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最終回
2008年07月25日 (金) | 編集 |
解任・・・。
その言葉に僕は世界が終わってしまうかと思われるような衝撃を受けた。
でも、結局僕は解任されなかった。


上司のクルルギ卿は僕の後任を探して十数人の有能な少年に打診してみたようだが、

『弟役は定期的に兄の膝の上で幼女アニメを見て一緒に感動して滝涙を流さなければいけないらしい。』

という噂が流れたらしく、一人残らず、

「それが任務であってもお断りします。降格処分にして下さい。」

と断ってきたようだ。ヴィレッタ先生が最近の少年情報員は根性無しばかりだとぼやいていた。
結局弟役のなり手が見つからなかったため、禁酒の誓約書を出して僕は再び任務を継続する事になった。

やったー!!今後も今まで通り過ごせば弟役は永遠に僕のものだ。
兄さんの良い所は僕だけが知っていたらいいんだよ♪
これからは兄さんの悪い噂でも流しまくるか。

そうして幸せな8ヶ月が過ぎた。
奇跡なんか信じていなかったが、兄さんのマッサージが効いたのか、クララの立ち上がるシーンに洗脳されたのか、僕は一人で立ち上がれるようになった。
その際もちろんアニメのシーンのように二人で手を取り合って滝のような涙を流してハイジごっこをした。(ふふふ。僕以外に弟役に挑みたい者なんてもはや現れないだろう)

それから毎日少しづつ兄さんと歩く練習をし、更に4ヶ月経った頃にはそれなりに歩けるようにさえなり、毎日楽しい日々を過ごしている。

兄さんは僕の歩く練習に暇さえあれば付き合ってくれ、時々やっていた賭けチェスにもまったく手を出さなくなった。
進路調査票にはアッシュフォード大学の福祉科に進みたいと書いて出したそうだ。
今は足の不自由な人がどこでも歩けるように、薄型歩行介助スーツの開発に取り組んでいる。
僕はそれを試着して協力しているけれど、この分なら実用化はもう間もなくだろう。

それに、僕が歩けるようになってから、兄さんは僕を連れて頻繁に障害のある人の暮らす施設を手伝うため慰問に出かけるようになった。
行くといつも僕の周りに人だかりが出来る。僕の歩けるようになった体験を聞くと元気が出るんだって。僕も兄さんを手伝って福祉の道に進みたいなあ。

今更ちょっとぐらいいいことをしたって、多くの人の命を奪ってきた僕の罪が許されるとは思わない。
自分が死にかけて初めて僕は『人の死』というものを理解した。

怖くて、苦しくて、思い描いていた夢を奪われ、そして何より、大好きな人と強制的に別れねばならないのが、死だ。

僕がギアスをかけると対象は逃げもせず、悲鳴も上げず事切れる。
だから分からなかった。
死んでいく人の無念な気持ちが。
なんて事をしてしまったのだろう。あの人たちにもきっと夢もあり、大切な人もいただろうに。

それがはっきりと分かった時、僕はカメラの死角に兄さんを呼び、思い切って僕の正体と任務を告白した。
これで兄を失ってしまうかもしれないという恐怖に声が震えたが、そうなっても仕方ない。
殺してしまった人たちに償うためにも僕は兄さんにだけには正直に言わなければいけないのだ。

兄さんは最初笑うばかりで信じようとしなかったが、僕の皇帝直属のものだけが持つ事のできる紋章の入ったIDカードと作戦の資料の一部を見て流石に信じた。

その頃ちょうど赴任してきたナナリー総督が兄さんの本当の妹である事も伝えた。
兄さんは渡したファイルの中のナナリー総督をじっと見ていたが、あまり妹という気がしないらしく、首をかしげて「ふうん。」と言った。

「兄さん、ナナリーに会いたい?僕のギアスを使って、こっそり会わせてあげようか?」

そう聞くと兄さんは静かに首を振った。

「お前の話が本当だとすると、俺は元テロリストなんだろう?
そんな俺がいきなり会いに行ってもナナリー殿下に迷惑をかけるだけだ。

会いに行くならこっそりでは無く堂々と行く。
ナナリー殿下は昔のお前のように足が不自由でいらっしゃるから困る事も多いだろう。
今研究している足が不自由な人のための薄型歩行補助スーツが出来上がったらしっかり実績を作ってナナリー殿下に献上しよう。その時会えばいい。

それから、ナナリー殿下は福祉方面に熱心な方らしい。
きっと自分自身が目も足も不自由だから弱い立場の者の気持ちが痛いほど分かるのだろう。

今の研究にめどが立ったら俺は福祉の会社をおこして影ながら手伝っていこうと思う。
きっと、そのほうがナナリー殿下もお喜びになる。

なに、学生と会社の運営ぐらい上手く兼業してやって見せるさ。
会社名は・・・『黒の福祉団』なんてどうだろう?
募集する社員はイレブンであろうが、体が不自由であろうが、関係ない。
入社条件はただ一つ。『優しい世界を作りたい人であること』
お前も手伝ってくれるよな?」

そう言った。
兄さん・・・・・・・前から思っていたけれど、命名センス、最悪だよ。顔と頭とスタイルは最高なのに。
でも、僕は兄さんが優しい顔で僕を見てくれる事に安心した。

「僕の事はいいの?許してくれるの?」

「許すも何もお前は俺の弟だ。お前の罪も俺は一緒に償っていく。
今まで本当につらい思いをしたな。
親の顔も知らず、助けてくれる兄弟もいず、幼い頃から人殺しを強要されるなんて。
これからは俺がお前の本当の兄だ。」

言ってぎゅと抱きしめてくれるその腕が温かい。

「監視カメラは?私生活が見張られてるなんて嫌でしょ?」

「仕方ないだろ、今は我慢するさ。
大丈夫。見られて困るような事は何一つやっていない。


・・・・・・・・それはどうだろう。今だ弟役を代わっても良いと言う奴は現れていないけど。





まあ、兄さんがこのままで良いと言うなら僕は建前上、見張り役としてそばにいるんだろうけど、兄さんは才能のある人だからそのうちノーベル平和賞を取るようなすごい研究や発明をして世界に貢献し、全ての国に支社を出すような大きな組織を作るに違いない。

そうなったら他の見張ってる奴らだってもう家畜だの餌だの言いはしないだろう。

ただ夜中に、研究しながら

「俺は福祉の世界を変える男だ!ぅあははははは!!!」

と凄い顔とポーズで笑うのだけはちょっと止めて欲しいけど。
何か、表情と言ってる台詞があってなくて不気味だよ兄さん。

まあ、近況はこんな感じかな。


さて、今は学校。僕は体操服を着て鉢巻きをしめている。
今日は生徒会主催のクラブ対抗運動会があるんだ。
僕たちは生徒会所属。

足のあまり速くない兄さんと、歩けるようになったばかりの僕が組んで二人三脚に出ることになっているんだ。

ああ、兄さんが呼んでいる。行かなくちゃ。
タオルで兄さんの足と僕の足をぎゅっと縛り肩を組んで用意する。

「僕たち運命共同体だね。」

そういうと兄さんはにっこり笑って

「ああ、本当にそうだな。これからも。」

と言ってくれた。

スタートを告げるピストルが高々と上げられ息を詰める。

これからが本当のスタート。

あれから一度もギアスを使わなくなっていた僕の胸はもう痛まなかった。



                                                END




長い間ありがとうございました♪
結局本編につなげるのは諦め、最初っから最後までパラレルとなりました。
ただ、思いつく限り最高に幸せなエンドにしたつもりですが、ちゃんとハッピーになっていましたでしょうか?
脳内では黒の騎士団メンバーも幸せになっているのですが、ロロが出てこないので書きませんでした(ひどい女ですみません。だってロロは寿命が短そうなんだもの・・・。)

この話のその後を超短編でいくつか書いてみたいと思っているのですが、まだ書いてもいいでしょうか?ちょっと中途半端な量なのでどうしようか・・・と思っています。
書くなら、まとめてUPするか、短いのでお礼文にチャレンジしてみようかな・・・。
月曜日から次の日曜夜までまたいないので、それまでに考えます。

明日はとうとうギアス!ロロたくさん出そうな予感がしますが、心臓に悪いような気もするのでドキドキします。
それからコーネリア様。

ルルはスザクに土下座するよりまずコーネリアに土下座した方が良かったような・・・。
普通に考えてコーネリアがマリアンヌを殺すはずがないし、ユフィを一番可愛がり、想っていたのはスザクではなくこの方だ。
まずこの方に誠意を尽くして許してもらい、ナナリーを助けてもらう方が良かったかも。(この方にもやっぱり踏まれそうですが、あの時の警備に当たっていた一員だから和解はありえそう。)

ラウンズより第二皇女で実績のあるコーネリア様のほうがいざとなったら頼りになりそうなんだけどなあ。血のつながった兄弟でもあるし。
さて、どうなるんでしょう。

拍手コメントありがとうございました♪とっても嬉しいです♪♪
ロロファンって優しいなあ・・・っていっつも感謝しています☆
↓から返信させていただきます♪

浅田 リン様

ロロ、とうとう酒乱扱いです。すみません
今回はヴィレッタ率が低かったのが自分でも残念ですが、最後だけ何とか出て来れました。

このSS,ルルーシュに厳しいSSにしようと思っていたのですが、見事にスザクに踏まれたため、ルルに優しく?スザクに厳しいSSとなってしまいました。
ロロは幸せになっていましたか?
そうだと嬉しいな♪♪
ロロもルルも厳しい人生を歩んできたのだから、もうこれ以上厳しい展開を望んでいないんですがあのサド監督ではもう難しそうですね。

バトン、ちょっと書き出してます♪
月曜日には間違いなくUPできると思います。その日から帰るので書き逃げになっちゃいますが許してね



めかりん様

例の件ありがとうございます~~!!!
もう足を向けて寝られません!
こんなふうに気にして下さっていてビックリしました。

他にも私が知らないロロ情報をいっぱい知ってそうな気がしてなりません。凄い技術とロロ情報網ですね~!!!ビックリです。
ワタクシまだまだ修行が足りませんでした。師匠と呼ばせてください♪

明日はいよいよギアスの日で緊張しますね。ロロがいっぱいでそうなきもするし、でもせつなそうな気もします。次回は生き残ると思うけど、その後は・・・・・・ですね。
すごく心配です
コメント
この記事へのコメント
俺は福祉の世界を変える男だ!ぅあははははは!!!・・・スミマセン;;不覚にも吹きました。

本編の最後でもこんな感じになってほしいです。ロロにはあまりギアスを使って欲しくない・・・。少しでもルルーシュの傍で幸せな時間を過ごして欲しいです・・・!!

ギアスの最後はみんな今まで苦労しただけ幸せになってほしいです^^

次のお話を楽しみに待っています。夏バテ、夏風邪は厄介なのでお体に気を付けてください^^
2008/08/09(Sat) 23:35 | URL  | 珠羅 #-[ 編集]
こんばんは、最終回読みました!
終わってしまって残念です~。
黒の福祉団のネーミングが面白かったです。
ルルが、相変わらすな性格でよかったです。(笑)
それと、一緒に死んでくれようとするるルルが好き^^です。
最後はルルとロロ幸せですね。^^
また、帰省されると言う事ですが、またルルロロ小説楽しみにしています!

2008/08/10(Sun) 02:01 | URL  | RUI #-[ 編集]
珠羅様
吹いて下さって嬉しいです♪♪
スザクのように軍に入るのはあまり賛成できませんが、ルルだったらブリタニアにも圧力をかけられるような文化団体を作る事が可能なような気がするんですけどね~。
ギアスは大好きなキャラが報われないまま死んでゆくの大好きなアニメでありながら、見るのが痛いアニメでもあります。
今後も心がぽきぽき折れるような展開らしいですが、何とか乗り切ってラストまで見たいです。
そのためにもなるべく幸せな話をいろいろ書いていきたいです♪

次のお話は無人島に流される?ルルロロを書くと思います。
ただ帰省後になるので少し間が開くと思います。
今度も出来るだけ幸せな話にしたいと思っていますのでまた見に来てくださいね♪♪
私も珠羅さんのブログに遊びに行きますね☆
2008/08/10(Sun) 10:38 | URL  | UT #L1ch7n1I[ 編集]
RUI 様
終わってしまって残念だなんて言ってもらえて嬉しいです~~!!!
長いお話を書く時はちょっと気が引けるのでv-356
黒の福祉団、ネーミング面白かったですか?
騎士団に近い名前ってコレしか思いつかなくって。でも、ルルのセンスだからまあいいか・・・と大変失礼な事を考えながらそのまま使ってしまいましたv-356

心中ロロは引かれるかな~と思って恐る恐る出したのでそう言っていただけると嬉しいです♪
ナナリーに否定されただけで落ちぶれてリフレイン打とうとするルルだからナナリーポジションにいるロロが本気で一緒に死んでと言ったらおそらく一緒に死んでくれそうな気がします。
ルルはロロ(ナナリー)のいない世界にはあまり興味なさそうだから。

本編でロロが死んじゃうとパラレルでもこのまま死なせなきゃいけない気になりそうなので、放映前に終わらせました。18話では生き残れそうなんですけどギアスですから。
帰省したらまた幸せルルロロ小説書きたいです♪
感想ありがとうございました♪♪♪
2008/08/10(Sun) 12:22 | URL  | UT #L1ch7n1I[ 編集]
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