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ナナリーとデート
2009年03月31日 (火) | 編集 |
成り行き上僕はナナリーとデートする事になった。
したくてするわけでは決して無いのだけど、やらないと僕と兄さんの日常生活に支障が出るのだ。

何がどう誤解されたのか、世間では僕と兄さんがアヤシイなどと、根も葉もない事を言われている。
そのせいで外では新聞部やアッシュフォード女生徒にR2本編並みの監視をうけている。

お陰でちょっと手を繋いだり、抱きしめられたり、頭を撫でられたり、ほっぺや髪にキスされたり、傷をお互い舐めて消毒したり・・・という、仲良し兄弟なら極々当たりまえの常識的な行為にさえあちこちで黄色い声が上がり、写真を撮られ、ヒソヒソと囁かれ気の休まる暇も無い。
僕は暗殺者生活が長かったので注目され続けるとストレスはマックスにまで跳ね上がる。
ああ地味に・・・枯葉のように地味に兄さんとほのぼのと生活したい・・・。

そう思っていた矢先、偽装でもいいから女の子と付き合えば疑惑も晴れ、元通りの生活が出来るとヴィレッタ先生にアドバイスされ、僕はその言葉に従った。

兄さんは、僕がナナリーとデートすると知ると喜んでくれた。
ちょっと複雑な気分だ。
僕は一時でも兄さんと離れていたら、すご~く、すご~く、寂しくなるのに。

偽装とはいえ、僕が兄さん以外の人とお出かけしても兄さんは寂しい気持ちにならないんだね。くすん。
でも、僕と兄さんの地味な平和を取り戻すために頑張らなくちゃ・・・。


デート当日は兄さん手作りの服を着て行った。
何か内緒で縫っていると思ったら、僕の服だったのか。

そこまで僕とナナリーの事を応援してくれているのかと思うとちょっぴり複雑だったけど、この服を兄さんだと思って寂しさを紛らわせよう。
僕は気持ちを切り替えて、携帯をぎゅっと握って待ち合わせ場所に向かった。





待ち合わせ場所にはもうナナリーが待っていた。
僕を見つけると、彼女は、はにかんだような可愛らしい笑顔を向けた。

アレ・・・?

「こんにちわ。ナナリー。その服・・・?」

「ええ、お兄様が作って送ってくださったの。」

やっぱり・・・。色はともかくデザインがソックリだ。

「とっても可愛いよ。」

そのが・・・。
うん・・・が・・・ね・・・・。


「ロロさんももしかしてその服・・・。」

「うん、兄さんが作ってくれたんだ。」

「やっぱりそうだったんですね。お兄様ったら。・・・私達、ペアルックですね。」

ナナリーがにっこりと微笑む。

でも僕は期せずしてナナリーとペアルックになってしまった事に驚きを隠せない。
兄さん・・・。
僕にだけ特別に服を作ってくれたのだと思っていたのに・・・。

いや、兄さん最愛のナナリーと同じ扱いなんだ。
喜ばなくちゃ・・・。

それに僕はもう暗殺者じゃない。
ナナリーを失った時の兄さんのあの悲しみようを見てしまった今となっては今更彼女を排除しようという気にもなれない。(八つ当たりもされるし)

・・・僕が出来るのは・・・・・・兄さんが望んでいるように、ナナリーと仲良くすることだけだ。
仲良くして、僕の居場所も作る。それがきっと一番いい。


だけど・・・そうは思うけど、緊張する。

ナナリーは客観的データーから判断すると、相当・・・いや、稀に見るほど可愛い方になるのだろうが、今まで身近な女性と言うと、僕を罠にかけては知らん振りするヴィレッタ先生とか、変な祭りを考え出しては僕を苦しめるミレイさんとか、兄さんを虎視眈々と狙う狼のようなシャーリーさんしか知らないので女性と言うだけで自然と警戒してしまう。(特に美人や可愛い系)
その上僕は彼女の事を長年ライバル視していたのだから、一緒にいるだけでも違う意味で心臓がドキドキとする。

・・・しかしまあ、ナナリーは、僕が知る他の女たち達より随分マシではあった。

緊張して上手く話せない僕をとがめる事も無く優しい瞳で見てくれるし、喋り方が上品でしとやかだ。
僕をからかうような事もしない。

さすが兄さんの妹と言わざるおえないだろう。



僕らは待ち合わせ場所の時計台から十分ほど歩いた所にあるおしゃれな喫茶店に入った。
ヴィレッタ先生のお勧めの場所だ。

僕がアップルジュースを頼むと、ナナリーは、オレンジジュースを頼んだ。
でもそれからどうすればいいのかわからない。
しばらく沈黙が続くが、それを破ったのはナナリーだった。

「あの・・・そういえば、ロロさん。ロロさんは何がご趣味なんですか?」

え・・・?会ったばかりでいきなり趣味を聞くのがデートのセオリーなのか。
知らなかった・・・。

趣味って言う程たいそうなものはないんだけど・・・。

強いて言うなら・・・

「暗s・・・。」

と言う前にヴィレッタに取り押さえられた。
どこから出てきたんだ!!

「お前!デートなのに何物騒な事言ってるんだ!!」

「ヴィレッタ先生こそ。暗殺者から兄さんを守る事の何処が物騒だって言うんですか。」

「え・・・!?あはは・・・守る・・・いや、すまない。てっきり・・・。」


まったく・・・先生は早とちりなんだから。
いくら僕でも暗殺は趣味じゃないよ。あれは仕事だ。


ヴィレッタ先生がごまかし笑いをしながら去っていくのを眺めつつ、僕はイスに腰掛けなおした。

ナナリーはぼう・・とした眼で僕の瞳を見た。

「そう言えばロロさんって、とてもお強いんですってね。何度も兄さんを守ってくださったと聞きました。」

「え・・・。まあその・・・兄弟として当たり前って言うか・・・。」

「兄弟。そうですわね。ロロさんとお兄様は本当の兄弟。兄弟の中の兄弟ですわ。」

そう言われると悪い気はしない。
ナナリー。中々いい子じゃないか。
むやみに敵視して悪かったよ。

「お兄様の兄弟って事は、私のお兄様でもあるって事ですね。」

「あ・・・えっと・・・そう・・・なるのかな?」

「ええ。そうなりますわ。嬉しい。こんな素敵なお兄様がもう一人出来て!!」

「や・・・その、素敵だなんて・・・僕はただ・・・。」

僕に向けられる言葉といえば、同僚の悪意のこもった「化け物」か、兄さんの「可愛い」ぐらいだったので、戸惑ってしまう。
でも、男としては当然悪い気はしない。
それもこんなめったに見かけないような可愛らしいお姫様に言われれば、思わず赤面してしまう。

「私の事も守ってくださいますか?」

そう問われれば、催眠術にかかった時のようにふらふらと頷いてしまい、その後自己嫌悪に陥る。

これじゃ、僕が兄さんに陥落した時と全く同じじゃないか!!
この兄弟は・・・どうしてこういうとこばっかりソックリなんだ!!
そして僕。他の奴には心動かされたりしないのに・・・どうしてこの兄妹には弱いんだ・・・。

でもまあナナリーは兄さんが大事にしている妹。
そう、兄さんの妹だから、大切にしてやってもいい。
兄さんに恩も売れるし、きっと褒められて、「ロロありがとう・・・。」なんて言って抱きしめてくれるに違いない。
そのために僕は、

「守ってあげるよ。ナナリー。」

そう言った。

でもナナリーは

「ロロさん、嬉しい・・・。」

と、素直に受け取って花が咲くようにニッコリと笑った。
う・・・可愛い。
さすが兄さんの妹。
凄い破壊力だ!!

そしてナナリーの手が伸びてきて、おずおずと僕の手に触れようとする。
え・・・そんな、僕たち初デートだよ!
駄目だよそんな・・・駄目だったら!!

と、固まっていたら、




「ああ、本当に嬉しいよ。ロロ。ナナリーを守ってくれるんだって?ありがとう。ナナリー良かったな!!」

何処からか生えてきた兄さんが僕とナナリーの間に割って入ってそれぞれの手を取った。

兄さん
僕のことが心配でこっそりついてきてくれたんだね。
そして、早速褒められちゃったよ、どうしよう♪

しかも兄さんのその服、僕とほぼ同じデザインだ。実は3人分作っていたんだね。
わ~い、兄さんともペアルック♪♪♪

・・・と、浮き浮きしていたら、またしても現れたヴィレッタ先生が、

「ルルーシュ、体育の単位の話なんだが・・・。」と言って引きずっていった。

ああっ!兄さん!!
僕の兄さんが!!!

追いかけようとイスから腰を浮かすとナナリーに上着の裾をきゅっと捉まれた。

「大丈夫ですわ、ロロさん。ヴィレッタさんはとても優しい方です。
体育の単位が足りなくて留年しかかってるお兄様をあんなに心配してくださるなんて、嬉しいです。」

とにっこりと微笑まれ、渋々イスに座りなおす。




ウェイターが僕らのジュースを運んで来た。

でも、注文したジュースと違う。

それは普通のジュースの2倍ほどの大きさで、何か綺麗にカットされた果物がささっていて、ピンク色をした見た事もない飲み物だった。
しかも、ストローが一つのグラスに2本ささっている。

「僕らが頼んだのは、アップルジュースとオレンジジュースなんですけど・・・。」

と、ウェイターに言うと、

「ええ、お客様方の姉だとおっしゃる青い髪の女性が注文を差し替えていかれました。」

・・・と告げ、忙しそうに去っていった。

「じゃあロロさん、せっかくですから、これを二人で頂きましょう。」

ナナリーが、にっこりと微笑む。

えええっ!!

そ、そんな事しちゃっていいの?
お・・・女の子と一緒のグラスでジュースを飲むなんて、そんなふしだらな・・・。

いや、待てよ?

ナナリーは僕の事をお兄さんだと言っていた。
・・・ああそうか。
兄妹ならこういうのもアリなんだね。
どうりで兄さんにしっかりとしたしつけをしてもらっているはずのナナリーが平然としてると思った。
一つまた世間の常識を覚えたよ。

じゃあ、遠慮なく・・・。

そっと、うつむきながらストローに口をつけ、一口飲む。
うん、美味しい♪

「美味しいな!ロロ、ナナリー。」

顔の真横で聞こえる聞きなれた弾んだ声。

「兄さん!」

「お兄様!」

そこにはいつの間にかマイストローを持って僕らと一緒にニコニコとジュースを飲んでいる兄がいた。

「こうやって3人、兄弟水入らずでジュースを飲むのが夢だったんだ♪」

ニコニコする兄さんとは対象に、ナナリーは微妙に引きつっている。
何で?
兄弟揃って仲良くジュースが飲めるんだよ。
嬉しくないの?


不思議に思って首を傾げていたら、またヴィレッタが現れて、

「ルルーシュ、先週サボった数学の補習がの呼び出しがかかったぞ。さ、ロバート先生の所にいこうな!!」

・・・と言ってまたしても兄さんを引きずって行ってしまった。

ああ、兄さんっ!!
兄さんも混ざって三人で飲みたかったのにっ!!!


兄さんが心配で眉根を寄せて無言でジュースを飲んでいると、ナナリーが、

「ここだと色々邪魔が入りそうなので場所を変えませんか?」

と言う。

そうだね。

ヴィレッタ先生が邪魔ばかりするもんね。

僕はこっくりと頷くと、急いでジュースを飲んだ。



外はもう春の日差しで、風がやや冷たいものの、寒いと言うほどではない。
歩くのにもってこいの天気だ。

元租界の整備されつくした美しい町並みを見ながらナナリーの車椅子を注意深く押す。
この子は今日から僕の妹。
兄さんがいないときには僕がちゃんと守ってあげなきゃ。

そう思うとナナリーのふわふわの長い髪がなんだかとても愛しくおもえた。

ナナリーは僕に車椅子を押されながらキョロキョロと嬉しそうに町を眺め回している。
・・・そうか。
ナナリーはこの町に僕よりずっと長く住んでいたけれど、最近まで目が見えなかったから、何もかも珍しいんだ。

その姿がこの町に来たばかりの僕と重なる。

任務がすべてだった僕には周りのすべてが珍しかった。
・・・同時に、周りとの違いを思い知らされて悲しくもなったけど、ナナリーはどうなんだろうか。

目を閉じていれば見たくないものは見なくても良い。
例えば・・・何不自由無く、当然のように歩き回る自分以外の人間の健康な足とか。

「ねぇ、ナナリー。足が不自由なのはどういう気持ち?」

何気なく言ってしまってからハッとして僕は口を押さえる。

暗殺者人生が長かった僕は人の心を考える事にまだ慣れていなくて、時々、とんでもない失言をしてしまう。
でもナナリーはただ微笑していた。

「・・・歩けたら、いいなとは思うんです。でも、足や目が不自由だからこそわかった事もたくさんあります。だから私は不幸ではありませんでした。」

そう穏やかに言う彼女を強いと思う。僕なんて、僕が持たないものを当たり前のように持っている他の人たちが妬ましくて、羨ましくてたまらなかったのに。

・・・守られるだけのお姫様。
僕は彼女の事をそう思っていたけれど、本当は彼女の方が僕よりずっとしっかりしていて強いのかもしれない。




僕らはずっと歩き続けて映画館に行った。
本当はこの後ヴィレッタに言われたとおり遊覧船に乗るつもりだったのだけど、彼女お勧めの喫茶店に行ったがために隠れ潜んでいた彼女に散々な目にあったので、順番を変更する事にした。

ポケットの中にはシャーリーさんからもらったチケットが2枚。
ナナリーとデートすると告げると彼女は凄く喜んで応援してくれた。
・・・もしかして兄さんにひっついてるお邪魔な弟を排除するため?と一瞬思ったが、すぐシャーリーさんの純粋な心を思い出して感謝して受け取った。

映画はいわゆるホラー映画だった。
女の子はもっと可愛いのが好きかと思っていたけど、

「デートだったらやっぱりコレよね!!絶対仲良くなれるから!!!」

と、言うシャーリーさんを信用する事とする。
僕は世間の常識にほんのちょっぴり疎いので、デートでどんな映画を見たらいいかなんてちっともわからないし。

ナナリーは映画の看板を見て一瞬びっくりしたようだったけど、

「あの・・・怖くなったら腕に掴まってもいいですかいいですか?」

と頬を染めて聞いてきた。

「ああ、遠慮なく俺につかまればいい。ロロも俺にしっかり掴まっておくんだぞ♪」

あ!兄さん
補習、もう終わったんだね。
やっぱり僕の兄さんはすごいなぁ。

「うん!!掴まる!!しっかり掴まるよ、兄さん!! ナナリー、兄さんが来てくれたよ。良かったね♪」

「ぇ・・・ぇぇ・・・・・・。」

ナナリーの大好きな兄さんが忙しい予定を掻き分けて僕らのために来てくれたのに、何だか浮かない顔をしている。どうしたのかな?
ああ、怖いんだね、これから見る映画が。怖いって、言ってたものね。くす。女の子って可愛いなぁ。

僕らはポップコーンを買って、兄さんを真ん中にして座った。
本当は兄さんを取られないよう僕が真ん中に割り込みたかったけど、そうしたらナナリーが可愛そうだからやめた。
いつも僕と兄さんが一緒でナナリーは政庁。
今日ぐらいは大目に見てあげる。君は僕の妹だものね。
僕って意外と優しいなぁ。知らなかったよ、僕にこんな一面があるなんて。
きっとこれも兄さんに愛され、優しくされ続けたからだろう。
ありがとう兄さん。僕は一生兄さんについていくよ。
そうして兄さんみたいに優しく優雅で常識的な人間になって兄さんの助けとなりたい。

今回はヴィレッタ先生は出てこない。
きっと、遊覧船の方に行ったのだろう。作戦大成功だ。

兄さんの腕にしっかりと掴まって映画が始まるのを待つ。
でも、ふと見るとナナリーは兄さんに掴まってはいなかった。
アレ?

・・・そっか、「怖くなったら掴まっても・・・。」と言っていたっけ。
まだ始まってもいないのに掴まったら兄さんに怖がりだと思われるから我慢してるんだね。
なよなよしてるばかりかと思ったら意外と意地っ張りなんだ。可愛いなあ。

兄さんもナナリーの様子に気がついたようで、

「どうした、ナナリー?ロロのようにしっかりと掴まっていいんだぞ?」

と言って肩を抱き寄せた。

・・・そっか!!!
さすがだナナリー!!

ああやって兄さんの方から抱き寄せてもらうのを待っていたんだね!
兄さんの妹暦が長いだけはある。
なんという高等テクニックだろう。
これからはナナリーを先輩と仰いでそのテクニックを身につけなければ!!!
よ~し、頑張るぞ!!

その時真後ろの席からヴィレッタ先生の怒鳴り声が聞こえた。

「ルルーシュ~~~~!!
これはロロとナナリーのデートだと、あれほど言っただろうが~~~~~~。
どうしても一緒にいたいなら、彼女を見つけてからダブルデートでもすればいいだろう~~~~!!」

ヴィレッタはいらいらして兄さんの襟首を掴み上げる。

助けに入ろうと思ったけれど、それを手で制して兄さんは平然とヴィレッタに言った。

「ではヴィレッタ先生。俺とデートしましょう。その上で、ロロたちとダブルデートならいいんでしょう?」

「う・・・!!誰がお前なんかと!!」

「・・・交渉決裂ですね。では俺は俺の好きなようにさせていただきます。」

「・・・待て!!よし、お前は私とデートだ!!だからロロとナナリーを二人で座らせてやれ!!
お前は私と座るんだ!!」

「わかりました。」

兄さんが髪をかき上げて席を立つ。

ああっ!!兄さんっ!!!
映画が始まったらどさくさにまぎれて(プライドは捨て)きゃーって言って抱きつこうと思っていたのに!!
近くと言っても真後ろじゃ、手も繋げないよ!!

おのれヴィレッタ

いつもはわりと僕に優しいのに、どうして兄さんが絡むといつもこうなんだ。
何かといえばすぐ兄さんを連れて行ってしまう。

は・・・さては兄さんを狙っているな!!
そう考えればすべて辻褄が合う。

ヴィレッタ先生はいつも兄さんの悪口ばかり言っていたからある意味安心していたけれど、ミレイさんが

「好きなコっていじめたくなるのが人間ってものなのよ。」

と言っていた事がある。

その時は理解できなかったが、ある種の困った人間はそういう行動に出る事があるのだろう。
そういえばヴィレッタ先生は兄さんの彼女の座に一番近いシャーリーさんを部活と言う名目の元いびっていたような気もする。
あれは女の嫉妬だったのか。

そして今回は僕とナナリーのデートを仕組み、現れた兄さんを引きずって行ってしまう。
これが愛でなくてなんであろうか。

ああ・・・僕とした事が、なんとうかつな・・・。
そんな事を考えているうちに映画も始まって、僕の隣でナナリーがキャーキャー言いながら腕に掴まってきていたけれど、すっかり上の空だった。

映画が終って振り向くと、ヴィレッタ先生と兄さんがいい雰囲気だった。
ぎゃ~~~!!
兄さんがっ・・・僕の兄さんが取られるっ!!!

ヴィレッタ先生にもたれかかる兄さんの背中を先生はトントンと優しく叩いている。
いや、よく見るとあんまり優しくはないか?

「・・・全く、コレぐらいで気分が悪くなるなんて・・・。悪逆皇帝が聞いて呆れる!!
いいか、別に私はしたくて介抱してやってるわけじゃないんだからな!!ちょっと優しくしてやったからと言って付け上がるなよ!!」

・・・あ、なんだ。介抱していただけか。

いや違うっ・・・!!
先生のあの台詞。
ミレイさんが言っていた、ツンデレ(?)とかいうのの台詞にソックリだ!!
やっぱり先生は兄さんを愛していたんですね・・・。

そういえば前に僕と兄さんがインフルエンザで寝込んだ時にも「いいか?別にやりたくてやってるわけじゃないんだぞ?クラス担任だし、お前らの両親は連絡してもこないから仕方なく世話してやってるんだ!!」とぶつぶつ言いながらもおかゆを作ってくれたり、ホットレモンを作ってくれたり、洗濯や掃除までしてくれたりしてたっけ・・・。
あれは僕のためかと思っていたけど、実は兄さんのためだったんだね。
先生も可愛いところあるなぁ・・・。

そう考えると兄さんを取られそうだからと言って、無下にヴィレッタ先生を迫害するのもいかがなものかと思われる。

それによく考えるとキューピットの日、兄さんが自分の帽子を取るよう指名したのはシャーリーさんでもクソ咲世子でも、ファンクラブの美人の女の子でもなくヴィレッタ先生だった。
そして今回も。

と言う事は、兄さんも、たとえ偽りであってもつきあってもいいと思える程度には先生の事を好きなんだろう。

色々と頭でシュミレーションして見る。

・・・シャーリー、カレン、C.C、カグヤ、ユーフェミア・・・・・・兄さんに気のありそうな変な女たちがグルグルと頭の中を回る。

・・・・・・あの女たちに渡すぐらいなら・・・多分ヴィレッタ先生が一番マシだ。

普段はオッサン同然だが、いざと言う時は頼りになるし、よく眼を凝らして見れば、とても美人でスタイルも抜群。

素手でも強いし、ナイトメア戦でもそれなりに強い。
もしもの時には兄さんを守る事だって可能だろう。

家事も普段はやらないが、その気になればかなり出来る。

僕の事も基本的には可愛がってくれるから、野球を見てるときに話しかけたり、パチンコに行くのをとがめたりしなければ仲良くやっていけるだろう。

僕は意を決して先生の手を取った。

「・・・僕は応援してますよ・・・先生・・・。」

眼を丸くするヴィレッタ先生の手を取った逆の手で兄さんの手も取って、二人の手を重ね合わせる。


「兄さん、ヴィレッタ先生は一見アホっぽくて薄情っぽいけど、実は優しくてしっかり者です。きっと幸せになれると思います・・・。
お幸せに!!!」

そういうのが精一杯で、僕は涙を見せないように、その場を全速力で逃げ出した。
ナナリーの事はすっかり忘れていた。



・・・でも、決死のデートを執り行ったお陰で僕と兄さんの根も葉もない噂は見事に消えた。
その代わり、今はヴィレッタ先生が約十歳年下の教え子に手を出した危ないエロ教師として、渦中の人となっている。

「わ・・・私はルルーシュの事なんて、何とも思ってないんだからな!!」

と、新聞部に追い掛け回されている先生は、相変わらずツンデレ発言を繰り返しているようだけど、僕はちゃんと先生の気持ちはわかっているよ。
だから新聞部の人やほかの皆にも「あれはツンデレで照れているだけで、本当は兄さんにラブラブなんです。」と涙を呑んで言っておいた。

困った人ではあるけれど、先生が家族になったらけっこう楽しいかもしれない。
ナナリーもデートしてみたら、とても良い子だった。
家族が増えるっていいな・・・。

・・・なんて事を思いながら、今日も僕は楽しく兄さんと手を繋いで学校に行った。



End



こんにちわ♪
バタバタしながらも何とか生きてます

でもストレスがたまるのでコレをやったらちょっと読もう。
アレをやったらちょっと読もう・・・という具合に頑張ってます。
同居に備えて(←ほぼ確定)引越し並みの大掃除をしていますが、いらないもの、すっごくありました・・・。
けっこう捨ててたつもりでしたが記念に・・・と取っていた物も撮影してぽいしました。
結構快感です。

ついでに隠しすぎてどこに置いたか忘れてしまった唯一取って置いた昔の自分の最後に描いた同人誌も見つかりました
捨てるかどうか悩んだ末にまあ、1冊ぐらいなら・・・と再び奥の奥に沈めておきました
最後の1冊はもし発見されてもそうやばくはない内容(のはず)だし。
名前、住所は塗りつぶしてあるし。

木曜夜から帰省します。
そして実家に子供を預けて私はお見舞いに・・・。
これまで小さい子供を預けて母親だけ出かけるのは許さん!!という姿勢だった母もさすがにあずかってくれるようで感謝です!!
今回の事が無ければ春休みはうちの親たちと東北旅行に行くはずだったのにキャンセルになってもいやな顔しないで応援してくれるので本当ありがたいです
それなのに病院の近くのネットが出来るビジネスに宿泊して(←主人の実家は信号が一つしかない島なので通えない)夜はネット三昧だ!!
などと考えるふらちな娘ですみません
いえ、娘らを置いていくのは蚊の鳴くような声でしゃべっているお義父さんの病室に連れて行くわけに行かないからなんですが
それに下の娘も4月で2年生になるし大丈夫でしょう♪

まぁ、そんな感じでリンク先サイト様やロロサイト様のところをウロウロはしますが、更新は2週間~1ヶ月ぐらいかかると思います。
無性にイラストが書きたいのでイラストだけUP・・・ということもあるかもしれません。
ではではまた♪


読みに来てくださった皆様、拍手コメント下さった皆様、ありがとうございます!!
今回は悩む事の少ないUTもさすがに胃が痛いレベルまで悩みましたので、コメントにとても励まされました。
ゆ~っくりと続けていきますね♪

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優しい世界(ナナリーとデート・兄さん視点)前編
2009年03月29日 (日) | 編集 |
それは優しい夢だった。
ロロが居て、ナナリーが居て、俺が居る。

クラブハウスの俺達の家には柔らかな光が差し込み、窓辺に飾った花がそよ風に揺れている。

ロロとナナリーは本当の兄妹のように楽しそうにお喋りして笑い転げ、その様を俺は優しく見守っている。

そう、俺の望みはそんな他愛も無い優しい日常だった。
望みが叶った事に満足し、俺はロロに優しく話しかける。

「ああ、ロロ、幸せだな。こんな時間を持てて俺は本当にしあわs・・・。」

「ちょっと黙っててよ兄さん。今ナナリーが喋ってるんだから。」

「な・・・俺は喋っちゃ駄目なのk・・・。」

「お兄様、うっとうしいですわ。えっと・・・どこまで話しましたっけ?ロロさん。」

「嫌だな、ナナリー。今度の僕達のラブラブデートの話だよ。」

「うふ
一緒に水族館に行きたいですわ。二人っきりで。

「うん、もちろん二人っきりに決まってるよ。」

「おい、ロロ、ナナリー、兄さんは・・・。」

「ああ、お兄様、そういうわけで私達二人っきりでラブラブデート致しますので、お部屋の片付けと洗濯と、プランターの水遣り、お願いしますね。
夕飯はいりませんから。」

「ごめんね兄さん。夜はナナリーとベイブリッジの夜景を見る事になっているんだ♪
あ、金魚の餌やり、忘れないようにね。」

「おい、ロロ、ナナリー、俺だけ置いていくっていうのか!?」

「何言ってるんだよ、兄さん。置いていくも何もデートだよ。
大丈夫。兄さんには金魚のジェシカがいるじゃない。
そっちはそっちで楽しく過ごしなよ。
じゃ、そういうことで。」

「ロ・・・ロロ・・・ナナリー・・・それはあんまりな・・・・・・。
うわあああぁぁっ!!!!」

俺は自分の悲鳴で目が覚めた。

なんだこれは。

全然優しい夢じゃない。

なんでこんな夢を・・・。

そこで視線をずらして落とす。
その先には無邪気に眠る弟のロロ。
俺よりやや小さな白い手はしっかりと俺のパジャマの裾をにぎっていて・・・何か幸せな夢でも見ているのだろう、小さな口が笑みの形に結ばれている。


俺とロロは仲良し兄弟なので当然、ほとんど夜は一緒に眠っている。
ベットは広いし、一緒に眠ると温かい。
ロロの温かさを感じながら眠ると、不思議と嫌な夢や怖い夢を見ない。

それなのに・・・そのはずなのに・・・さっきのは一体なんだったんだ・・・。
は・・・もしかして予知夢?

ロロは3日後ナナリーとデートする事になっている。

それは俺達にかけられた根も葉もない『アヤシイ兄弟疑惑』を世間から払拭するための偽装デートなのだが、ナナリーとロロが本当の兄妹のように仲良くすることを望んでいた俺は二人が親しくなるきっかけとなるであろうこのデートを心の底から喜んでいた。

しかし、よく考えてみればロロとナナリーは他人。
血のつながりは全く無い。
面識もほとんどない。

しかも同性であるロロと俺とはちがって、ナナリーとロロは少女と少年。年頃の異性だ。
果たして俺の思惑通り真の兄妹となれるものだろうか。

ナナリーは可愛い。
凄く可愛い。
もう、どうしようもないぐらい可愛い。


そしてロロも可愛い。
凄く可愛い。
もう、どうしようもないぐらい可愛い。


可愛い二人が出会い、偽装とは言え、二人っきりで楽しく過ごすうちに恋が芽生えないとは言い切れない。
むしろ兄妹としての感覚が芽生えるより、恋が芽生える方が自然だろう。

そうなったら俺の弟妹パラダイスは儚い夢と消え去ってしまう。

それどころか俺なんか、単なる二人のお邪魔虫だ。
二人の世界のお邪魔なノイズとして二人の世界からはじき出されてしまうだろう。

い、嫌だ!!
ロロとナナリーが仲良くする横で、金魚のジェシカにぶつぶつ言って過ごす毎日なんていやだぁぁぁ!!!


「どうしたの兄さん?」

両手を頭に当て、全てを否定するように激しく振っていたら、眼を覚ましたらしいロロがビックリしたように俺を見つめていた。

それでなくても零れ落ちんばかりに大きな瞳をますます大きくしてじっと俺を見つめてくる様はかわゆいの一言につきる。

「兄さん。怖い夢を見たんだね。大丈夫、ずっと僕が側にいるからね。」

そう言って手を広げ、ロロは俺をぎゅっと抱きしめてくれる。
ああ、こっちが現実でよかった。

なんて健気で可愛いんだ!!


ナナリーもそうだった。

普段は俺が守っていたが、どうしようもなくつらいことがあった時、ナナリーはその華奢な身体で俺をぎゅっと抱きしめてくれた。何も聞かず、ただ温もりをくれた。

ナナリーとロロは本当に似ている。
姿形だけでなくその優しい内面も。

人は無意識のうちに自分と似た人、分かり合える異性を求めるという。
二人が同じ時を二人っきりで過ごせば恋に発展する可能性は87.98パーセントといったところか。

・・・今度のデート、絶対に潰さねば。
いや、潰すというのは正確ではない。俺は二人を愛している。
だから悲しませたいわけではない。

ただ兄として、二人をあるべき道に・・・・・・そう、弟妹としての正しい道に導かねば。

俺はロロに抱きしめられたまま高速で頭を回転させた。

ふふ・・・出来る。俺には出来るぞ!!!
俺は(ロロとナナリーの二人の)世界を壊し・・・(俺とロロとナナリーの3人の)世界を作る!!!


後半に続く


やっと帰ってきました♪
ちょっと愚痴コーナーですみません
同居はGW明けぐらいの可能性が高くなってきました
お父さん、ちょっとボケが入って病院の先生や看護婦さんにご迷惑をかけてるようでけっこう色々言われました。
でも、好きで病気になったりボケたりするわけじゃないんですよ~。
しゃんとしていた義父ですが、気落ちしてるようで何回も泣かれました。
週1で通ってくれていた義弟はそれがつらいうえにしょっちゅう電話が掛かってくるので音を上げて「しばらく携帯電源切ります。スミマセンがよろしくお願いします。」と託されました。
いえ、義弟は独身で仕事もあるのに良くやってくれたので、それでも感謝の気持ちしかないのですが・・・。

R2小説版最終巻を読みました。
レビューを読んでいても衝撃展開でした。
ちょっと今回のお話を書くのをためらったほどナナリーとマリアンヌ様が凄かったです。
・・・でも、うちは幸せパラレルブログだからいいよねっ
今のお話が完結してからまた感想を書こうと思います。

家族サービスで行った水族館からの帰り、ちょっと時間があったので実家の近く?で子供とネットカフェに行ってきました♪1階でガラス張りで安いわりに怪しく無かったです。
ネットカフェは実は2回しか行ったことがありません。
その1回もオープンしたての頃、ものめずらしさから主婦友達と漫画を読みに行った位でネットはやりませんでした。

漫画大好き長女と、最近漫画をやっと読み出した次女も連れて行きましたがフリードリンクに大喜び!!
子供らが漫画とジュースに夢中な間にちょっぴりネットできました♪
実は実家でもネット出来るようになったのですが、父の部屋にあるうえに、父はもう定年して、元の会社に週一で出社するのみ。
高血圧対策に散歩する30分間の間に忍び込み?こっそり貸してもらうのですが、父のパソコンは私の妹から売りつけられた?すでに化石となりつつある98で、凄く使いにくい。
しかもひらがな打ちなので5文字打つのに5分掛かります
あれ?ローマ字設定ってどうしたらいいの~!!

でも、お見舞いの間のホテル暮らしでは深夜までネットし放題、イラストも練習できて久しぶりに伸び伸びしておりました♪
嬉しくて3時間しか寝られませんでした♪(←子供か・・・


読んで下さった皆様、ありがとうございます♪
拍手、コメント下さった皆様ありがとうございます♪
お陰様でなんとか細々続いています☆
更新は遅いですが、もうしばらくおつきあいいただけると嬉しいです!

返信はこちらから

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優しい世界・中篇(ナナリーとデート・ルルーシュ視点)
2009年03月28日 (土) | 編集 |
ゼロリクイエムで平和が成った今、俺にとっても優しい世界を望むのは別に大それた願いではないはずだ。

復讐心も捨てた。
ギアスも捨てた。

俺にはもう必要の無いものだ。

可愛い可愛い弟妹と質素ながらも穏やかに暮らしていければそれだけで俺は幸せ。
他に望むものなどない。



一度は死んだ身ではあるが、何故か大人の事情により俺もロロも生き返った。学園にも再び通える事になった。

なら、今度こそ、俺は当初の目的であった家族との楽しい生活を手に入れたい。

そのためにはロロとナナリーの世界に何が何でも混ざらねば。
なぁ、そうだろう、ジェシカっ!!!

取り合えず手近にいた、金魚鉢の中で泳ぐジェシカに話しかけてみたが、彼女は失礼なことに俺と目が合うと急速反転しやがった。
まだあの件を根に持っているのか。金魚のクセにしつこい奴だ。

ジェシカはヴィレッタ先生がロロの情操教育のためにと持ってきた金魚だ。
しかし俺もヴィレッタとは長い付き合いになってしまったので彼女の魂胆は読めている。

きっと、夜店で金魚すくいをしたものの、渡された金魚を育てるのが面倒になって俺達一家に押し付けにかかったのだろう。

俺にとっては迷惑な事だったが、ロロがものすごく喜んだので渋々受け取った。

ロロは金魚をすごく可愛がった。
結構面倒な水の入れ替えや掃除もまめまめしくやっていたし、『Tー1号』と名前までつけてよくニコニコと金魚鉢を眺めていた。

・・・ように見えた。が、その意図は別にあったようだ。

3ヶ月経ったある日、ロロはしょんぼりして俺にこう言ったのだ。

「・・・兄さん、この魚、中々鯛にならないね。何でかなぁ。」

「・・・は?」

「だって、ヴィレッタ先生が『大事に育てたら大きくなる』って言っていたから魚の王様のタイになるよう大事に大事に育てたのに、ちょっぴりしか大きくならないんだもの。」

「いやさすがに・・・金魚はタイにはならないんじゃないのか?」

「そうなの?じゃあ、アジには?イワシには?」

「・・・ちょっと無理なんじゃないか・・・・・・。」

そう言うとロロは大きな瞳をウルウルさせた。

ロロは特殊な環境に育ったため、普通の人間が知っているような事でもまったくわからないということがしばしばある。
知っている魚の種類はおそらく家で調理に使った魚のみ。

そして、以前、成長の度合いによって名前が変わっていく出世魚の話をロロにしてやったような気がするのだが、その2つが不思議にミックスされて、金魚が大きくなれば鯛になるという結論にたどり着いたようだ。

「・・・せっかく美味しい鯛の生け作りを兄さんに食べさせてあげようと思ったのに・・・こんなちっちゃいままじゃ、一口大のから揚げにしかならないよ・・・。」

ロロは悲しげに言った。

そうかロロ、お前は俺のために一生懸命金魚の世話をしていたのか!!!

「大丈夫だロロ!!金魚も3年程でけっこうでかくなる!!
子供の頃、スザクが屋敷の池からかっぱらって持って来たお土産のコイをさばいて食べた事があるが中々美味しかった!
同じ魚目だからきっと食えば美味いだろう。
お前が俺のために頑張ってくれるというのなら、『Tー1号』が大きく育つまで楽しみに待っているからな!!!!!!!」

「兄さん・・・

「ロロ・・・

と金魚の前で感動的な抱擁を交わし、その件はカタがついたと思っていたのだが、ロロが無邪気にその件をヴィレッタ先生に喋ったため、二人して大目玉をくらい、食用計画は中止となった。

名前も『T-1号』からヴィレッタに強引に付けられた『ジェシカ』に変更になり、正式に我が家のペットとなった。


まぁ、それはともかく、俺の弟妹パラダイス作戦は始動した。





ナナリーとのデート当日、ロロには俺がせっせと夜なべして縫った完璧な服を着せていった。

さすが我が弟よ。
俺の作った服を着たロロはまぶしくて目が開けていられないほどの可愛さだった。

実はナナリーにもロロと同じデザインを基調にして色もピンクに替え、半ズボンの代わりに少女らしく、たっぷりとしたレースを裾にあしらったふんわりワンピースをあらかじめ送ってある。
ロロとのデートに着てくるようにとの手紙も送った。

二人で歩けばペアルックの恋人同士に見えるだろう。
だがもちろん狙いはそんなところにはない。

ロロとナナリーのデートに、お揃いのデザインの服を着た俺が混ざる事により、他人から見ても3人で過ごす超仲良し兄弟妹に見えるようになるというところが重要なのだ。

また、そうする事により、ロロやナナリーにも恋ではなく家族としての共同体意識が生まれるだろう。

学校の制服しかり。部活のユニフォームしかり。同じデザインの服を着ることによって同胞意識は高まるものだ。(ちなみにこの手法は黒の騎士団結成時にも使った。歴史的にも使い古された手ではあるが、一般的にとても成功率の高い策である。)


ロロが出発して間もなく、手元の液晶を確認する。
よし、作った服にこっそり仕込んだ発信機は正常に作動しているようだ。

駅前の時計台で待ち合わせと言っていたな。
予定に変更は無いようだ。

まずは様子見だ。
二人きりで会った時の反応を見てみたい。
その反応次第で綿密に練り上げた17691通りの作戦のうち最も相応しいものを実行していこう。





待ち合わせ場所にはすでにナナリーが来ていた。
さすが我が妹よ。
身体に不自由があっても時間に遅れないようにとの気遣い、立派である。

・・・しかし、今のは目の錯覚だろうか?
一瞬ナナリーの頬が染まったような気がしたのだが・・・。
いやいや、気のせいだ。

いくらロロが美形だといっても、ほとんど面識のない相手にいきなり恋心を抱くようなナナリーじゃない。

ロロの表情は・・・後姿しか見えないのでここからはよく見えない。

こんな時こそ服に取り付けた盗聴器の出番だ。
二人で何を喋っているのかな?兄として確認せねば。
ロロは内気だから何も喋れないんじゃないだろうか。心配だ。

しかし、聞こえて来たのは予想を裏切る言葉だった。

「ナナリー・・・とっても可愛いよ。」

えええっ!!!
あ、あの大人しく内気なロロがっ!!!!!

いや確かにナナリーは可愛い!!
それも、俺が作った服を身に着けたナナリーはロロに負けず劣らず光り輝いている。

ロロほど内気な奴でもその魅力の前では可愛いと褒めずにはいられなくなるのか!!
これは・・・恋に発展する可能性が一気に上がったぞ!!!

どどどどうしよう
いよいよ俺は二人の世界からはじき出されるのか!?

ん?待てよ・・・。兄妹同士であっても褒める事はあるか。
俺なんかナナリーの事もロロの事も毎日、褒めて褒めて褒め上げていたもんな。
だからきっとロロも兄妹として褒めたのだ。そうに違いない!!

・・・・・・・というか、そうであってくれ・・・・・・・・・・・・・・・。




二人はお互いはにかみながら、ぎこちなく喋りつつ、予定通り喫茶店に向かいだした。
よし。
作戦『エデン』始動開始だ。

俺は咲世子からせしめた変装マスクと上着を使ってロロたちの隣のテーブルに座った。

ロロとナナリーはあんまり話が弾んでないようだ。
なんだ。これなら恋に発展する可能性は一気に落ちるな。
しかし、恋には発展して欲しくないものの、ロロとナナリーが仲良くなって欲しいという願いが遠くなってしまう。

ふむ。作戦第二段階を『AKAONI』に変更するか・・・。


準備をしかけたところでナナリーが聞いた。

「ところでロロさんは何がご趣味なのですか?」

えっ!!
何だ、その見合いみたいな台詞は!!
兄さんはナナリーをそんな子に育てた覚えはないぞっ!!!!

ロロの方は少しばかり首をかしげた。

そういえばロロの趣味って何だろう。
いつも俺と一緒に居るわりにはコレと言って思い浮かばない。
毎夜ジェシカに、にっこりと微笑みながら、テーブルの上で料理包丁をといでくれているが、あれが趣味だろうか。
暗殺者生活が長かったからな・・・。


「そうだね・・・僕の趣味は暗s・・・。」


え!!ロロっ!!!!
それはいくらなんでもまずいだろう!!!!

「僕の趣味は毎夜包丁をとぐ事です。」

と言われるのもまずいが、その返答は更にまずい!!!
このままでは仲良し弟妹計画が台無しにっ!!!!!!

慌てて立ち上がろうとしたら、凄いスピードで現れたヴィレッタがロロを取り押さえていた。

GJヴィレッタ!!!
さすが軍人だ。動きにそつが無い。

しかし密着しすぎだろう。他人のくせに、なんだその顔の近さは!!
おまけに胸が当たってる。
少しは恥らえ、このエロ女!!
俺の天使のように純真なロロに何をする!!!

文句を言おうと立ち上がりかけたところで盗聴器の収音先である特殊イヤホンから二人の密やかな声が響いてくる。


「お前!デートなのに何物騒な事言ってるんだ!!」

「ヴィレッタ先生こそ。暗殺者から兄さんを守る事の何処が物騒だって言うんですか。」

「え・・・!?あはは・・・守る・・・いや、すまない。てっきり・・・。」


・・・てっきり・・・。

・・・てっきり・・・。


すまんロロ。俺もてっきりって、思った。
ああ、俺は兄失格だ。
ヴィレッタ先生と同レベルだ。情けない。

いやいや、自己嫌悪に陥っている暇は無い。


ふと見るとナナリーが恋する乙女のような眼差しでロロをぽ~っと見つめていた。




後編に続く




・・・終わらせてUPしようと思ったけど終わりませんでした

今回の金魚食用計画・服に発信機ネタは浅田りんさまのコメントから使わせていただきました。
もうすっかりネタがなくなりつつあるUTですので大変助かっています!!
いつもありがとう!!!

短縮授業とはいえ、子供らが学校に行ってくれる様になったのですこ~し余裕が出来ました。
今日は新しい収納家具3つ届きます。
以前のは背の低いタイプでお父さんがこちらに来た時荷物の収納場所が無いので天井近くまでのタイプに買い換えました。
このほうが地震対策の突っ張り棒も使えるし、いいですね。

若ぶって古い家具に詰め込んでいた大量の本などを移動させたら腰が・・・。
でも一晩寝たら平気になったのはやっぱり若いからですよね

お父さんの方は相変わらず歩けもしないし熱も8度を切っているながら下がらないので、日本の半分にあたる距離の移動は無理そうです。
多分GWは向こうのお店をたたむ作業と引越し作業、お父さんの転院作業で終わるでしょう。(日本の病院は3ヶ月たつと追い出される)
移動費がかさむため、バイトを少し増やすことにしましたので、また時間はなくなりますが、今日の収納家具の入れ替えを終えればGWまでは少し余裕が出来そうです♪
ご心配おかけしますがだいぶ落ち着きました☆

読みに来てくださっている皆様、拍手コメント下さる皆様、ありがとうございます!!
愛はあってもネタの無いUTですが、本当に励みになっています!!!

浅田リン様、紅柳美咲様、(*_*)様ありがとうございます♪
コメント欄からなが~い返事をしております♪









優しい世界・後編(ナナリーとデート・ルルーシュ視点)
2009年03月27日 (金) | 編集 |
「そういえばロロさんって、とてもお強いんですってね。何度もお兄様を守ってくださったと聞きました。」

ナナリーは、うっとりと言うと、今度ははっきりわかるほどに頬を染めた。

そういえば大人しげな外見に似合わずナナリーは強い奴が好きだった。
好きなのか、ナナリー!!男としてロロが好きなのかっ!!


いかん!!
いきなり緊急事態発生だ!!!
それもZ級の!!!!!

作戦分岐、RZ877を発動するしかないのかっ!!
こぶしに力を込めていると、


「え・・・。まあその・・・兄弟として当たり前って言うか・・・。」

とロロがもごもご言った。


ん?ロロ、よく言った!!
そう、それで正解だ。
まずは兄弟を強調!!
そしてその素敵な仲間にナナリーが入っていることに気づかせるんだ!!!!


「兄弟。・・・そうですわね。ロロさんとお兄様は本当の兄弟。兄弟の中の兄弟ですわ。
お兄様の兄弟って事は、私のお兄様でもあるって事ですね♪」

そうともナナリー!!!!
よく自力でその結論にたどり着いた・・・。
ありがとう。本当に立派になったな。兄さんは嬉しいぞ!!!!


「あ・・・えっと・・・そう・・・なるのかな?」

ロロもナナリーの事を妹と認識したようだ。
こんなにスムーズにいくなんて・・・。
やっぱり俺の日頃の行いと行き届いたしつけのたまものだろう。

「ええ。そうなりますわ。嬉しい。こんな素敵なお兄様がもう一人出来て!!」

そうそう、ロロはナナリーの!!!
よし、もういいだろう。RZ877は中止だ。
として大好きなのであれば問題は何も無い。
元々の作戦に微調整を加えてC157を取り入れ、一気にかたをつけるか。

俺は刻々と変わる状況ををフレイヤの時のようにコンマ単位で計算しながら二人を見守った。


兄妹との認識を深めた二人は仲良し兄妹らしく、和やかに見つめあった。
ああ・・・二人とも可愛いなぁ。
こんな可愛い弟妹がいて、俺は世界一の幸せ者だ。


ナナリーが妹らしく可愛くロロに聞く。


「私の事も守ってくださいますか?」

「うん・・・。守ってあげるよ、ナナリー。」

「ロロさん、嬉しい・・・。」

ナナリーが、白い花を咲かせるようにニッコリと笑った。
う・・・可愛い。
さすが我が妹。天女もかなわぬ微笑だ!!



しかし何故頬を染めるのだ。

俺にするみたいに普通に微笑えめばいいじゃないか。


相手はお前のなのだぞ。今だと言ったじゃないか。
なんでそんな恋する瞳でロロの事を見るんだ。
との禁断の恋が許されるはずもないのはお前も知っているだろうが!!

でもナナリーは頬を染めたままおずおずと白いかわゆい手を伸ばし、ロロの手に触れようとする。


いかん!!
このままでは危ない兄妹愛の道まっしぐらになってしまう。

冷静になるんだ二人とも!!
兄妹で愛し合うなんておかしいだろう!!
ちゃんと常識で考えろ!!!


ええい、仕方ない!!
もう少し様子を見てからと思っていたが、ここであの策を投入しなければならないのか!!

俺は目にも見えない速さでロロとナナリーの間に割り込んでそれぞれの手を取った。


「ああ、本当に嬉しいよ。ロロ。ナナリーを守ってくれるんだって?ありがとう。ナナリー良かったな!!」



ふう・・・危ないところだった。
これで最大の危機は回避出来たはずだ。


・・・と思ったら潜んでいたヴィレッタに捕まった。

「な、何をする、ヴィレッタ!!!!」

「何をするとはこっちの台詞だ!!!これはロロとナナリーのデートだと言ったろう!!
お前が二人の手を握ってどうするんだッ!!

俺は色々言葉を尽くして理路整然と説明したが、頭の悪いヴィレッタは何故か益々怒って俺を店外に蹴りだした。

おのれヴィレッタ覚えていろ。
このまま諦める俺だと思うのか!!!


今度は店にあらかじめ仕掛けておいたマイクロカメラの映像を拾う。

ロロとナナリーは俺のことをきっと心配しているだろう・・・と思っていたのに、二人は落ち着いてイスに腰掛けていた。

・・・・・・ショックだ・・・・・・・・・・。

本当はアドバイスの天才、シャーリーにこの苦しみを打ち明けて相談したいが、間接的にとは言え、かつてシャーリー父娘を殺してしまった俺がそんな事を言うのもおこがましい。

あまり深く関わらねば、いずれシャーリーも他のもっとマシな奴を好きになるだろう。期待させるような事をしてはいけない。

・・・・・・でもそうなると、いよいよ俺の相手は金魚のジェシカしか居ないのか。


落ち込んでる間にロロたちのところにカップルジュースが運ばれて来た。


なっ・・・!!
頼んだのはロロか!?


しかしどうもそうではないようだった。


・・・またしてもヴィレッタかっ!!

さすが校内で恥かしげもなく、破廉恥な水着を着るようなエロ教師だ!
清純なロロとナナリーに何をさせる!!!

大体ヴィレッタは仮にとはいえ教師だろう。

俺とロロ&ナナリーの正しい兄弟妹愛を応援するというならわかるが、何故ロロとナナリーの間違った兄妹愛をそこまで応援するのだ。
変な趣味でもあるのか・・・。

ああ、嫌だ嫌だ。常識のないアブナイ奴は。



いや、愚痴っている場合ではない。ロロとナナリーにおかしな教育をされる前に救い出さねば!!!

しかし俺の腕力では悔しいがヴィレッタを振り切るのは到底無理だ。
待ってろよ、二人とも!!

今兄さんが違う変装をしてこっそり助けに行くからな!!!!
それまで頑張って耐えるんだ!!!

この場を乗り切るのは特殊な環境で育ったロロには無理だ。

頼むぞナナリー。
俺の教えをよく思い出すんだ。

この場合正しい選択は、お嬢様らしく優雅に優しく微笑みながら、

「せっかくですが、このジュースはいただけませんわ。」
 
だ。

お前なら出来る!!!



ナナリーはしばらくの間飲み物を見つめていたが、意を決したように言った。


「じゃあロロさん、せっかくですから、これを二人でいただきましょう。」

そう言って、にっこりと微笑む。


ナ・・・ナナリー・・・・・

手元から離してしまったのはやはり失敗だった。
どこのどいつが可愛い可愛い天使のように清純なナナリーにあんな返答を教えやがったのだ!?

は・・・ヴィレッタか!!!

エロ教師ヴィレッタならやりかねない!!!
いかん、このままではナナリーは奴に感化されて破廉恥な水着を堂々と着るような女になってしまう!!


作戦『トロイ』に変更だ!!

俺は俺を張っていた新聞部のやつらを見つけ出して強制的に協力を頼み、特殊マスクとパーカーで変装し、3人連れに見せかけて店内に入った。

ロロとナナリーはまさに一緒のグラスからジュースを飲もうとしているところだった。
やはり少し気恥ずかしいのか、頬を染めてうつむいている二人の姿は大変可愛い

は・・・見とれている場合じゃない!!!

俺はまた、ギアスコンタクトの着脱で鍛えた目にも留まらぬ早業で特殊マスクを取り、ロロとナナリーの間に割り込んだ。
そして、こんな事もあろうかと思って持ってきたマイストローをグラスにさし、何食わぬ顔で仲間に入った。

ふ・・・さすが俺。
普通の天才ならせいぜい策を用意できても1261通りぐらいだろう。
しかし俺は違う。
用意した策はこの時点ですら7461通り!!
たった一人の学生の身から始めて強大なブリタニア帝国を潰したこの俺にかかればこの程度の事は朝飯前だ。

「美味しいな、ロロ、ナナリー!!」

弾んだ声で爽やかに言えば、ロロやナナリーも喜びながら俺の名を呼んでくれる。
うんうん、いい感じだ。

では最後の仕上げといくか。

「こうやって3人、兄弟妹水入らずでジュースを飲むのが夢だったんだ♪」

どうだ、感動的な台詞だろう!!!
二人ではなく3人!!

3人での夢のように楽しい生活を端的に暗示した見事な台詞だ。
さすが俺。完璧だ。
色々と困った両親を持った俺だけど、父さん、母さん、頭良く生んでくれてありがとう!!!
大成功だ!!!


ロロなども

「そうだね、兄さん。兄妹3人水入らずでジュースがのめるって幸せだよね
嬉しい!兄さん!!!」

と大喜びしている。

・・・が、幸せに浸っていると、またしてもヴィレッタに店外に引き摺り出されてしまった。

まったく、この女は!!
どうしていつもいつも、いいところで邪魔をするんだっ



ふっ・・・まぁ、いい。
せいぜいぬか喜びしておくんだなヴィレッタ。
とりあえずさっきので3人の世界はアピール出来たはずだ。




ロロから引き出した情報によると、喫茶店の次には遊覧船に乗る予定になっていた。
先回りして潜んでいようと半ばまで移動したところで、ロロたちが、遊覧船の乗船口ではなく、映画館の方向に向かっている事に気がついた。(発信機で確認した)

ふむ・・・。
几帳面なロロなので、予定の変更など無いと思っていたが、何か緊急事態が発生したらしい。心配だ。
俺も急いで映画館に向かうとしよう。




映画館の看板の前で俺はロロ達を難なく発見した。

ナナリーはオカルト映画のおどろおどろしい看板を見て怖がっているようだ。
シャーリーお勧めの映画らしいが、何でこんな映画を勧めてくるのか俺にはさっぱりわからない。


「あの・・・怖くなったら腕に掴まってもいいですかいいですか?」

ナナリーが可愛らしくロロに聞いた。
何を遠慮しているのだ。ロロはもうナナリーのなのだから、遠慮なく摑まればいい。

・・・が、


頬を染めるのは止めてくれってば。


兄妹として、当たり前の台詞を言っているにもかかわらず、なんかとてつもなく危ない雰囲気に見える。
気づいてないのか、ナナリー!!
そんな事を繰り返していたら、ロロも世間も誤解するじゃないか。
ちょっとは周りの目も気にしてくれ!!
お前達は兄妹なんだぞ!!!!


俺はまた素早く二人の間に飛び込んだ。

「ああ、遠慮なく俺につかまればいい。ロロも俺にしっかり掴まっておくんだぞ♪」

俺は体力はないが、あの迷惑な母、マリアンヌの子供だけあって、一瞬の間なら、相当素早く動ける。
肝心な時に役に立つ身体に生んでくれてありがとう、母さん。
それだけは感謝するよ!!

俺が来た事を確認するとロロは嬉しそうに飛びついて来た。

「うん!!掴まる!!しっかり掴まるよ、兄さん!! ナナリー、兄さんが来てくれたよ。良かったね♪」

「ぇ・・・ぇぇ・・・・・・。」


ほらみろヴィレッタ。
二人とも大喜びじゃないか!!!
俺が二人の邪魔をしているなんて言いがかりを付けてくれたが、これで俺の正しさが証明された。

間違っているのは俺じゃない!!ヴィレッタの方だ!!!





俺達はポップコーンを買って、俺を真ん中にして座った。
本当は俺がリードして、さりげなく真ん中に座るつもりだったけど、ロロが

「兄さん、今日は真ん中に座ってよ。僕はいつも兄さんといられるけど、ナナリーは政庁に居るからめったに兄さんに会えないし、きっと甘えたいと思うんだ。
・・・だけど、僕も兄さんの隣じゃないとしっかり兄さんに摑まれないから、こっちの隣は僕でいい?」

・・・と言って来たのだ。

かわゆく、かわゆくお願いされて誰が断れようか。

「いいともロロ!!
それにしてもたった一日でを思いやれる優しいとなってくれて俺は本当に嬉しいよ。
これからもとして、お前の妹・ナナリーをよろしく頼むぞ。」

俺はこのカワユイ弟の手をしっかりと握り、いつものように顔を近づけて優しく囁いた。

「うん!!任せておいて兄さん。僕は兄さんの期待に精一杯応えてみせるよ!!」

よし、良い返事だ。

さすが我が弟、頼もしい。
こんな優しく頼もしく思いやりのある弟を持てて、俺は本当に幸せだ。

今回はヴィレッタも出てこないし、きっと、遊覧船の方に行ったのだろう。
お前の居ない間に俺は盤石のの基礎を築いたぞ。ざまーみろ。

しかしそうは問屋がおろさなかった。

真後ろの席からヴィレッタ先生の怒りの声が聞こえたのだ。

「ルルーシュ~~~~
これはロロとナナリーのデートだと、あれほど言っただろうがッ!!!
何故貴様が二人の真ん中に座ってるんだっッ!!!
どうしても一緒にいたいなら、彼女を見つけてからダブルデートでもすればいいだろう、この甲斐性ナシッ!!」

ヴィレッタはいらいらして根拠の無い言葉を吐きながら俺の襟首を掴み上げる。
気の短い女だ。俺のナナリーとは大違いだ。

そんな事だから27才にもなって嫁の貰い手がないのだ。

いや、それならそれで使い道はある。


「ではヴィレッタ先生。俺とデートしましょう。その上で、ロロたちとダブルデートならいいんでしょう?」

何もロロとナナリーが偽装デートをしなくても、俺とヴィレッタが付き合えば『ロロと俺がアヤシイ』などという非常識な噂も消えるじゃないか。

しかも禁断の兄妹愛が大好物という、破廉恥で馬鹿なヴィレッタ先生にまっとうな常識を教える機会も持てる。

くくっ・・・これからデートの名の元に、毎回たっぷりと常識講習会をしてやる。
己の無知さを悟り、恥じるが良い。

・・・しかしヴィレッタは皇子様で超絶美形で、優雅で知的で常識的な俺を一言の元に振りやがった。
何故だ!!
この俺の何処が気に入らないというのだ!!

ま・・・まあいい。
流石のヴィレッタもこの俺の美しさに気後れしたのだろう。無理も無い。

しかし、ヴィレッタを利用できなくても策はまだ山ほどあるんだ。

「・・・交渉決裂ですね。では俺は俺の好きなようにさせていただきます。」

そう言うと、ヴィレッタはカッと目を見開いて俺を見た。

「・・・ま、待て!!よし、お前は私とデートだ!!だからロロとナナリーを二人で座らせてやれ!!
お前は私と座るんだ!!」



・・・なんだ。今頃になってやっぱり逃がした魚は巨大だったと気がついたのか。
素直じゃない言い振りだが、年下の男になめられまいと、必死で虚勢を張っているのだな。
ヴィレッタ先生も中々可愛いところ、あるじゃないか。


「わかりました。では俺はあなたとデートする事にします。」

俺は髪をかき上げて席を立った。


許せ、ロロ、ナナリーよ。
お前達の障害を排除するための最善の策がコレなのだ。

さ、お前達の兄妹としての結びつきは先ほど確認できたし、後はお前達でこの絆を深めていくがいい。

ロロは俺とヴィレッタが付き合うことにショックを覚えたようだが、それでも賛成はしてくれた。







それより数日後、あの根も葉もない噂は見事に消えた。

その代わり、今はヴィレッタ先生が約十歳年下の教え子に手を出した危ないエロ教師として、渦中の人となっている。

十歳や二十歳の差など皇室では問題にもならないのだが、新聞部や世間のやつらは気になるようだ。
別に好きに書くがいい。
俺はあの噂が消えて、またロロと仲良し兄弟としての常識的な時間が持てればそれで満足だ。

「わ・・・私はルルーシュの事なんて、何とも思ってないんだからな!!」

などとヴィレッタは取材に答えているようだが、何を馬鹿な。
ロロにさえお見通しの照れ隠しなど、世間に通用するはずが無い。

「ええ、ヴィレッタ先生は素敵な方ですよ。大人の女性で、それでいて中々可愛い一面をお持ちです。これからも良いお付き合いをしていきたいと思っています。」

俺のほうに来た取材にはこう答えておいた。光栄に思え。

ヴィレッタ先生は常識に欠ける人ではあるけれど、あの人見知りの激しいロロが何故かなついている。
多分根っから悪い奴ではないのだろう。

美人でスタイルも良いから俺と並んで歩いても見劣りすることはそれ程ないし、一緒に仕事をした時気がついたのだが、さすが一介の庶民からジェレミアの副官まで駆け上がっただけあって常識が足らないという点を差し引いてもきわめて有能だった。

料理もその気になれば上手いし頑丈だし、騙しても何となく心が痛まないし、今まで考えたこともなかったが、偽装彼女にするのにこれほど相応しい相手はちょっといまい。

デートに誘うと

「だぁれがお前なんぞとぉぉぉぉお~

という返事が返ってくるが、噂が落ち着けば彼女も素直になれるだろう。


「なあ、ジェシカ。人生ってわからないものだな。」

そう話かけると、ジェシカはいつものように急速転進して水草の中に隠れてしまった。


END



これでこのシリーズは終わりです。
オマケのオマケみたいなノリで書こうと思っていたら、こんなに長く・・・
でも楽しかったです♪
ちなみにヴィレッタは照れてるのではなく、心の底の底から嫌がっています


次のお話が思いつかないので、次回は1週間後ぐらいに小説R2最終巻の感想を書くつもりです。
マリアンヌとナナリーが黒くてビックリでした(とくにマリアンヌ)
イラストも描けるといいなあ♪
午前のバイトを2回増やしたので、少し時間は食いますが、家の事はかなり落ち着いたし小学校も通常授業に戻ったのでちょっとラクです♪
しかも温かいので子供が外に遊びに行ってくれる♪♪♪
やったー!!

新しいリンクのお知らせです。
もう亀更新しか出来ないのに厚かましくもお願いしてみたところ、(*_*)様に快く了承していただけました♪きむちなべ。という美味しそうな名前のジェレヴィレイラストサイト様です。

UTの書く半分の作品にヴィレッタが出るほど私は彼女が好きなのですが、中々良質ヴィレサイトを発見できませんでした。
それが、ギアスが終って半年も経ってから知る事になろうとは・・・。抜かってしまいました
(*_*)様の描くヴィレッタは原作似でしかも美しく可愛い、色っぽくて大変ツボです♪




読んで下さった方、拍手・感想ありがとうございます♪
大変励みになっています!!!
お返事は↓から・・・



















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ヴィレッタ日記・ナナリーとデート版
2009年03月26日 (木) | 編集 |
某月某日

ペットショップに行く。
ロロなどはいつも私がパチンコにばかり行っていると誤解しているようだが、私はそんな女じゃない。
たまにふらりとこういう店に来て可愛い動物を眺めていると、なにかとても癒される。

・・・そうだ。今日はロロに何か買ってやろう。
ロロにも癒しは必要だ。
寮生は(クラブハウス含む)ペットを飼う事は認められていないが、部屋を傷めたり、騒音を出す恐れの無い金魚ぐらいなら良いだろう。


某月某日

ロロ(とルルーシュ)が珍しく夕食に招いてくれたので、クラブハウスの奴の家に行く。
普段料理はルルーシュが作る事が多いのだが、今日は全てロロが作ったのだという。

ルルーシュ仕込みなだけあってロロの料理はどれも美味かった。
しかしメニューが偏りすぎだろう。

魚のフライ、魚の造り、魚の煮付け、魚のムニエル、魚のから揚げ、魚の・・・

「おい、何でこんなに魚料理ばかりなのだ?」

不思議に思って聞くと、

「ええ、いただいた金魚が大きくなったらどの調理法で食べるのが一番良いか聞こうと思って・・・それでヴィレッタ先生を今日お呼びしたんです♪」

・・・と言いやがった。

しまった。そう言えば以前ロロは育てていた朝顔の葉も知らずにゴマ和えにして全部食べてしまったっけ。
響団で過酷な食生活を送って来た上に、常識を知らないロロは、時々変な物を食べてしまう。
前もって一言、言っておくべきだった・・・。


それにしても、ロロはともかくルルーシュまで・・・。
ルルーシュはしまった・・・と言う顔をしていたが、あの様子では共犯者なのに間違いないだろう。

二人を床に正座させてたっぷり説教し、金魚にはジェシカという名前をつけてやった。

ジェシカと言うのは学生時代のルームメイトの名だ。
彼女にはルルーシュのような迷惑な兄がいたが、見事振り切って好きな奴と駆け落ちし、今は幸せな家庭生活を送っている。
そういうありがたい名前の金魚がいたら、ロロの目もいつか醒めるかもしれない。


某月某日

部屋にナナリーがお忍びでやって来た。

「お兄様ったらあんまりですわ~!!」

彼女は部屋に上がるなり泣き崩れた。気持ちはわかる。
先日のロロとナナリーのデート、アレは散々だった事だろう。

「あんな事をしておいて、『ナナリーのためなんだ』ですって。笑わせますわ。
いつ私がそんな事をお兄様に頼みました?
お兄様、酷いです。
私はロロさんだけデートに来てくだされば、それでよかったのに・・・うわぁぁん。」

いや、お前も微妙に酷いぞナナリー。

確かにルルーシュのやった事は許される事ではない。
しかし、お前を思う気持ちに偽りは無いのだ。

とはいえ、このままナナリーを突き放すのはあのデートを企画した者として寝覚めが悪い。
それにどこかロロと良く似たこの少女を放ってはおけない気がする・・・。

仕方が無い。
また私が一肌脱ぐか。



某月某日

「ヴィレッタ先生。先日はラブレターをありがとうございました。しかし初デートでこんな人気の無い場所を指定してくるなんて、貴女も中々大胆ですね。」

そう言うと奴はうっとうしく伸ばした前髪をアホ丸出しの仕草でかき上げた。


「・・・何がデートだ!!お前、ちゃんと手紙を読んだのか!!」

二日前、私はルルーシュ宛に手紙を書いてロロに渡しておいた。
こいつのせいで私は学内で危ないエロ教師扱いを受けている。
本当ならルルーシュになど近寄りたくも無い。

しかしナナリーがあんまり泣くのでルルーシュと決着をつけることにした。

『某月23日夜8時、話があるので海岸第三倉庫裏にて待つ。必ず一人で来い。』

その文面でデートのわけないだろう。
しかも封筒も便箋も機情の備品を使ったのに、どうやったらラブレターに見えるんだ?

服装だってそうだ。私の持っている服は派手なものばかりで目立つので、今日は唯一持っている地味な服・・・つまり、喪服を着て来た。
新聞部のやつらに見つからないように、髪もまとめて帽子に入れて、サングラスまでしてこっそり来たのに、お前には私がデートのためにやってきたように見えるのか!?
何と言う勘違い男だ!!!

しかし、勘違い男はいけシャーシャーと言った。

「・・・全く、ヴィレッタ先生も素直じゃない方ですね。
別に俺は貴女が俺より10歳お年を召していても気にしませんよ。
ああ・・年より容姿のほうが気になりますか?
心配する事などありません。
俺やナナリーやロロほどではなくても先生も十分美人ですよ?」

ぶちっ。

「そんなだからお前は彼女が出来んのだ!!!!!!!!!!!」

ドボ~ン・・・・。


は・・・しまった。うっかりルルーシュを海に蹴り落としてしまった。
他の奴なら自力で這い上がってくるだろうが、ルルーシュでは無理だ。

ナナリーはルルーシュを何とかして欲しいと涙ながらに頼んでいたが、アレでも元祖ブラコン少女だから、私がルルーシュを亡き者にしたらブラックナナリーに変身して私を殺しに来かねない。
クルルギ卿に聞いたのだが、ナナリーが切れるとマリアンヌ様より怖いそうだ。

今は穏やかなロロだって黙ってはいないだろう。
元最凶暗殺者のロロに地の果てまで追われるなんてごめんこうむる。

・・・仕方がない。
私は下着姿になって海に飛び込んだ。

案の定ルルーシュは力尽きて溺れていた。
いくら海の水が冷たいといっても溺れるの早すぎだろう。
せめて3分ぐらいは自力で泳いでいてくれ。

ぐったりしたルルーシュを海から引き上げ、水を吐かせる。
冷たくなった身体を温めるため、本当に嫌だったが仕方なく奴の服を脱がせて人肌で暖めてやる。
そうすると、ルルーシュの体のラインがはっきりと解る。
まず、痩せすぎだ。
ちゃんと飯は食っているのか?

そして、筋肉が無さ過ぎる。
なんだこの骨の上に申し訳程度に乗っている薄い筋肉は!!

腰も細すぎる。
体育の授業でタイヤ引きを追加するか・・・。

そんな事を考えていたら、ルルーシュがぱっちりと目を開けた。

「ぎゃあああああああああ」

奴は私を見て雑巾を引き裂くような悲鳴を上げた。失礼な。

「エロ教師とは知っていたが、気絶している間に生徒を裸にして襲うなんて、信じられない!!」

信じられないのはこっちの方だ。
裸と言っても別にパンツまで脱がしたわけじゃないのに何をきゃーきゃー騒いでいるのだ。
だいたい誰が襲うか、貴様など。
冗談は人並みの筋肉をつけてから言うのだな。

まぁ、このぐらい元気があったら自力で帰れるだろう。
さ、ルルーシュなんぞは捨てて帰るか。

・・・と思ったらロロが現れた。
丁度いい、やっかいなルルーシュを連れて帰ってもらおう・・・と思ったら、奴は私を凄い形相で睨んでいた。

「兄さんがいないと思って発信機を頼りにここまで来て見たら・・・。」

発信機?
そういえばルルーシュもナナリーとロロのデートの時、発信機をつけていたな。
ロロ、そんなところは見習うな。
そのうちストーカー兄弟と呼ばれるぞ?

私の姉心も知らず、ロロは血相変えて私に詰め寄った。

「どうしてヴィレッタ先生はそんなに脱ぐのが好きなんですか!!
うちの清らかな兄さんにそんなもの見せないで下さい!!!」

そう言うと自分が着ていた春コートを私に着せてルルーシュに駆け寄った。

失礼な。そんなものとはどういうことだ
大体好きで脱いだわけじゃない。人を露出狂みたいに言うな。

しかし私がルルーシュの前で脱いだ事がよほどショックだったのか、あれ程『兄さんをよろしくお願いします』と言っていたのにその発言をひるがえし、ルルーシュと私の交際はやっぱり認めないと言い出した。
ルルーシュもロロが認めないと言うのなら・・・とあっさり引いた。

ふむ。
少々複雑な気分だが、やっかいごとが一つ片付いたのだ。喜ぶ事にしよう。

・・・と思ったら、翌日校内新聞に

『名物カップル破局!!エロ教師ヴィレッタ先生、エロ過ぎて振られる!!」

などと書かれていた。

その記事を見てしまったナナリーにも

「イヤぁ~!!ヴィレッタ先生、不潔ですわ~!!うわぁぁ~ん。」
と散々泣かれ、誤解を解くのに苦労した。

おのれルルーシュ!!!10000000回コロス・・・・・・


某月某日

あの事件以来数日間、私に会うとあっかんべーをしてくるアホなロロがやっと私の話を聞く気になり、あの件は誤解であったとやっと理解したようだ。

心の底から反省したらしいので許してやる事とする。
ロロはホッとしたように笑った。

ルルーシュじゃないが、こいつは笑うと本当に可愛い。
だからこそ、私は幼い頃から人殺しをさせられてきたロロが本当に不憫でならない。
響団に拾われてさえいなかったら、きっと素直な優しい普通の子供として成長出来たのに。

そしてルルーシュと出会うこともなかったのに。

本当に不憫である。


しかしどんな形であれ、ロロを笑わせ、幸せという心を教えたのはルルーシュなのだから、私もルルーシュを憎みきれないところがある。これは私の甘さだろうか。



「お久しぶりです。ビレッタ先生。先日は失礼しました。」

ロロに招かれ、渋々クラブハウスを訪ねると、ロロから話を聞いたらしいルルーシュが神妙な顔をして現れた。
お前もそうしてしおらしくしていれば可愛いのに。

「まさかヴィレッタ先生が命がけで助けてくれたとは・・・。本当に申し訳ないです。」

ルルーシュは本当にすまなそうに何度も詫びた。

「いや、過ぎたことだ。もういい。」

それにルルーシュは溺れたショックでよく覚えていないようだが、海に蹴り落としたのは私だしな。

その日私はランペルージ兄弟にもてなされ、久しぶりに和やかな時を過ごした。
こういうのも悪くはない。
普通にしていればルルーシュも意外と可愛い奴だし、料理の腕も良い。
一緒に料理のレシピについて語り合うのも中々楽しい。

ルルーシュは皇族だが、庶民の苦労もわかる奴だし、普段はロロやナナリーにしか見せない笑顔を私にも向けられると流石に少しドキッとする。
画面越しなら何度も見たが、生でルルーシュのこういう笑顔を見たのは初めてだ。

「ヴィレッタ先生、今度の事でわかりました。俺には先生しかいません。」

ルルーシュが私の手を取り、真剣に言った。
う・・・こいつまだそんなたわごとを・・・。

「先生。兄さんは真剣なんです。僕も先生のことが大好きです。
お姉さんになってくれたらとても嬉しいです。」

ロロ・・・。

「そこまで私の事を見込んでくれたのか・・・。」

「ええ。兄さんは先日まで『こうなったら俺はジェシカと結婚する。』と、すっかりいじけていましたが、やっぱり先生のほうがジェシカより良いと・・・。」

「あ、バカ、ロロ、その話は・・・!!」

「・・・ほほう、ルルーシュ。私の方が金魚よりマシだから私と付き合うというのか・・・。」

「い、いえ、そんな事は・・・。」

「バカにするなっ!!!!!」

私が再びルルーシュを嫌いになったのは言うまでも無い。


     END


りんさんが先生バージョンを見て見たいといって下さったので、ヴィレッタ日記を書いてみました♪
前回色々使ったので今度こそはもうネタが無い・・・と思いつつも、SSにあまり出なかった裏話メインなら何とかなるかも・・・と・・・
困った時のコメント頼りのUTですので、また皆様からのコメントを読み返してヒントにさせていただきました。
本編もSEも終了した今、このブログサイトは皆様のコメントだけが支えです!!
ありがとうございます~~~!!!

>響団に拾われてさえいなかったら、きっと素直な優しい普通の子供として成長出来たのに。

は美咲さんの以前のコメントから(勝手に)お借りしました。
この言葉、すごく私も同感です。
ありがとうございます♪

>デート(という名の常識講座ww)みてみたいですww 意外とあの2人、気が合いそうに感じます。
ヴィレッタの方は(-"-;)でしょうけどww

という(*_*) さんのコメントにヒントを得て、ルルーシュと先生の(-"-;)なデート?シーンを入れてみました。(常識の無さをさらけ出したのはルルーシュの方で、そのため常識講習会を行う前に海に蹴り落とされましたが


勘違い男はなぎーの。さんから。
皆様ありがとうございました~

育児や体調不良で大変そうな中コメント下さったひづき様、ありがとうございました♪
励まされます☆

小説最終巻を読んでがっくり来ていた私に公式資料の希望の持てるネタや見解を教えてくださった乾 和己様ありがとうございます☆


GW中は主人の実家や病院の方に行っておりますので更新はありません。
ストックも出来なかったので更新は2週間後の週末辺りになるか、近況報告の日記のみ帰って来てから載せるかもしれません
今日の夜出発しますのでコメントのお返事は帰宅後になります。
すみません~




ところで、こういうルルーシュに厳しい?SSを書いたバチがUTに当たったようです。
先日、自衛隊機地にお花見に行ったのですが、長女は付いてきませんでした。
予定日3日前にお友達に
「Yちゃん(UTの長女)、一緒にお祭りに行こう♪」と誘われ、
一応子供の気持ちも考え、「Yはお母さん達とのお出かけとお祭りとどっちに行く?」
と聞いてみました。

「お母さんと行く~

と言うと思ったら、即決で

「Nちゃんと行く~

でした。
まさに私が書いた捨てられたルルーシュのようでした

し、しょうがないよね。これが成長って奴よね!
涙目になんかなってないぞ~!!!



んで、家族3人で出かけた自衛隊基地では戦車に乗って来ました。
すっご~くゆれました!!
威力はともかく乗り心地については余り考慮されないようです。

戦車砲撃のデモンストレーションも70メートルぐらい離れた所から見ました。
実弾は装填されていないにもかかわらず、音が凄くて至近距離から受けたら当たらなくても鼓膜がいかれそうです。
それにこれだけ距離があっても砲撃による風が(少しですが)来た事も驚きでした。

火炎放射器の実演は何かR2でもあったのでちょっと怖い感じでした。
「・・・このように地下基地内などを火炎放射器であらかじめ焼き払ってから安全に突入を・・・。」
というアナウンスを聞き、改めて兵器って怖いな~と思いました。
焼き払う対象は明らかに生きた人間ですものね。
しかし、怖い、非道だ、と騒いでみても、こちらがどこかの国に攻められたら対象は日本人になるので守るべき力としてはやはり必要なのかな・・・・・・?複雑な感じです。
こういう演習を見るのは初めてでしたので、楽しかったり(←戦車に乗るのは楽しかった)、衝撃だったり、色々でした。
桜はきれいでしたよ♪お弁当も食べました☆


読んで下さった方、拍手・コメント下さった方、ありがとうございます♪♪
コメント欄にコメント下さった皆様にはコメント欄からなが~~いお返事をしております☆
拍手からの方は↓からお返事しております♪


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偽りだとしても(ルルーシュバージョン)
2009年03月14日 (土) | 編集 |
なあロロ。覚えているか?俺達がはじめてあった時の事を。

記憶を書き換えられていた俺はもちろんその時初めてお前に会ったなんて思っちゃいなかったが、父母の元に戻ったお前が帰ってくる日を一日千秋の思いで待っていた。

俺はお前の姿を久しぶりに見れて本当に嬉しかったよ。

あの時、「待った?」と言うお前に、「いいや。」と答えたけれど、本当は少しでも早くロロに会いたくて俺は4時間も前から待っていたんだ。

もしかしてロロも俺に早く会いたくて一便早く帰ってくるんじゃないかと、そう思って。



不思議なものだ。

お前は造られた記憶の中の存在のはずなのに、ゲートから出てきたお前を見て本当に愛しいと思った。

抱き寄せて、かすかに甘く香るお前の柔らかい髪を撫でながら、俺は腕の中に大切な者を取り戻したと思っていたんだ。

それからずっと俺とお前は一緒だった。





一緒に料理をした。

包丁は危ないので今まで持たせたことなど無かったけれど、お前は器用に使いこなしていつの間にか良い香りの、美味しい料理を作ってくれるようになっていた。


一緒に猫の世話をした。

雨に濡れて鳴いている子猫が何故かロロに見えて、寮では飼えないのを承知で連れて帰った。
子猫は、ロロによくなついたが、それが不思議だと言うように首をかしげる様が可愛らしかった。

寮はペットの飼育を禁じられているから、結局よその家に貰われていったけど、寂しくなって二日ほどロロと一緒に落ち込んだっけ。



ロロの勉強を見てやった。

しばらく帰国してたせいですっかり勉強が遅れてしまっていたが、元々頭がいいのであっという間に他のやつらに追いつき追い越した。


一緒に掃除をしたり、洗濯物を干したり、あてもなく散歩したり・・・俺達は本当の兄弟のように過ごした。

だからなんだろう。

記憶が戻ってもあいつの事が弟のように思えて仕方がなかったのは。

頭ではわかっていた。

あいつは偽物。俺を1年にわたって騙し続けた憎むべき偽者。

ナナリーの居場所を奪い、他人には決して見せまいと守って来た俺の仮面の内側を勝手に覗き見た憎むべき敵。

ボロ雑巾のように使って殺そう。

そこまで思い詰めたのはきっと、愛情の裏返しだったのだと思う。

ロロだったから・・・俺を騙したのが誰よりも何よりも信じたロロだったから、俺はロロを憎むことでしか、気持ちを処理できなかった。


それでも時々出てしまう、お前を弟として愛しく思う気持ち。
苛立たしく思いながらも目はお前を追っていた。

だってお前は何も変わらなかったから。

偽物の兄なのに。

憎まれてるかもしれないのに。

まっすぐな瞳を向けて嬉しそうな微笑を浮かべていつも振り返った。

ロロは俺の言う事なら何でも聞いた。

ほんの些細な、お情けで与えたような優しさもロロはさも大切そうに両手で受け取って抱きしめた。


どうしてお前が本当の弟ではないのだろう。

母さんやナナリーと同じ、ふわふわな髪。

俺と同じ紫の瞳。

そしてなにより、こんなにも慕ってくれているのに。



一緒に日々を過ごすうちに憎しみは段々と薄らぎ、俺はロロが本当の弟であるような錯覚に陥入る事が多くなった。
実際ロロは可愛い弟だった。
何も知らず信じていた頃と同じ・・・いや、それ以上の。

無邪気に・・・無防備に向けてくる瞳にギアスをかけることも、この頃なら簡単だったろう。
でも俺にはかけられなかった。

ナイトメアを操る腕の良さを知っていても、決して戦いに行かせなかった。

俺の秘密を守るためにロロは機情の人間を俺の目の前で殺した事もあったが、俺はそれが酷く悲しくて、以来、決してそんな事をしないよう、きつく言い聞かせた。

・・・どうしてこんな事をしているんだろう。

奴は偽物なのに。

取り込まれてはいけない。そう思う心とは裏腹に、俺は偽物の記憶とは別人格のロロにもどんどん惹かれていった。

柔らかい髪に触れるたび、その想いが心に染込んでいった。

もうどんなに洗っても取れないぐらい、それは俺の心の奥底に入り込んだ。



この時間が永遠であればいい。

たわいないお喋りを繰り返すこの時間が。


この時間が永遠であればいい。

ロロの幼い瞳が俺を嬉しそうに見上げてくれる時間が。

全てを許したわけではないけれど、俺はロロを偽物と認識しつつも儚い夢を見た。


例えこの瞬間が偽りであったとしても、重ね、連ねていけば、いつか本物になるのではないか。

そう、ナナリーを取り戻したら、ロロを本当の弟にしてやって、兄弟三人仲良く幸せに暮らすのだ。

たとえ血が繋がっていなくてもいつか嘘は真実となり、お前を憎んだことなど笑い話の一つにでもなってしまうだろう。

そんな夢を見た。


失いたくなかった。道具になどしたくなかった。
いつも俺の側で微笑んでくれるお前を。



しかし、そんな儚い夢はシャーリーの死と共に幕を下ろした。

彼女を殺したのは俺だ。

偽物の弟なんかを愛して側に置いたから、シャーリーは死んでしまった。

奴は弟などではなく、命の価値も知らない汚れた暗殺者だと俺は知っていたのに。

フラッシュバックするあの光景。

俺に手を差し伸べてくれたふわふわの髪の少女が眼を見開き、俺の名を小さく呼ぶ。

「ルルーシュ・・・どうして?」

スローモーションを見るように血まみれの彼女が倒れていく。

優しい、優しい、優しい少女。俺の初恋。

およそ武器など似合わない、砂糖菓子で出来たような少女。

倒れながらもわずかに俺に向かって手を伸ばした。

ギアスの・・・俺のせいで、虐殺皇女の汚名を浴び、何故自分が死なねばならないのか、そのわけすら知る事も無く白い翼を散らせ、無残に死んでいった。

また失うのか、俺は。

絶叫した。何もかも恨んだ。

ロロの生い立ちを考えればこれは彼の罪ではなかったのかもしれない。
でも恨まずにはいられなかったんだ。




今思うと、恨んで恨んで恨みぬいたあの時でさえ、お前は確かに俺の弟だった。
それはお前が俺の目の前に現れたあの日からずっと。
お前を亡くした今でさえ。



なあロロ。

覚えているか?

俺は忘れない。

お前と過ごしたひと時。

それはほんのひと時の幻。

偽りの魔法の時間だったのかもしれないけど、

俺にとっても永遠にも等しい、かけがえの無い時間だったんだ。


・・・・・・だから、お前が大事にしていたこのロケットと共に持って行け。

あの日々の真実を。幸せを。


俺はお前まで失って、もう2度と幸せにはなれないけれど、それでもお前の事を想い続けるよ。

俺にくれた輝くように幸せだった日々を抱きしめて黄泉路への道を粛々と行くけれど、全ての罪を償って、胸を張ってお前に会う日を楽しみにしているんだ。



・・・あれから・・・お前を失って随分経った。

お前と過ごした日々は昨日のように鮮明に思い出せるのに、俺は日々を当たり前のように生きている。それが凄く不思議だ。

悲しいことがあっても涙すら出ない。心から笑うことも無い。それがつらいと感じる事さえなくなった。

でもいいんだ。

今、俺には一つの計画がある。

名はゼロレクイエム。中々いい名だろう。

それが完成する時、この世から憎しみの連鎖はなくなり、世界は話し合いのテーブルに付く。
お前や俺のような子供は、もう生まれない・・・とまでは言えないまでも、極々少なくはなるだろう。

俺がこの時代に生きた意味も終る。


俺の胸を英雄ゼロが貫く時、鎮魂歌が聞こえるといいな。それは優しいお前の声だったらいいと思う。

愛しているよ、ロロ。

死んでしまっても永遠に・・・。




End




ルルにとってもあの時間は魔法にかかったようなかけがえのない時間だったと思います。
記憶を失っている間は、母親が惨殺された事も、父親に捨てられた事も、妹の体が不自由になってしまった事も、身分や名前を隠して父に見つかる事を恐れていた事もすべて忘れて、ロロと幸せに暮らしていたもの。

私は、ルルーシュはナナリーが体が不自由であった事に対して負い目を持っているんじゃないかな~と思っています。長男気質だからね。

母が死に、妹は目と足を失った。
なのに自分は無傷。二人を守る事も出来なかった。
ルルーシュの異常なまでのブラコンはここからきているんじゃないかな。
失いすぎた彼はもう何一つ失いたくないと思っていたのでしょうね。

ナナリーやロロに与えてきた優しさも、本当は自分が受け取りたかった優しさだと思います。
せめてナナリーを幸せにする事で、幸せの欠片を取り戻したかったのだと。
二人を思う気持ちはもちろん本物ですけどね。

ロロはナナリーと違って体が不自由でもなく、男だったから、実はルルーシュも甘やかしているつもりで実は逆にロロに甘やかされ、依存していたように思います。

ロロと暮らすのは楽で楽しかったろうな・・・。

ロロが何度も言っていた、

「駄目だよ、兄さん。」

と言う言葉が忘れられません。
ナナリーには言い返せなかったルルだけど、ロロにはそうじゃなかった。
駄目だよと言われても全然聞いちゃいなかった。

それはナナリーより愛情が無かったということではなくて、本当に心の枷無く、ロロを純粋に兄弟として信頼し、愛し、我侭を言えてたんだ・・・とUTは思っています。

記憶が戻った直後、ロロはルルーシュに「嘘をついたら殺すだけ。」と言っていた。
・・・でも彼は結局、「兄さんは嘘つきだから・・・。」という言葉とともに、何一つうらむ事も無く、ルルを守れた事に満足しきって死んでいきました。

あれは凄いな・・・と思います。
最後まで泣かせてくれる健気な子でした。


ただ、ロ路はルルーシュのことをよくわかっていたけど、ルルーシュはロロの事をわかっていなかったような気がします。
ロロを大切に思ってくれるのはいいんだけど、ロロはただ、ルルーシュの幸せだけを望んでいたのにね。
ただ、リグレットのロロの台詞を見ると、本当にルルーシュの気持ちを大切にしていて泣けました。
ぼろ雑巾にしなくて良かったね、ルル。ロロは世界一の弟だよ!!



次回更新ですが、早くても2週間後になると思います。
春休みに入っちゃうし、お里にも1週間ぐらい帰る予定です。

今後もばたばたするので6月ぐらいまでに休止しようかと思っていたのですけど、月1更新になっても来て下さると言うありがたいコメントを頂いたのでとりあえずそれでやってみようかな?
僕湖を書き終えて安心したら、実は少し気が抜けちゃい、1作書くのにやたら時間がかかるようになったのも休止に気持ちが傾いた一因なのですが(書くのに時間が取られると、読みに行ける時間が少なくなってしまうので)でも、ロロが大大大好き!!な気持ち、ロロをSSの中だけでも幸せにしたい気持ちには変わりありません。
半年も前に終わったアニメのSSを月一更新でも待ってくれるというなら書いていきたいです

同居になったら月1も難しくなるかもしれないけど、お義父さんの心が揺れている状態なので今の時点でははっきりとはわかりませんし、その時考えればいいやっ!!

現在義父はまた熱が下がらなくなって入院期間も再延長決定です。
一年前まで屋根に上って修理までしていたお父さんなのに、やっぱりお義母さんの存在は大きかったんでしょうね。さびしそうだったし。
大好きなお義父さんなのでまた元気になって欲しいです


読んでくださった皆様、拍手。コメントくださった皆様、ありがとうございます!!
おかげさまで何とかブログも続いています!

返信はこちらから↓

12日にWEB拍手にコメント頂いていたのに気づかず、前回お返事出来なくてすみません






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永遠の時間
2009年03月13日 (金) | 編集 |
ねえ、兄さん、覚えている?僕らがはじめてあったときの事を。

色んな仕事をこなして来たけど、相手の記憶が書き換えられている。

そんなケースは初めてだった。


僕は緊張してたんだ。

あなたはゼロで・・・。

ブリタニアの廃嫡皇子で・・・。

でもそんなことより、僕を一番緊張させたのは・・・









僕には家族がいなかった。

何故居ないのか。

それを不思議に思うことすらほとんどない、任務に明け暮れる毎日。

任務。任務。任務。

それだけが僕の全てで、生きる価値。


ギアスを持っている僕に回ってくる仕事は、普通の暗殺者にはこなす事が不可能な難しいものばかりだった。

EUに加盟する小国を密かに落としてこいと言われたのはまだ10歳にも満たない頃だった。
内通者の手引きにより城内に入り、目撃者の口を封じるため、全てを無に返した。
その中には僕を手引きした者も含まれていたけれど、僕の知ったことではなかった。
だって、それも任務なのだから。


敵軍の中にたった一機で放りだされたこともある。
時を止めて撃ちまくった。

ギアスの時間が切れそうになったら、敵ナイトメアを盾にしてしのぎ、全てを殲滅した。


通常ありえないほど過酷な任務をそれでも生き延びて、破壊する事も、命を奪うことも、まるで食事をするがごとく僕の日常に組み込まれていった。


人間兵器である僕を帝国は重宝して利用し続けた。
物のように。道具のように。心など認められなかった。





そんな僕だから、ただ血が繋がっている。それだけの絆に接するのは初めてだった。

僕は緊張した。

まるで初めて敵軍の中に放り出された時のように。

打算や損得を通してしか人と繋がったことのない僕は資料などに眼を通してみてもその絆がどうしても理解出来なかった。

だけど空港まで僕を迎えにきてくれた兄さんの優しい瞳を見たとき、忘れていた何かを思い出したような気がした。

冷えた心を暖めてくれるような優しさを湛えたその瞳は一瞬にして僕の心を捉えたのだ。


僕は家族を知らない。
知らないはずなのに、兄さんの優しい瞳が懐かしかった。

ただ、僕だけを見つめ、いとおしんでくれるその瞳に魅せられた。



記憶にも無いはるか昔、僕は誰かに深く愛された事があったのかもしれない。
そうでなくては、心の奥底から揺さぶられるようなこの感覚がありえるはずがない。

その時僕は道具ではなくて、ただ、愛される存在だったのだろうか?



兄さんの弟となるこの任務は、比較的スムーズに始まった。
恐れていたようなイレギュラーは起こらず、緊張は次第に解けていった。

僕はいつも兄さんを見ていた。

そう、任務だから。

監視人だから。

僕の視線に気づくたび、兄さんは僕を振り返る。

そのことが不思議だった。

何故?

長年訓練を受けて来た僕の視線に何故兄さんは簡単に気づけるの?

そして、何故そんなに優しく笑ってくれるの?

僕は監視人なのに。



そのわけには間もなく気がついた。

僕が向ける視線は暗殺者のそれではなかったのだ。

信じられなかったけれど、僕のそれは、兄を慕う弟のものだった。


この人を見ていると幸せ。

見ているだけで幸せ。

言葉など無くても、その瞳に見つめられるだけで、心が温かくなっていく。



初めて得た偽者の家族は本当に優しかった。

取り込まれてはいけない。そう思う心とは裏腹に、僕は彼にどんどん惹かれていった。

兄さんに触れられるたび、その優しさが心に染込んでいった。

もうどんなに洗っても取れないぐらい、それは僕の心の奥に入り込んだ。



この時間が永遠であればいい。

たわいないお喋りを繰り返すこの時間が。


この時間が永遠であればいい。

兄さんの柔らかな手がそっと僕の頭を撫でてくれる時間が。



僕は覚えていないぐらい過去にも、こう願った事があるのかもしれない。

僕のギアスは体感時間を止める。



僕は、僕がギアスを授けられた時の事を覚えていない。

でもきっと、留めておきたい何かがあったのだ。


結局その思いは利用され、僕は暗殺に向いた能力者として育てられた。

でも、この能力は、本当は人を傷付けるための能力ではないのではないか。

優しい時間を留めたい。

ただその思いから生まれた力ではなかったのか。

そんな事を思うようにになった。



月日が過ぎ、僕と兄さんは、益々兄弟らしくなっていった。

僕らを見て、血の繋がっていない兄弟だと思う奴は誰もいないだろう。



一緒に料理をした。

人を刺し殺す事しか知らなかった僕の指は、いつの間にか良い香りの、美味しい料理を作れるようになっていた。


一緒に猫の世話をした。

動物は僕を恐れて決して近づいてこなかったのに、兄さんが拾って来た捨て猫は、不思議そうに僕の手をぺろりとなめた。
寮はペットの飼育を禁じられているから、結局よその家に貰われていったけど、寂しくなって二日ほど兄さんと一緒に落ち込んだ。


兄さんに勉強を見てもらった。

僕は響団では優秀と言われていた方だけど、教科の内容があまりにも違って苦労した。
それでも1年で追いつけたのはきっと兄さんのお陰。

一緒に掃除をしたり、洗濯物を干したり、あてもなく町を散歩したり・・・僕らは本当の兄弟のように過ごした。

だからなんだろう。

例えこの瞬間が偽りであったとしても、重ね、連ねていけば、いつか本物になるのではないか。
そんな夢を見た。

兄さんの側こそが僕の居場所。

心安らぐ僕の場所。

誰にも渡したくなかった。

その場所が、ナナリー・・・あなたの本当の妹の場所であっても。


失いたくなかった。僕が始めて手に入れた家族を。



ねえ兄さん。

覚えてる?

僕は忘れないよ。

あなたと過ごしたひと時。

それはほんのひと時の幻。

偽りの魔法の時間だったのかもしれないけど、

僕にとっては永遠にも等しい、かけがえの無い時間だったんだ。


・・・・・・だから、兄さん。あのロケットと共に持って行ってもいいよね。

あの日々の真実を。幸せを。



ずっと一緒にいるという約束は果たせなくなってしまったけど、それでも僕は兄さんの事を想い続けるよ。

ありったけの心を込めて、僕は鳥となって兄さんのそばに行き、兄さんの幸せを祈っているよ。

ずっと。

ずっと・・・。


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女性スタッフありがとう!!!
泣けてしょうがないけど、改めてロロは兄さんに出会えて本当に幸せだったんだなぁ・・・と思いました。
エンドレスで特典の音声だけを聞きながら書きました。
ロロ~!!うちのパラレルでは絶対に幸せにしてあげるよ!!!(かなり苦労はしそうだけど)

過去にクルルギ家に囚われていたルルーシュ・・・というロロの語りを聞いて、もしかしてクルルギ嫌いはこの頃から?なんて思ってしまいました。
囚われているルルーシュを自分に重ねていた所もあったのかも。(実際はクルルギ家でスザクに出会い、一瞬の幸せな時間を貰っていたけれど。)


前回フリーイラストを持ちかえらせて頂いたなぎーの。さんのもう一つのブログで特典映像の画像つき超詳しいレビューが載ってましたのでご紹介します。

なぎさの『……』←こちらです。
他にもギアス関連の情報が詳しく載っていますのでいつも参考にさせていただいています♪

イラストは円形ツールと直線ツールを使ってみたくてこういう絵になってしまいました。
ロロはイラドラのロロに似せようと努力はしてみたんだけど・・・そう、努力だけは・・・という感じです
とにかく時間が無かったので今回は下絵から仕上がりまで2時間かかっていないかも。
ごめんよロロ~!!
文字もアレしか出来ませんでした・・・


あと、これと対になるルルからの語りを同時アップしようとして間に合いませんでした~
明日早朝起きられたらこっそりUPしてるかも?
ちょっと不調なので起きられないような気もしますが・・・。

拍手、コメント、ありがとうございました♪
とっても励みになります返信はこちらから♪



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