FC2ブログ
スポンサーサイト
--年--月--日 (--) | 編集 |
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
下僕兄さんと僕 その6
2008年07月25日 (金) | 編集 |
「兄さん・・・もう一つ大事なお願いがあるんだ・・・。」

申し訳なく思いながら見上げると、兄さんは、

「何でも聞いてやる!!お前のためなら世界征服だってなんのそのだ!!!言ってみろ!!!」

と先ほどの弱々しさとは真逆に熱く叫んでくれる。


イヤ・・・世界征服なんて・・・そんな大それた願いは僕持ってないはず・・・。
それより、このフロア、僕たちだけでよかったね・・・。
人がいっぱいいたら、不審者と思われて逮捕され、僕の夢も終わっているところだよ・・・。

僕の願いはほんとうにささやかなものだ。



「あのね、兄さん。」

おずおずと言い出す僕を兄さんがじっと見つめる。

「よっちゃんイカが食べたい。あと、きなこ棒と色の付いた体に悪そうな粉のジュースと、酢昆布が食べたいんだ・・・。」




「・・・・・・は?」

「・・・だから、駄菓子が食べたいんだ、僕。」

日本に来たからには食べたいものが僕にはあった。
それが駄菓子。

アレは遡る事4年前。
響団でちょっと暇で、体もこんな風でなかったとき、瀕死のギアスユーザーの介護を命ぜられた。

名前はもう忘れてしまったが、彼は僕より1歳上で、日本での使命を失敗し、重症を負って帰ってきた。
ギアスもちの暗殺者が返り討ちにあうことはめったに無い。
あるとすれば、対象に懐柔され、反撃される時だけだ。

彼のギアスは『警戒心の無効化』だった。

彼が、ナイフを持っていようが、銃を持っていようが、対象者は彼を全く警戒しない。
僕と同じく暗殺向きのギアスの持ち主だ。

ギアス持ちの団員が失敗して重症を負った時は普通ギアス持ちの手空きのものが介護する事になっている。
そんなわけのわからない規則作らなくてもいいと思うんだけど、V.Vはギアスユーザーに任務の厳しさを見せつけ、油断したり、対象者にたぶらかされたらこのようになると心に刻み付けたいらしい。

手空きの者となると、自然と幼い者が受け持つ事になる。
その時の僕は12歳だった。

彼は恨み言のような事は何も言わなかったが、

「よっちゃんイカが食べたい・・・。きなこ棒・・・。色のジュース・・・・・・。」

と、知ってるだけの駄菓子の名をつぶやいて死んでいった。

実は彼の暗殺対象者が子連れで、近づいてきた彼にも持っていたお菓子をたくさん分けてくれたそうだ。
流石『警戒心の無効化』ギアス。なんとうらやましい。

結局彼は対象者を殺せず、ギアス範囲外のSPに撃たれてしまったのだ。

あまりカッコのいい話ではないが、僕たちの普段の食生活は栄養重視の味気ないものばかりだから、任務で失敗するものの98パーセントは食べ物がらみらしい。

とくに菓子は教団では出ないので、憧れの品だ。
3年ぐらい前にも対象者をつけていった先にケーキ屋があり、ショーウィンドウにへばりついているうちに対象者を取り逃がすというヘマをやったギアスユーザーがV.Vからこっぴどくお仕置きされていた。
でも、もう僕には関係ない話だ。

どうせ僕はもうすぐ死ぬのだから、死因はギアスの使いすぎでなく、菓子の食いすぎでいい。
コレなら幸せな人生だと微笑んで死ねそうな気がするんだ・・・。



「ロロお前・・・『幸せな人生だと微笑んで死ねそうな・・・。』って・・・・・・・。」



目の前に海よりも青い顔をして呆然としている兄がいた。

あれ?僕、何か口に出しちゃってた?
ま、いいか。夢だし。

兄は展望フロアに備え付けてあるコイン式のパソコンまですっ飛んでいくとなにやら検索していたが、頭を抱えてうめいた。
それから、

「はっ!!こういう時こそ友達だ!!!」

そういうと携帯を取り出して何処かに電話をかけようとしたが、かからなかったらしく、忌々しげに床に放り投げた。

壊れるよ・・・兄さん。

それから猛烈な勢いで備え付けのパソコンのキーボードをたたく事1時間。

「よし!!!」

なにやら会心の叫びを上げると携帯を拾い上げ、誰かに電話した。
そして、僕に向かってにっこりと美しく笑うとまたまた僕を無駄に抱きしめた。

家族として喜びたい気持ちがあるけど、やっぱり暑い。

「大丈夫。お前の願いはかなうからな。あと数時間後にはお前によっちゃんいかを食べさせてやる。だから死ぬなんていうな。」

ほうほう。手に入ったか。
ブリタニア占領前はポピュラーな駄菓子だったらしいが、占領後は超レアな品となっているらしいのにすごいものだ。だてに戦前から日本に住んでいない。
しかし、一体誰に頼んだのだろう?

ま、そんな事どうでもいいか。夢とはいい加減なものなんだから。

僕はまた兄さんに背負ってもらい、階段を1時間かけて降り、電車を乗り継ぎ家に戻った。
ちょうどその直後、バイクの音と共に山のような駄菓子が送られてきた。

ああ、もう死んでもいい!!!

昼食いらないからと言い、
僕は食べて食べて食べ続けて、おなかを壊しても更に食べ続けた。
兄さんが必死で残りは明日食べるよう説得を試みたが、

『とめたら今すぐ死んでやる。』
と言って食べ続けた。本当にごめん、兄さん。

だって、この夢に明日があるとは思えないもの。やりたいことは今日やっとかないと。


その時呼び鈴が鳴ってヴィレッタ先生が青ざめた顔で現れた。
そして強引に地下の司令室に連れて行かれた。

僕の夢なのにひどい。
まだ全部食べてないのに。


がっかりしているとヴィレッタ先生から携帯を渡された。
発信者は・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・クルルギ・・・スザク・・・・。

僕の上司でナイトオブセブン。

「くぉらああああ!!!!ロロ野郎!!!一体貴様はルルーシュに何をお願いしたんだ!!!!」

「は?何って、駄菓子が食べたいって言っただけですよ?」

このイレブンのナイト様は頭がおかしいらしい。
駄菓子くらいで何を見苦しく騒いでいるんだ。お前も食べたかったのか?
でも駄目だよ。
アヴァロンで飛んできたとしても、着くまでに僕が一つ残らず食べちゃうもんね。

「貴様・・・駄菓子はこの際どうでもいい!!
ルルーシュが皇帝からの専用電話の番号を知るために王都のメインコンピューターをハッキングしたのを知っていて落ち着いているのか!!!!!

今こっちの技師たちは大パニックになっているぞ!!!!」

「へー・・・。」

「へー・・・じゃない!!!スーパーコンピュータのプログラムを組みなおすのに一体いくらかかると思っているんだ!!!軽くエリア11の3年分の国家予算が飛ぶんだぞ!!!!
あああ!!!僕はもう気が狂いそうだ!!このお金でどれ程のイレブンがすくわれるのか!!!」


げっ・・!!



・・・・・・・確かに僕は頭のいい兄がほしいと思った。(その3参照)

学園一の天才だったらカッコイイな~なんて思って、そんな兄であるよう願った。

だけど、王都のメインコンピューターの厳重なセキュリティーを1時間で破ってラウンズの皇帝専用携帯番号を割り出すような超ド級犯罪行為が出来るほど頭いい兄を願った覚えはない。

どうも兄は通販でよっちゃんイカが手に入らないと知るや、友達と信じているスザクに電話をしたようだ。でも通じなくなっていたので絶対にすぐつながる皇帝専用番号を知るためハッキングしたと言うことか。

一応兄さんは記憶操作でクルルギ卿の事はまだ親友と思っているし、ニュースとかでクルルギ卿がラウンズになったのも知っている。

皇帝に兄さんを売っちゃうほど兄さんを憎んでいるクルルギ卿だけど、親友としての演技をしなければならないので怒りながらも菓子の手配をしたようだが、その怒りを僕にぶつけられても困る。

コレは本当に僕の夢なんだろうか?
何だか自信がなくなってきた・・・・・・。


とりあえずラウンズの上司には逆らえないので(僕の夢のはずなのに)悔しいが、平謝りしておいて、今までの給料とこれからの給料の8割を出す事で何とか許してもらった。
どうせ給料なんか使わないからいいんだけど、僕の見たいのは幸せな夢だ。
イヤな事はさっさと忘れて次にいこう♪♪




続く・・・。



ギアスR2 Sound Episode2、買われる方が多いみたいですね。
私はちょっと様子見なのですが、ロロソングがすばらしいらしいので、ニコ動で探してみました。
ドラマの方は残念ながら無かったのですが、これまたすばらしいみたいで心がぐらぐら揺れています

今年は義母の調子が悪く何度も里帰りしたので超貧乏。(多分この夏で100万ぐらい使うのではでも、女手、私しかないし、お義母さんいい人なんですよね・・。)
多分また何回も帰ると思うので節約もしたいしな・・・。

19話見て耐えられなかったら遠くのTUTAYAに駆け込んでみます

コメント返信はこちら↓










めかりん様

また感想いっぱいありがとうございます♪♪
とってもとっても励みになります!!

スーツロロ、スルーされたのは痛かったですね。あの後どういう経緯があってヘルメット服に着替えたのか気になってたまりません。
それにしても、16歳であのしっかりさ。

私が16歳のときは恐ろしいほどアホでした。(あ・・・今もですけど)
やっぱりカッコイイ、ロロ!!!!

言われてみればアレ以来ロケットを触ってるシーンが出てきませんね。
凄い観察力です!おみそれしました!!!ロロへの深い愛を改めて感じます!

小説の感想、ありがとうございます♪♪
とっても嬉しいです☆

もともとこの話はルルがロロにひどかったのでちょっと困らせてやろうと思って書き出したのですが、さすがに土下座&踏まれ&裏切られルルを見るとかわいそうになって、内容はずいぶんソフトになりました。元々ルルの事も大好きだし。ハッピーエンドまで頑張りますのでまたいらしてくださいね♪
あと、ご迷惑でなければ、うちとリンクしてくださいませんか?
UTはたくさんのロロ好きさんとお友達になりたいです!!!
これからも一緒に語ってくださると嬉しいです♪

コメント
この記事へのコメント
食うぞ~!
こんばんわー
たべもの
そして運動。
体力のないにいさん にタワー昇らせるかロロ!
いや、君最高!
そしてルル!
何?ルル
さすが稀代のテロリスト!
かわいい弟のためとなるとやることが違う!
いい味だしてますよね。
そしてスザク・・・。
スザクもいいですね。
あのキレっぷりが。
ルルにあたるわけにもいかずロロに。
今回も楽しく読ませていただきました。
2008/08/06(Wed) 22:46 | URL  | 浅田 リン #-[ 編集]
こんばんは、小説読みました^^
ロロがルルにお風呂に!すみません、、いけない方へ妄想が(笑)
駄菓子をねだってかわいいです。食べている姿が、きっとかわいらしいだろうな~~。
よっちゃんイカ(笑)おもしろいですね。
本編外道ルルだから本当にわがままいっぱい言って困らせてやってください。
でも、このルルらしい優しさが良いですね。
この、ニコ動画よいですねー!!
画像素敵だし、流れ文字もおもしろくて最高です。
色々、お家が大変そうで、お忙しそうですが更新も楽しみにしております。^^
2008/08/07(Thu) 00:49 | URL  | RUI #SFo5/nok[ 編集]
浅田 リン 様
うちのロロはNT質問からの勝手な妄想により、食べ物にすごく執着する性格となっていますv-356
車椅子の体となったからには普通では言えないようなお願いをいっぱいさせたいと思っています。
・・・が、ルルが踏まれて、しかもシャーリーの事もロロのせいにせず自分のせいだと言ったので、ひど~~~いお願い数話吹っ飛びましたv-356

でもリンさんが楽しく読んでくださって嬉しいです♪♪
リンさん自体がすごく面白い方なのでほんと、嬉しい~!!
とっても励みになります♪♪♪
2008/08/07(Thu) 12:27 | URL  | UT #L1ch7n1I[ 編集]
RUI 様
うちはいけない方に行きそうなお話しをあえてお笑い系に転換してるブログですが、それをまた転換してくださっても全然OKですよ♪
私も読みには行っちゃうほうなのでv-356
RUI様のところのロロは色っぽいですよね~!!ドキドキしちゃいます♪
可愛くて美しい!!!!!
いつも楽しみにしています☆

ルルはロロに振り回されて忙しいぐらいで調度良いと思います♪
ルルは暇になると?ろくな事考えないから。
世界の危機より家庭内の危機の方で頑張って欲しいです!!
2008/08/07(Thu) 12:37 | URL  | UT #L1ch7n1I[ 編集]
コメントを投稿
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。