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永遠の時間
2009年03月13日 (金) | 編集 |
ねえ、兄さん、覚えている?僕らがはじめてあったときの事を。

色んな仕事をこなして来たけど、相手の記憶が書き換えられている。

そんなケースは初めてだった。


僕は緊張してたんだ。

あなたはゼロで・・・。

ブリタニアの廃嫡皇子で・・・。

でもそんなことより、僕を一番緊張させたのは・・・









僕には家族がいなかった。

何故居ないのか。

それを不思議に思うことすらほとんどない、任務に明け暮れる毎日。

任務。任務。任務。

それだけが僕の全てで、生きる価値。


ギアスを持っている僕に回ってくる仕事は、普通の暗殺者にはこなす事が不可能な難しいものばかりだった。

EUに加盟する小国を密かに落としてこいと言われたのはまだ10歳にも満たない頃だった。
内通者の手引きにより城内に入り、目撃者の口を封じるため、全てを無に返した。
その中には僕を手引きした者も含まれていたけれど、僕の知ったことではなかった。
だって、それも任務なのだから。


敵軍の中にたった一機で放りだされたこともある。
時を止めて撃ちまくった。

ギアスの時間が切れそうになったら、敵ナイトメアを盾にしてしのぎ、全てを殲滅した。


通常ありえないほど過酷な任務をそれでも生き延びて、破壊する事も、命を奪うことも、まるで食事をするがごとく僕の日常に組み込まれていった。


人間兵器である僕を帝国は重宝して利用し続けた。
物のように。道具のように。心など認められなかった。





そんな僕だから、ただ血が繋がっている。それだけの絆に接するのは初めてだった。

僕は緊張した。

まるで初めて敵軍の中に放り出された時のように。

打算や損得を通してしか人と繋がったことのない僕は資料などに眼を通してみてもその絆がどうしても理解出来なかった。

だけど空港まで僕を迎えにきてくれた兄さんの優しい瞳を見たとき、忘れていた何かを思い出したような気がした。

冷えた心を暖めてくれるような優しさを湛えたその瞳は一瞬にして僕の心を捉えたのだ。


僕は家族を知らない。
知らないはずなのに、兄さんの優しい瞳が懐かしかった。

ただ、僕だけを見つめ、いとおしんでくれるその瞳に魅せられた。



記憶にも無いはるか昔、僕は誰かに深く愛された事があったのかもしれない。
そうでなくては、心の奥底から揺さぶられるようなこの感覚がありえるはずがない。

その時僕は道具ではなくて、ただ、愛される存在だったのだろうか?



兄さんの弟となるこの任務は、比較的スムーズに始まった。
恐れていたようなイレギュラーは起こらず、緊張は次第に解けていった。

僕はいつも兄さんを見ていた。

そう、任務だから。

監視人だから。

僕の視線に気づくたび、兄さんは僕を振り返る。

そのことが不思議だった。

何故?

長年訓練を受けて来た僕の視線に何故兄さんは簡単に気づけるの?

そして、何故そんなに優しく笑ってくれるの?

僕は監視人なのに。



そのわけには間もなく気がついた。

僕が向ける視線は暗殺者のそれではなかったのだ。

信じられなかったけれど、僕のそれは、兄を慕う弟のものだった。


この人を見ていると幸せ。

見ているだけで幸せ。

言葉など無くても、その瞳に見つめられるだけで、心が温かくなっていく。



初めて得た偽者の家族は本当に優しかった。

取り込まれてはいけない。そう思う心とは裏腹に、僕は彼にどんどん惹かれていった。

兄さんに触れられるたび、その優しさが心に染込んでいった。

もうどんなに洗っても取れないぐらい、それは僕の心の奥に入り込んだ。



この時間が永遠であればいい。

たわいないお喋りを繰り返すこの時間が。


この時間が永遠であればいい。

兄さんの柔らかな手がそっと僕の頭を撫でてくれる時間が。



僕は覚えていないぐらい過去にも、こう願った事があるのかもしれない。

僕のギアスは体感時間を止める。



僕は、僕がギアスを授けられた時の事を覚えていない。

でもきっと、留めておきたい何かがあったのだ。


結局その思いは利用され、僕は暗殺に向いた能力者として育てられた。

でも、この能力は、本当は人を傷付けるための能力ではないのではないか。

優しい時間を留めたい。

ただその思いから生まれた力ではなかったのか。

そんな事を思うようにになった。



月日が過ぎ、僕と兄さんは、益々兄弟らしくなっていった。

僕らを見て、血の繋がっていない兄弟だと思う奴は誰もいないだろう。



一緒に料理をした。

人を刺し殺す事しか知らなかった僕の指は、いつの間にか良い香りの、美味しい料理を作れるようになっていた。


一緒に猫の世話をした。

動物は僕を恐れて決して近づいてこなかったのに、兄さんが拾って来た捨て猫は、不思議そうに僕の手をぺろりとなめた。
寮はペットの飼育を禁じられているから、結局よその家に貰われていったけど、寂しくなって二日ほど兄さんと一緒に落ち込んだ。


兄さんに勉強を見てもらった。

僕は響団では優秀と言われていた方だけど、教科の内容があまりにも違って苦労した。
それでも1年で追いつけたのはきっと兄さんのお陰。

一緒に掃除をしたり、洗濯物を干したり、あてもなく町を散歩したり・・・僕らは本当の兄弟のように過ごした。

だからなんだろう。

例えこの瞬間が偽りであったとしても、重ね、連ねていけば、いつか本物になるのではないか。
そんな夢を見た。

兄さんの側こそが僕の居場所。

心安らぐ僕の場所。

誰にも渡したくなかった。

その場所が、ナナリー・・・あなたの本当の妹の場所であっても。


失いたくなかった。僕が始めて手に入れた家族を。



ねえ兄さん。

覚えてる?

僕は忘れないよ。

あなたと過ごしたひと時。

それはほんのひと時の幻。

偽りの魔法の時間だったのかもしれないけど、

僕にとっては永遠にも等しい、かけがえの無い時間だったんだ。


・・・・・・だから、兄さん。あのロケットと共に持って行ってもいいよね。

あの日々の真実を。幸せを。



ずっと一緒にいるという約束は果たせなくなってしまったけど、それでも僕は兄さんの事を想い続けるよ。

ありったけの心を込めて、僕は鳥となって兄さんのそばに行き、兄さんの幸せを祈っているよ。

ずっと。

ずっと・・・。


02231-oo_convert_20090309105859.jpg

女性スタッフありがとう!!!
泣けてしょうがないけど、改めてロロは兄さんに出会えて本当に幸せだったんだなぁ・・・と思いました。
エンドレスで特典の音声だけを聞きながら書きました。
ロロ~!!うちのパラレルでは絶対に幸せにしてあげるよ!!!(かなり苦労はしそうだけど)

過去にクルルギ家に囚われていたルルーシュ・・・というロロの語りを聞いて、もしかしてクルルギ嫌いはこの頃から?なんて思ってしまいました。
囚われているルルーシュを自分に重ねていた所もあったのかも。(実際はクルルギ家でスザクに出会い、一瞬の幸せな時間を貰っていたけれど。)


前回フリーイラストを持ちかえらせて頂いたなぎーの。さんのもう一つのブログで特典映像の画像つき超詳しいレビューが載ってましたのでご紹介します。

なぎさの『……』←こちらです。
他にもギアス関連の情報が詳しく載っていますのでいつも参考にさせていただいています♪

イラストは円形ツールと直線ツールを使ってみたくてこういう絵になってしまいました。
ロロはイラドラのロロに似せようと努力はしてみたんだけど・・・そう、努力だけは・・・という感じです
とにかく時間が無かったので今回は下絵から仕上がりまで2時間かかっていないかも。
ごめんよロロ~!!
文字もアレしか出来ませんでした・・・


あと、これと対になるルルからの語りを同時アップしようとして間に合いませんでした~
明日早朝起きられたらこっそりUPしてるかも?
ちょっと不調なので起きられないような気もしますが・・・。

拍手、コメント、ありがとうございました♪
とっても励みになります返信はこちらから♪



なぎーの。様

フリーイラストありがとうございます!!
飾るの楽しかったです♪


>合コンパニック☆ キャラ別の裏話は、かなり面白いですね♪ 今回は、ナナリーの思い込みの激しさがツボでした☆ 

ありがとうございます♪

>ヴィレッタ先生に、ロロの写真見せてもらったり生い立ち聞いたりして、運命とか言ってるあたり、完全に恋に恋する乙女になっちゃってますね♪ でも、あの二人が相思相愛(でもソッチの気ナシ)と知ったら、全力で割って入ってくれそうで・・・楽しみです☆

う~ん、どんなデートになるんでしょうね
結構ドキドキはらはらな感じかも?
いつか機会があったら二人のデートも書いてみたいです♪


 >イラストの展示、ありがとうございました~♪・・・とても大きく展示されていて、嬉しいのと同時に、照れくさいカンジもあったり(汗 私のイラストが、少しでも参考になってくれれば、嬉しいです・・・私も勉強中の身ではありますが☆ また、何かの記念のときには、フリーイラストとか考えてみます♪ それではv

大きく展示しましたよ♪
だってその方が隅々まで見れますもの~!!
次はぜひロロを!!

私自身の方はだんだん諸事情によりブログの維持が難しくなってきましたが、もし休止になっても読む方までやめるつもりは全く無いので見に行かせていただきます♪♪♪

あと、なぎーの。さんのもう一つのブログも勝手に紹介してしまいました
先にコメントしに行ってお知らせしようと思ったのですが、諸事情で行けませんでした。
今から行ってきます!!


浅田りんさま、紅柳美咲様、コメントありがとうございました~!!
いよいよブログ運営が厳しくなってきましたが、とても励まされます!!
コメント欄からなが~いお返事をしております♪
コメント
この記事へのコメント
こんばんわ
今回は振り返るシリアスSSですね。
7はロロ特集っぽかったとききました。
オススメのブログを見てみましたが、ルルの声が出るマグカップというのがすごく・・・すごーく興味を惹かれました。
でもアレ使ってるの見られたら知り合いからは引かれますよね。
個人的にはすごく惹かれるのですが。

イラストのロロもSSの内容にあわせてさみしくて悲しい感じのものになっていて、やっぱりUT様すごいなーと。
進歩早っ。
ベタ塗りじゃないから水彩で塗っているみたいで不思議です。

ロロはルルによって人間らしい感情を持ったのがすごくよくわかるお話で、ロロにとってルルがすべてだというのが痛いほどわかりました。

これはやはりルルバージョンもあるのでしょうか?

2009/03/13(Fri) 19:52 | URL  | 浅田リン #-[ 編集]
Re: タイトルなし
おはようございます♪
コメントありがとうございます☆

> 今回は振り返るシリアスSSですね。

そうなんです。久々のシリアスです。
何ヶ月ぶりかしら~?

> 7はロロ特集っぽかったとききました。

その通り!!
・・・で、意を決してDVD7買ってしまいましたv-356(これまた隠しに隠してますが。)


> オススメのブログを見てみましたが、ルルの声が出るマグカップというのがすごく・・・すごーく興味を惹かれました。
> でもアレ使ってるの見られたら知り合いからは引かれますよね。
> 個人的にはすごく惹かれるのですが。

私もね、いいな~と思いながら見てました。
ああいう面白いの大好き!!
・・・でも買えないのでああいう詳細に紹介してくださってるブログを見て満足してます♪

>
> イラストのロロもSSの内容にあわせてさみしくて悲しい感じのものになっていて、やっぱりUT様すごいなーと。
> 進歩早っ。
> ベタ塗りじゃないから水彩で塗っているみたいで不思議です。

逆にセルっぽいのが出来なくて・・・昔人間なのでソフトを使ってもアナログと同じようにしか出来ないんです~v-356
本当はこまかくレイヤーに分けて色ごとに塗るようなのですが(←ネットで調べたお絵かき講座ではそうなっていた)、それだとすご~く時間がかかってとても出来ないのでつい楽な方に流れてしまいます。
でも褒めてもらえて嬉しいです♪

>
> ロロはルルによって人間らしい感情を持ったのがすごくよくわかるお話で、ロロにとってルルがすべてだというのが痛いほどわかりました。

ルルが全てという感じに書きましたのでそう思っていただけて嬉しいです♪

>
> これはやはりルルバージョンもあるのでしょうか?

一緒にルルバージョンもUPしようとして失敗しました。
金曜日は唯一午前中用事の無い日のはずだったのに、ミルキー噛んだら歯に詰めてあった銀が取れちゃいました・・・んで、即歯医者に行く羽目にv-12
忙しいときって何でこう余計なのまで増えるんでしょうv-356しくしく。
2009/03/14(Sat) 03:40 | URL  | U.T #L1ch7n1I[ 編集]
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