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湖面3部 緊急事態編 その7
2008年10月08日 (水) | 編集 |
「来る・・・って、ウチにですか!?」

「そうだよ。窓から入るから、帰ったらすぐ君の部屋の窓、ロックを外して。」

「・・・・・・・・・。」

「今日は君の部屋に泊めてよ。君の部屋からルルーシュの様子を伺いたいんだ。彼は芝居が上手だし、画像からだけじゃ気配までは読めないからね。」

けっ。

何が気配だ。気配の前に空気読めるようになるのが先だろ。

しかし、もう今のクルルギにはあの時の柔和さは無い。
・・・なんか断りづらい雰囲気だ。



「君の部屋が最適なんだ。
・・・まさか駄目とは言わないよね。」

「い・・・・・・イエス・・・・・・マイロード・・・・・。」


どうしよう。

まさかクルルギが僕の部屋に来るなんて。

いつもの塵一つ無い美しい部屋になら「ええ、どうぞ。」と笑って言えるけど、今の僕の部屋には高く積まれたアレやらベットの下にぎっしり詰まったソレなどがある。


まずい・・・。
アレもソレもまずい。
単品でもまずいのにセットで見つかったら言い訳不可能だ。

きっと真面目に任務をこなしてないと思われて僕は首になるだろう。

ああ、こんなことならアレもソレも鍵を爆破してでもヴィレッタ先生の部屋に隠しておけばよかった!!
自分のお人よしさと真面目さが憎い!!!





家に帰ると兄さんが心配そうに玄関前で待っていた。

クルルギは途中から木陰に隠れて待機している。

そして僕が兄さんの気を引いてる間に窓から忍び込む事になっている。



「お帰り、ロロ。」

兄さんの優しい顔を見ると思わず涙がにじんだ。




・・・心配かけてごめんね。

こんな・・・任務に逆らえない弟でごめんね。
あなたの全てを守ってあげげられないふがいない弟でごめんね。



「ほら、そんな顔しない!怒ってるわけじゃないんだ。ただ心配だっただけ。さ、食事にしよう!補習お疲れ様!!」

そう言って兄さんは僕の頭にポンポンと手を置いてくしゃっと撫でると僕の手を引いていく。

・・・兄さん。本当にごめんなさい。

僕はうつむいた顔を上げる事が出来なかった。



着替えるからと兄さんに言って一旦自室に帰り、窓のロックを外す。
驚いたことにクルルギはもう窓の外にいて、猫のような俊敏な動作で音もなく入り込んできた。

「・・・懐かしいな。ナナリーの部屋、久しぶりに来たよ。この部屋は監視対象外だから見ることは無かったけど、彼女が住んでいた時からあまり雰囲気も変わってないんだな。」

部屋をじろじろ眺められると生きた心地がしない。
それにナナリーの部屋と言われてズキンと心が痛んだ。

「この積み上げてるダンボールは?」

・・・き、来たか!!その質問!!


「え!・・・その。会長の考えたイベントで使うんで預かっているんです。」

ああ。とうとうウソをついてしまった。中身を見られたら偽造罪で僕は終わりだ。
しかし、この尋常でない数のビールを見つかっても結果は同じだ。


「ああ、会長の!僕も去年はダンボール箱5箱分七夕の飾りを宿題として作らされたっけ。相変わらずだなぁ。君も大変だね。」

「ええ。まぁ。・・・そうですね。」


どうやら無事ごまかせたようだ。良かった。

「じゃあ、夕飯を食べに行かなきゃいけないから、行ってきます。なるべく早く戻ってくるつもりですが暇だったらイヤホンしてテレビでも見ていてください。」

そう言って出て行こうとしたら、また手首をつかまれた。
ギアスをかけて振りほどくのは簡単だけれど、そうもいかない。

「・・・・・・何かまだ御用ですか?」

怪訝そうに訪ねると奴は言った。

「夕食、僕の分もこっそり持ってきてよ。」

え!?何それ????
うちの夕飯をたかる気???

お前ラウンズだろう。何も家計ギリギリの一般庶民のうちのご飯をたからなくてもいいじゃないか。
それにうちのご飯は兄さんが僕のために心をこめて作ってくれてるんだ。
誰がお前なんかに。


「・・・では高級レストランから司令室に出前を手配します。他のメンバーがクルルギ卿をおもてなし致しますのでそちらでお食べ下さい。
・・・それとも、車で好みの食事処まで誰かに送らせましょうか?」

いくらでも経費で手配してやるから帰って機情のアホどもと食べやがれ。

そう思うのにクルルギは静かに首を振った。


「・・・ロロ。僕はね、ルルーシュの作った夕飯が食べたいんだ。これは上司としての命令だ。持ってこい。」


くっ・・・。なんて嫌な奴なんだ。
自分が売った元親友の作ったご飯を食べたいなんて面の皮が厚すぎだだろう。
そりゃ兄さんの作った料理は天にも昇る美味しさだから食べたいのはわかる。
でも、あれは全部僕のなんだ。
今すぐ暗殺してやりたい。
そして切り刻んで鍋でぐつぐつ煮てやりたい。

しかしここは兄さんと僕の明るい未来のために我慢だ・・・。


「あの・・・お言葉ですが、僕が食べないとルルーシュが心配しますのでお分けできません。任務に差し障ります。カレーとかだったら余分に作っているから可能ですけど・・・。」

「シチューだよ。このニオイ。分けれるよね?僕お腹すいた。持ってきて。」

「はぁ・・・。分かりました。」


心の中は煮えくり返っていたが僕は渋々返事した。


権力をかさにきて人ん家にあつかましくあがりこんだあげく、この態度。
さっきの茶菓子をちゃんと食べておかないから腹が減るンだよ!!
せっかく手間暇かけて作ったのにほとんど残しやがって。


しかし、ラウンズの言う事には逆らえない。
僕はため息をつきながら部屋を後にした。










スザクはロロが部屋を出て行く後姿をじっと見送った。
今のところ怪しいそぶりは無い。

しかし、だからと言ってルルーシュの記憶が戻っていないとは言い切れない。
芝居に長けた彼のことだ、ロロを騙して丸め込むぐらい造作も無い事だろう。

・・・しかしプライドの高いあいつはロロが偽者だとわかったら心の中では許しはしないだろう。
ルルーシュの食事を食べてみて、前に学生としてご馳走になった時と同じレベルの美味しさならロロへの愛情もとりあえず本物と思っていい。
でも、手を抜いた料理であれば、記憶が戻っている可能性は一気に高くなる。


ロロの足音が完全に聞こえなくなってから、機情に連絡を取り、カメラの映像を携帯に転送するよう指示を出す。


写るのは仲良さげな二人の姿。
・・・まるで、昔のルルーシュとナナリーを見ているようだった。
こうして見ていると、懐かしい子供の頃を思い出し、敵同士になってしまったことに心が痛む。
本当は誰よりも君に幸せになってほしかったのに。



「ほら、熱いから気をつけて・・・。」

ルルーシュがにっこり笑って皿を差し出すとロロが嬉しそうに「うん。」と言って受け取る。
何処から見ても普通の微笑ましい兄弟だ。
やはりまだ記憶は戻っていないのだろうか。



「ロロ・・・今日はハーブを変えてみたんだ。わかるか?ほら、あ~ん。」


は?あ~ん???
ルルーシュ、君は16歳の弟相手に何をやっているんだ・・・。


しかしロロも当たり前のように口を開けて美味しそうに食べる。
ロロ。随分幸せそうだけど、それも任務の一環なのかい???



「兄さん、一口じゃわからないよ。ね、もう一口頂戴?」

「ああ、ロロは甘えん坊さんだな。ほら、あ~~ん。」


・・・なんだ。このとてつもなくキショイ兄弟は。見ちゃいられない。
何だか気分が悪くなってくる。


正視に堪えないので、ロロを脳内で無理やりナナリーに変換する。
そうすると不思議な事に当たり前の事の様に見えてくる。

・・・・・・・ま、ルルーシュのすることだしな。こんなものか。
変換後の映像で見ると、そう変でもない気がする。


「兄さん、まだわかんない。もっと食べさせて♪」

甘えたような口調でねだるロロが可愛くてたまらないというように、ルルーシュがロロの頭をクシャリとなでながらせっせとシチューを口に運ぶ。

まだやるか。
脳内変換にも限度がある。


前言撤回。普通の微笑ましい兄弟ではない。
異常でキショイ兄弟だ。



そういえば報告書にあった。

『ロロは特殊な環境に育ったため、ルルーシュとの兄弟関係に多少の勘違いや誤解などあるようです。しかし今のところ任務に支障はありません。』と。


どういう特殊な環境に育つとこうなるんだろう?
確か暗殺者を育てるための特殊な組織に子供の頃からいたと聞いたが、そこの暗殺者は皆とろけそうに幸せそうな顔でお互いご飯を食べさせあうのだろうか???
そういう教育方針なのだろうか?
日本男児の僕にはサッパリわからない。

しかしロロのあの幸せそうなこと。
まさかとは思うが・・・もうルルーシュに篭絡されているんじゃないか?

映像だけではわからない気配を探るため、そっと部屋を抜け出し、リビングのドアに耳を当てる。
聞こえてくるのは楽しげな笑い声。
優しい声音。

気配を探るが不穏なものは全く無く、はぁとが飛び交っているかのようなラブラブな空気が伺える。


・・・・・・ルルーシュ。

君は。

僕がユフィを失って苦しんでいるというのに。

戦場で血を流して戦っているというのに。

・・・こんな平和な場所で偽弟と幸せそうに暮らしているんだね。

許せない。

・・・・・・絶対に許さない。



              その8に続く


SE5、二コ動に上がってましたね♪
CたけられたC.C  最後の方は微妙でしたが面白かったです♪
ロロの出番は多くは無かったですが、有能ぶりとクロロぶりと兄さんLove全開が拝見できて楽しゅうございました!!!!
兄さんと仲良さげだったのもポイント高いです。
ポジション的には親衛隊長ですよね?この時も。

おでん屋の方もキャラ崩壊は凄かったですが、そこを突っ込まなければ楽しい作品でした♪
・・・しかし、スザクに引かれるほど悪どいナナリー・・・凄すぎです。カグヤも。あ、カグヤはアレでも違和感ないかな?

ナナリーソングは可愛く前向きさが伺えました。
お兄様を失ってもう立ち直れないんじゃないかと心配しましたが、女は強いですね
でもきっと一生お兄様を思いながら頑張って優しい世界を作るために生きていくのでしょうね。

次回のSE6で最後らしいですが、今度もロロがいるといいなぁ・・・。
そして、最後ぐらいはしんみりと心に染みるようなお話を聞いて見たい気もします。(もちろんロロで。NTみたいなお話を希望)



これでまたしばらくはSS書いていけそうです♪♪♪←すっごい現金ですみません



遊びに来て下さった皆様、拍手、コメント下さった皆様ありがとうございました!!!
すっごく励みになります♪♪♪

お返事はこちらから


なぎーの。様

こんにちは♪
遊びにいらして下さって嬉しいです♪♪

>ロロたん、踊っちゃったんですか?!・・・映像で見てみたいですねv

踊っちゃったんです。兄さんのために。
ロロは可愛いから何着ても似合いそうですが、個人的に着物大好きなので着てほしいです。
外人さんの着物姿って華やかで実は日本人が着るよりゴージャスだったりするし、小説版でルルが着物で女装して初詣に行っていたしロロもやっていいよねっ!!
映像で見れたら私も飛び上がって喜んじゃいます♪♪♪

ロロ不足・・・やはりつらいですよね。
過去の人にしたくは無いし、愛はまだまだたっぷりとあふれるほどあるんですが、お話が思い浮かばなくなってきたらもう休止しかないかなぁ・・・なんて。
でも、なぎーの。さんもまだまだ頑張るみたいだし、SE5も聞いてちょっとロロ不足を解消できました!!!もう少し続けていけそうです♪
なぎーの。さんに頂いたコメントもすごく励みになっています!!
情報もありがとうございました!!!
早速探してゲットしました☆


ひづき様

例のものありがとうございました!!!
体調悪そうだったから無理したんじゃないかとちょっと心配してますが、頂いたイラストを見てビックリ!!
・・・これは時間掛かったでしょう!!
すっごく楽しくて可愛くて今から公開するのが楽しみです!!
今のシリーズに区切りが付いたら載せようと思っています。
拍手での公開も考えたけど、やっぱりブログ本体に載せたくて・・・。

冬コミ頑張ってくださいね♪
うちと同じ主婦なのに、そのパワーに頭が下がります!!!
ああ、うちも隠れじゃなかったら覗きにぐらい行けるのになぁ・・・。

今は娘が大きくなってオタクになってくれれば隠れ蓑に出来るのにとか不埒な事を考えています
長女はオタクになりそうと主人にまで言われています。次女はオタク率0パーセントでありえなさそうですので長女に期待!!


紅柳美咲 様、浅田リン 様コメントありがとうございました!!!
色々語ってくださる中から書きたいもののヒントを頂いたりしてすごく助かっています☆

りんさんからはパチンコネタを頂き、紅柳さんからは前に頂いたコメントの「社会人として・・・。」が面白かったのでちょろっと入れちゃいましたスミマセン

お二方にはコメント欄からいつものようになが~~~いお返事をさせていただいています。
いつも元気を下さってありがとうございます!!!!








コメント
この記事へのコメント
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2008/11/06(Thu) 18:33 |   |  #[ 編集]
ごはんはあげない
こんばんわ
ついにスザクにまで「きしょい兄弟」の烙印を押されてしまいましたね。

そしてロロ。自分の作ったお菓子が美味しいと思っているあたりがまたかわいいです。
お菓子食べたから兄さんのごはんはあげたくないとか予算でいくらでも食べさせてやるとか。
そういうロロがスキです。
しかし「あーん」3回・・・・

ウザクはあの兄弟の異常っぷりを見ながら「幸せそうな・・・」とか呟いてますね。
確かに本人達だけは幸せでしょう。
まわりの視覚的被害とかなければ・・・。
私はスキですが先生とかウザクにとっては「異常(にらぶらぶな)兄弟」は視覚の暴力みたいなので。

着物運動。
本当にこーどなたか時間がありそうな方に描いていただきたいですね。
あれは見たいです!イラストでもいいのですが・・・
うん。確かに動画で見たいカモ。
ギアスサーチって確かにわりとメンドクサイですよね。
でも登録サイト数はすごく多い(だって多分ギアスで一番大きいサーチ?)ので探せばあるのではないでしょうか。
あと、ロロ同盟とかで名簿見たらのってたりして。



UT様がロロ不足を補えてよかったです!
続きも楽しみです。


2008/11/06(Thu) 21:09 | URL  | 浅田リン #-[ 編集]
浅田リン 様
こんばんわ♪
昨夜は早々と力尽きて夜八時に寝てしまいましたが、夜中に目が覚めてまたコソコソ書いてますv-356

> ついにスザクにまで「きしょい兄弟」の烙印を押されてしまいましたね。

スザク、日本男児だからね。
ルルーシュが日本に来たばかりの子供の頃にも彼のヒラヒラの服にケチつけてたような・・・。

UTヴィレッタも男らしい男が好きなのでルルーシュとロロを見てこれはイカンと思っています。
あとリヴァルも。ロロがルルと二人の世界を作っていたらルルーシュに遊んでもらえなくなるし、18歳の男的には間違っていると思っています。
他の学園の人々は所詮他人事なので面白くルルロロを見守っています。

>そしてロロ。自分の作ったお菓子が美味しいと思っているあたりがまたかわいいです

ありがとうございます♪
ロロは思い込みが強く、自分が良かれと思ってした事には絶対の自信を持っています。
内心迷惑がられていても絶対気づきませんv-356
公費でちゃっかりケリをつけようとするのはヴィレッタの悪影響です。
湖面書き始めた頃は暗殺者であってもこういう黒さはなかったのに気がついたらどんどんスレていましたv-352

スザクは今幸せに飢えているし、そうなった原因のルルはやたら幸せそうだしちょっと可哀相です。ささやかな仕返しぐらいはさせてあげようかな・・・と思っています♪

>ギアスサーチって確かにわりとメンドクサイですよね。
でも登録サイト数はすごく多い(だって多分ギアスで一番大きいサーチ?)ので探せばあるのではないでしょうか。

ありました!!
・・・でも今はSE5でかなり補充できたので一気に読まずにロロ不足を長期に補うため少しづつ読んでいこうと思います♪♪ああ、楽しみ☆

ただ、あそこは開くと画面がド派手で隠れオタクの私にはけっこう心臓に悪いんです。
昼間は営業の旦那が突然帰ってくるし、夜中は私が隣で寝てない事に気づいた子供らが時々寝ぼけて起きてくるし(たまに旦那も。)
地味~で画像の無いSSサーチのほうが気楽にいけるかもv-356
でもロロのためなら新規開拓していきます!!!
あと検索やお気に入りサイト様のリンクから探す事が多いです。(検索履歴はあとで見つからないよう全部消します)
ロロ同盟はバナーを見たことがありますが、あそこからも探せるんですね。知りませんでしたv-356
いつも色々教えて下さってありがとう!!!!
楽しみがまた増えました!!!

2008/11/07(Fri) 02:44 | URL  | UT #L1ch7n1I[ 編集]
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