて兄を自分だけのものに出来たのにそうしなかった。
そこに私はロロの成長を見た気がします。
あれだけ独占欲が強くて、自分だけがルルの側にいたいと願ったのに、土壇場になってロロは自分が犠牲になってもルルを生かす道を選びました。
これは少し前のロロには考えられなかった行動のようにも思えます。

まあ、ルルの遺体を黒の騎士団に渡したくなかったという線も考えられますが、あのときは裏も表も無くルルをただ守りたかったようです。
まさに、ロロが人間になった瞬間でした。



ルルーシュはギアスを使って皇帝に登りつめました。
なかなかカッコよくてワクワクしましたが、あれ?とも思いました。
こんな手を使って良いなら黒の騎士団って元から必要だったのでしょうか?

一期の最初、クロヴィスのところにたどり着いた時点でコレをやって、クロヴィスと腹心をギアスにかけ、彼らごと軍属で一介の一等兵だったスザクにギアスをかけずに彼を手に入れられたような・・・?

クロヴィスを忠実な部下にしてしまえばそのルートを使って部下として紛れ込み、皇族にギアスかけ放題。やり放題な気がします。

この時点ではシュナイゼルも皇帝もルルがギアスを持っていることを知らないからまず皇帝にギアスをかけて奴隷とし、シュナイゼルに帝位を譲らせ、シュナイゼルには「全力で他人に優しい世界を作れ。」と命じればかなり近い世界が出来たような気がします。

まあ、あの時点ではギアスの能力を正確に把握出来てなかったから難しかったかも知れないけど、後ででもルルなら出来そうです。

まあ、こういうことをやっちゃうと物語りにならないし、ロロにも出会えないので良いとも言えませんが、あまりにも多くの大事な人たちが死んでいき、残った人もボロボロなのでついこういう楽な夢を見てしまいます。

ラストも近いですが、見てよかった!!!と思えるラストだと嬉しいです。



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コードギアスR2 21話 感想
2008年09月01日 (月) | 編集 |
21話の最大の驚きはマリアンヌ様でした。

いきなりスザクの顔に落書きなさろうとしてましたよっ!!
間違いかと思いましたが、他のブログを回ってもそう書かれているので、間違いないでしょう。

さて、マリアンヌ様、どんな落書きをしようとしたのでしょうか?
ちょっと予想してみます。

C.Cからスザクはルルーシュの特別の親友であることを聞かされてると思うので、

「お前は一生ルルの親友だ。裏切ったらストロードールの刑だ。」

でしょうか?


はたまた、

「よくも息子を足蹴にしてくれたな」という文字と共にスザクのほっぺに足型マークでも描こうとしたのでしょうか?

それともオーソドックスに髭か、まぶたに目を描こうとしたのでしょうか。

この勢いなら、若かりし皇帝がマリアンヌの隣で寝過ごしたりしようものなら、日替わりで様々な落書きがされていたことでしょう。
V.Vが「僕の大事な弟になんてことを!!!」
と怒っているのが目に見えるようです。(←こんな事を考える変な人は私だけですね。すみません

多分ルルーシュやナナリーにもやってると思われます。

なのでルルーシュはミレイさんのとっぴな企画に律儀に付き合っているのが今まで不思議だったのですが、この母親の元に育ったのであれば意外と耐性があったのかもしれません。

ルルーシュを振り回す、我がままで陽気で突飛で、でもさりげなく優しくて実は意外と料理の上手い美人のミレイ会長に亡き母を重ねていたとすら考えられます。


ただ、マリアンヌに本当の優しさがあったのかどうかは疑問です。
V.Vから遠ざけたところまでは大変納得がいきます。

ナナリーが真実に近寄らないよう目と足を不自由にしたのもまあ、命さえ無事なら・・・という気持ちがうかがえてわからなくもありません。

母が死んで皇帝の所に乗り込んできたルルーシュに皇帝がわざと冷たくしたのも、マリアンヌの死を悲しんでいないと思わせる芝居も対V.V対策だったろうという事もわかります。
常に側において守れるわけではないのだから、V.Vにはルルたちが皇帝を惑わす存在ではない事をアピールする必要があったと思われるからです。

ここまでは親らしい心が見て取れます。

でも計画を優先して日本への進行を開始したその時、二人はルルとナナを捨てたのです。
二人が悲しんでも、苦しんでも、敵国の皇子としてさげすまれ惨殺されても『仕方のないこと』にしてしまったのです。

ラグナレグの接続がかなえば死者とも話が出来て一体になれる。優しい世界が出来る。皇帝たちはそう信じて
現実世界に興味を失ってしまった。

でも、彼らがそう考えているその時にも現実世界には様々な苦しみがあって、血を分けた子供たちも苦しみぬいた。

特にナナリーを守って、彼女の見えない瞳の分まで汚い厳しい世界を親の庇護無しで隅々まで見なければ生きていけなかったルルーシュは本当にかわいそうです。

そこまでしても嘘のない世界は作り上げなければならなかったのでしょうか?

皇帝だってルルーシュを守るために嘘をついた。
マリアンヌだって復活早々ナイトオブ1とやりあった時、見事な嘘をついた。

汚いだけのうそもあるけど、必要な嘘もある。

ルルーシュが嘘について二人に語ってくれた時、ロロのことを思い浮かべてくれたのかな?と思いました。


「ああ、俺は。俺はお前の考えを認めない。人はなぜ嘘をつくのか。
それは何かと争う為だけじゃない。何かを求めるからだ。
ありのままでいい世界とは変化がない。生きるとは言わない。
思い出の世界に等しい。完結した閉じた世界。俺はいやだな。」


兄を求めて嘘を突き通し、最後に言葉ではない真実をもらって本当の兄弟として満足して死んでいったロロ。

ルルーシュはロロの最後にも嘘を突き通し、ロロの安息を求めた。口に出した言葉は嘘だったかも知れないが、ロロとの真実の絆を手に入れ、立ち直ったルルーシュ。

二人とも嘘つきでしたが見事な嘘をつき通しました。

私は嘘を否定しません。人を傷つける嘘は論外ですが、嘘をつかねばならないこともあるのは事実です。
そして、スザクが言ったように、ロロが望んだように、嘘を本当に出来る力が人間にはあると思うのです。



ところで、皇帝については政権争いに巻き込まれたり、その挙句母親が暗殺されたりしてV.Vと共にうそのない世界を作りたいと願ってもそう不思議はありません。

今エラソーなことを言っているルルでさえ、ナナリーに否定され拒まれてリフレイン・・・過去の世界に幸せを求めすがろうとしました。
あのままリフレインを打っていたら、ナナリーやスザク、ユフィと偽りの過去の世界で楽しく過ごせたかもしれません。
でもそうしなかった。

皇帝とV.Vのやろうとしていることは全人類にリフレインを打とうとしているようなものに見えます。
つらい過去を乗り越えられないまま力を手に入れてしまった悲劇のような気がします。


でも、マリアンヌは?
陽気で快活で嘘つきな彼女が可愛い子供たちを見捨ててまでその計画に乗らねばならなかったわけがわかりません。

V.Vはマリアンヌに会ってからシャルルが変わってしまい、

「このままだと、僕たちの契約がなかったことになってしまう。僕だけ残されちゃう。」

それを恐れ、マリアンヌを暗殺した。
ってことは、皇帝もマリアンヌも一時は現実の世界に希望を見出し、生きていこうとしたのだと思われる。
それが何で?

C.Cだって、なんでルルーシュにこだわったのだろう。
教団からよさげな子供を選んでコードを押し付けた方が手早かったのに。

マリアンヌはどうしてC.Cにルルーシュを捧げたのだろう。永遠の地獄を見ると知ってたのに。

同じ母親として、マリアンヌの気持ちがサッパリわかりません。
世の中子供思いの母親ばかりではない事は知っているけれど、ルルやナナリーの根本を育てた女性がこういう人間だとちょっとショックを受けてしまいます。

ルルはマリアンヌの代わりとなって必死でナナリーを守ったのに。
日本に送られてからは、日本人の子供に殴られ蹴られても泣きもせずナナリーに食べさせる食材を守り、大人でも大変な洗濯・掃除・料理・介助その他もろもろをこなし、最後にはプライドさえ捨てて親友に頭を踏まれても恨み言一つ言わずナナリーを守ってくれるという言葉に感謝した。

もう、ルルがナナリーのママでいいよ。本当はこの仕事はマリアンヌがやるべきことだった。
カレンの一見愚かに見えた母親が心を壊してでも我が娘を守ろうとしたように、どんな事をしても夫に逆らってもマリアンヌが年端もいかない兄妹を守ってやらなければいけなかったのに。

現れた彼女はとても軽くて、ルルーシュに対しても自分がほどこした善意について述べるに留まり、ルルーシュやナナリーの痛みや絶望に思いをはせたり心から詫びたりしなかった。
その事を見ても彼女は自分が好きな人間なのだとわかるけれど、私もルルーシュと一緒でマリアンヌ母さんに夢を見ていたのですごく残念で悲しく思いました。


最後、皇帝とマリアンヌはあれで本当に消えてしまったのかな?
あっさりな退場が多いので多分終わりな気もしますが、皇帝のコードはルルーシュに渡らなかったのは何でだろう、とか(スザクに渡ってたらビックリだけど)マリアンヌは意識を今度はルルかスザクに飛ばしていないだろうかとか考えちゃいました。

あと、マリアンヌをルルがCの世界に追いやった事がジェレミアにばれたらどうなっちゃうのかな?
ジェレミアはどうして皇帝よりマリアンヌに忠義を尽くしているのかな?
もしやマリアンヌの身を案じたシャルルがそういうギアスをかけたのかな?
・・・あのギアスキャンセラー能力は自分自身にも有効なのでしょうか?
謎がいっぱいありすぎて困ります

急展開だったので書くことが多すぎて一回ココで切ります。
明日はスザクについて書きたいです。無人島を待ってくださってる方、ごめんなさい!明後日は続きをUP出来ると思います。



ところで、世界は嘘をついてますが、私も当然嘘をついています。

子供らはなんでもぺらぺら喋るので、まず年齢を詐称しています。
これはどこのママでもしていて、凄い人になると「私20才」と堂々と子供に教えています。
それが本当であればそのママは10歳の時に子供を妊娠した事になりますが、大変心温まる嘘で(?)私は心で喝采を送りました!!!

次に、私は子供が可愛くて、キスだけでは飽き足らず、子供のほっぺたをぺろぺろなめちゃう変態母ですが、
「何でなめるの?」という娘に「ちっちゃい子のほっっぺたは甘いんだよ♪」と説明し、哀れな事に6歳の娘はまだその言葉を信じています私もひどい母親です。すみません

9歳の娘は流石にサンタの存在を疑いだしましたが、ルルーシュには遠く及ばないものの、弁舌を尽くして『いる!!!!!!』と説明し、証拠まで見せました。
知ってる人は知っている、ノーラッドのHPです。毎年クリスマス前にしか公開されませんので今は非公開ですがこちらのブログに詳しく載っています。面白いので是非見てください。アメリカ軍の遊び心にはすさまじいものがありますね♪♪♪

皆様の心温まる楽しい嘘などを教えていただけると飛び上がって喜びます♪♪




さて、新しいリンクのお知らせです♪♪

箱庭の夢というサイトの 高柳様が新たに加わってくださいました♪♪

サイト全体からロロ大好き光線が出ていることはもちろん、読み応えのある美しい文章と丁寧な描写が素敵で、こっそり通わせていただいていました。
過去のものももちろん、今書いてらっしゃるロロがあの時死ななかったら・・・という設定のSSもファンには嬉しいです。
ロロは残念ながら亡くなってしまったけれど、ファンサイトが歩みを止めない限りはまだまだ生き続けていってくれるのだなとしみじみ思いました。

こんな弱小サイトにコメントがあったことだけでもビックリなのに、リンクの申し込みがあったときには目を疑いました
でも、心強いロロ仲間がまた一人増えて(←勝手に仲間扱いしてすみません!)こんな嬉しいことはありません!!!!!



前回おぼれたルルを書きましたが、元ネタはこちらのルルとライの水泳勝負です。↓
ロロ黒いけど可愛い・・・♪♪




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